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聖女と巡礼
聖女巡礼メンバーにされてしまったみたいです。
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そのまま軽く食事も摂ろうと言うことになり、アイテムボックスやアイテムバックからパンと飲み物を取り出して配り出した。
マルクスとグランはさっさと食事を終えて、先に偵察に行くと言って元気に駆けて行った。
ここまで来た時と同じように、また魔獣をある程度刈り取っていくのだろうか…
相変わらずすごいな…
数人の騎士達もついて駆けて行った。
「本当、元気ね。私はもう少し休みたいな…」
「そうしてあげたいのはやまやまですが、日が暮れてしまうと危険度が上がりますので、そろそろ出発しましょう。」
そう言うと、皆んなに号令をかけてまた移動を開始となる。
アイは嫌な顔をしたが、『まぁ、仕方ないか』と立ち上がっていた。
ディの方を見つめて、側に来て欲しそうにするが、ディは相変わらずのスルーだ。
スレインが『仕方ないですね。』と言って側についていた。
途中から鳥の声も聴こえなくなり、何とも言えない雰囲気だ。
おどろおどろしいと言う表現がぴったりだと思う。
切り開かれた道の端には倒れた木や血の跡。
魔獣の遺体は今のところ見えていない。
草陰に魔石らしき物が転がっており、数名の騎士達が拾い集めていた。
先行した二人が刈り取って行ったのだろう。相変わらず本当にすごい腕前だ。
「あれか…」
見えて来たのは、大きな木の根元あたりにぽっかりと開いた穴。
洞窟?何だろう??
じっと見つめると、そこから黒いモノがここから見えた。
確か、サヤカが言っていたのと同じだ。
何とも言えないよ~~~。
カキーンカーンキーン。
金属音の音が飛び交う。
二人が熊のような魔獣と狼のような魔獣と交戦中だ。その側には、大きな大蛇のような物まで見えた。
洞窟からは、獣のような魔獣だよね?が、這い出ている。
しかも、あんなに??
「後!!」
黒い大きな蜥蜴が二匹。いきなり口を開けて火を吹いた。
前衛にいた騎士が火に包まれ、急いで水魔法をかけられている。
「こちらは自分達が抑えるので、アイは向こうを!!」
そう大きな声で叫ばれる。が、アイは動こうとはしない。
「行きましょう!」
そう叫ぶように、ルディがアイを引っ張って、魔法攻撃と保護魔法で守りながら洞窟の側に行行としたが、振り払っていた。
そして、ルディの膝がガクンと折れた。
冷や汗をかき、眉間に皺がよって、苦しそうにしているのを呆然と眺めているアイ。
どうするべきだ??
「カイを連れて来て!!」
アイが大声で叫ぶ。
声が辺りをこだまして、数名の騎士に腕を取られた、ディから引き離されてアイの元に引きずられる。
嘘だろ!!また?
ディが僕に手を伸ばすも、数人がかりで押さえ込まれているのと、魔獣の攻撃で身動きが取れない。
バンと押されて、大きな木の根元あたりにぽっかりと開いた穴に落とされるように体が崩れた。
黒くてどろりとした物がふれ、不快感が全身を這う。
その背中にアイがまた両手を置いて僕を通して力を注いだ。
確か、媒体用にアイテムもらったよね。それ、どうしたんだよ!!
「ぐっ……」
周り一面光り輝き、魔獣達が砂のように崩れて消えた。
僕の中も魔力の、前回と同様にごっそりと抜けて行く。
くらっとして、さらに倒れかけた時。
「まずい。とりあえず。」
僕の背中から手をのけて、背中に彼女のアイテムを押し付けられた。
少しだけ魔力が戻るが…
「全部じゃないからいいでしょ。ごめんね。テヘペロ。」
その声を聞きながら、『嘘だろ…』と心の中で叫び意識が飛んだ。
マルクスとグランはさっさと食事を終えて、先に偵察に行くと言って元気に駆けて行った。
ここまで来た時と同じように、また魔獣をある程度刈り取っていくのだろうか…
相変わらずすごいな…
数人の騎士達もついて駆けて行った。
「本当、元気ね。私はもう少し休みたいな…」
「そうしてあげたいのはやまやまですが、日が暮れてしまうと危険度が上がりますので、そろそろ出発しましょう。」
そう言うと、皆んなに号令をかけてまた移動を開始となる。
アイは嫌な顔をしたが、『まぁ、仕方ないか』と立ち上がっていた。
ディの方を見つめて、側に来て欲しそうにするが、ディは相変わらずのスルーだ。
スレインが『仕方ないですね。』と言って側についていた。
途中から鳥の声も聴こえなくなり、何とも言えない雰囲気だ。
おどろおどろしいと言う表現がぴったりだと思う。
切り開かれた道の端には倒れた木や血の跡。
魔獣の遺体は今のところ見えていない。
草陰に魔石らしき物が転がっており、数名の騎士達が拾い集めていた。
先行した二人が刈り取って行ったのだろう。相変わらず本当にすごい腕前だ。
「あれか…」
見えて来たのは、大きな木の根元あたりにぽっかりと開いた穴。
洞窟?何だろう??
じっと見つめると、そこから黒いモノがここから見えた。
確か、サヤカが言っていたのと同じだ。
何とも言えないよ~~~。
カキーンカーンキーン。
金属音の音が飛び交う。
二人が熊のような魔獣と狼のような魔獣と交戦中だ。その側には、大きな大蛇のような物まで見えた。
洞窟からは、獣のような魔獣だよね?が、這い出ている。
しかも、あんなに??
「後!!」
黒い大きな蜥蜴が二匹。いきなり口を開けて火を吹いた。
前衛にいた騎士が火に包まれ、急いで水魔法をかけられている。
「こちらは自分達が抑えるので、アイは向こうを!!」
そう大きな声で叫ばれる。が、アイは動こうとはしない。
「行きましょう!」
そう叫ぶように、ルディがアイを引っ張って、魔法攻撃と保護魔法で守りながら洞窟の側に行行としたが、振り払っていた。
そして、ルディの膝がガクンと折れた。
冷や汗をかき、眉間に皺がよって、苦しそうにしているのを呆然と眺めているアイ。
どうするべきだ??
「カイを連れて来て!!」
アイが大声で叫ぶ。
声が辺りをこだまして、数名の騎士に腕を取られた、ディから引き離されてアイの元に引きずられる。
嘘だろ!!また?
ディが僕に手を伸ばすも、数人がかりで押さえ込まれているのと、魔獣の攻撃で身動きが取れない。
バンと押されて、大きな木の根元あたりにぽっかりと開いた穴に落とされるように体が崩れた。
黒くてどろりとした物がふれ、不快感が全身を這う。
その背中にアイがまた両手を置いて僕を通して力を注いだ。
確か、媒体用にアイテムもらったよね。それ、どうしたんだよ!!
「ぐっ……」
周り一面光り輝き、魔獣達が砂のように崩れて消えた。
僕の中も魔力の、前回と同様にごっそりと抜けて行く。
くらっとして、さらに倒れかけた時。
「まずい。とりあえず。」
僕の背中から手をのけて、背中に彼女のアイテムを押し付けられた。
少しだけ魔力が戻るが…
「全部じゃないからいいでしょ。ごめんね。テヘペロ。」
その声を聞きながら、『嘘だろ…』と心の中で叫び意識が飛んだ。
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