136 / 269
聖女と巡礼
聖女巡礼メンバーにされてしまったみたいです。
しおりを挟む
カーテン越しの光で目が覚めた。
ゴソゴソと身動きしようにも、しっかりと抱きしめられていた。
逞しい胸板に規則正しい心音の音にホッとし、優しく包み込む香りで癒される。
番同士の場合。お互いの魔力のせいか良い香りがして落ち着く。
場合によっては興奮したりもするが…今は落ち着いて、そのまま腕中に包み込むような拘束がまるで真綿に包み込まれているようで嬉しくも感じる。
昨晩の事情を少しずつ思い出されて…うん、嬉しいやら恥ずかしいやらで、どうしたら良いかわからなくなって来た。
「起きたか?」
気怠そうに瞳を開けて、こちらを見つめてくるその瞳の中には、真っ赤になっているだろう自分の姿が映し出されていた。
「おっ、おはよう。その…離してもらっても?」
「ん?」
そっと両手で彼の胸元を押してみるが…
「ふふふっ、可愛い。このまま食べてしまいたいぐらいだ。」
そう言うと、瞼や頬に唇を寄せて、チュチュとリップ音をさせていく。
こそばゆい行為を嬉し恥ずかしで、イヤイヤとしてみるが、相手にはバレバレのようだ。
そのまま唇を合わせて、少しだけ食べられてしまう。
「さて、もっと可愛がりたいが、そう言うわけにもいかないか…」
残念そうにしながら、身体を起こし、そのまま抱き上げられて浴室に向かわれた。
「綺麗にはしておいたが、せっかくだから一緒に入ろう。」
「えっ…」
お互い裸同士で抱き上げられるのは恥ずかしいとジタバタしたが、相変わらずの安定感で運ばれた。
そのままシャワー浴びて、身体を洗われながら…
うん、抜かれた。
朝は、ほら、ムスコげんきになるからね。
自然現象だよ。仕方ないよ。
で、その辺りもしっかりお世話されてしまい、髪も体も綺麗に拭きあげられて、あらかじめ準備しておいた服に着替えさせられた。
自分で着ると言っても、『ふらついて危ないから』と、原因を作った男にさったと着替えさせられたんだ。
自分も着替えると、これまた抱き上げられて、テーブルにつき、いつの間に準備してくれていたのか、テーブルの上には二人分の朝食が置かれていた。
しかも、向かい合わせでなく、横並びに二人分。
「ここの者達も、しっかり理解できているな。」
そう言うと、膝の上に座らせて、せっせと僕の口に朝食をとお世話された。
もう、雛鳥気分だ。
竜人族のこの習性は両親や既婚者の兄姉で理解できているけれど…
でも、やっぱり…
「どうした?これも美味いぞ。ほら、あ~ん。」
フォークに刺さった肉料理を素直に口を開けて迎え受けた。
モグモグゴクン。
うん、美味しい。
スプーンによそわれたスープも美味しく頂く。
僕がモグモグしている間に、ディも美味しそうに自分の口に入れていた。
もう、諦めよう…
義姉も姉もそう言っていた。
兄は…まだ抵抗してるようだけど、時間の問題だと思うし…
最後にナプキンで口を拭われて、朝食タイムも無事に終わった。
これできっと解放してくれるはずだ。
羞恥プレイ終了だろう。
ゴソゴソと身動きしようにも、しっかりと抱きしめられていた。
逞しい胸板に規則正しい心音の音にホッとし、優しく包み込む香りで癒される。
番同士の場合。お互いの魔力のせいか良い香りがして落ち着く。
場合によっては興奮したりもするが…今は落ち着いて、そのまま腕中に包み込むような拘束がまるで真綿に包み込まれているようで嬉しくも感じる。
昨晩の事情を少しずつ思い出されて…うん、嬉しいやら恥ずかしいやらで、どうしたら良いかわからなくなって来た。
「起きたか?」
気怠そうに瞳を開けて、こちらを見つめてくるその瞳の中には、真っ赤になっているだろう自分の姿が映し出されていた。
「おっ、おはよう。その…離してもらっても?」
「ん?」
そっと両手で彼の胸元を押してみるが…
「ふふふっ、可愛い。このまま食べてしまいたいぐらいだ。」
そう言うと、瞼や頬に唇を寄せて、チュチュとリップ音をさせていく。
こそばゆい行為を嬉し恥ずかしで、イヤイヤとしてみるが、相手にはバレバレのようだ。
そのまま唇を合わせて、少しだけ食べられてしまう。
「さて、もっと可愛がりたいが、そう言うわけにもいかないか…」
残念そうにしながら、身体を起こし、そのまま抱き上げられて浴室に向かわれた。
「綺麗にはしておいたが、せっかくだから一緒に入ろう。」
「えっ…」
お互い裸同士で抱き上げられるのは恥ずかしいとジタバタしたが、相変わらずの安定感で運ばれた。
そのままシャワー浴びて、身体を洗われながら…
うん、抜かれた。
朝は、ほら、ムスコげんきになるからね。
自然現象だよ。仕方ないよ。
で、その辺りもしっかりお世話されてしまい、髪も体も綺麗に拭きあげられて、あらかじめ準備しておいた服に着替えさせられた。
自分で着ると言っても、『ふらついて危ないから』と、原因を作った男にさったと着替えさせられたんだ。
自分も着替えると、これまた抱き上げられて、テーブルにつき、いつの間に準備してくれていたのか、テーブルの上には二人分の朝食が置かれていた。
しかも、向かい合わせでなく、横並びに二人分。
「ここの者達も、しっかり理解できているな。」
そう言うと、膝の上に座らせて、せっせと僕の口に朝食をとお世話された。
もう、雛鳥気分だ。
竜人族のこの習性は両親や既婚者の兄姉で理解できているけれど…
でも、やっぱり…
「どうした?これも美味いぞ。ほら、あ~ん。」
フォークに刺さった肉料理を素直に口を開けて迎え受けた。
モグモグゴクン。
うん、美味しい。
スプーンによそわれたスープも美味しく頂く。
僕がモグモグしている間に、ディも美味しそうに自分の口に入れていた。
もう、諦めよう…
義姉も姉もそう言っていた。
兄は…まだ抵抗してるようだけど、時間の問題だと思うし…
最後にナプキンで口を拭われて、朝食タイムも無事に終わった。
これできっと解放してくれるはずだ。
羞恥プレイ終了だろう。
25
お気に入りに追加
156
あなたにおすすめの小説

すべてを奪われた英雄は、
さいはて旅行社
BL
アスア王国の英雄ザット・ノーレンは仲間たちにすべてを奪われた。
隣国の神聖国グルシアの魔物大量発生でダンジョンに潜りラスボスの魔物も討伐できたが、そこで仲間に裏切られ黒い短剣で刺されてしまう。
それでも生き延びてダンジョンから生還したザット・ノーレンは神聖国グルシアで、王子と呼ばれる少年とその世話役のヴィンセントに出会う。
すべてを奪われた英雄が、自分や仲間だった者、これから出会う人々に向き合っていく物語。
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。

転生したら魔王の息子だった。しかも出来損ないの方の…
月乃
BL
あぁ、やっとあの地獄から抜け出せた…
転生したと気づいてそう思った。
今世は周りの人も優しく友達もできた。
それもこれも弟があの日動いてくれたからだ。
前世と違ってとても優しく、俺のことを大切にしてくれる弟。
前世と違って…?いいや、前世はひとりぼっちだった。仲良くなれたと思ったらいつの間にかいなくなってしまった。俺に近づいたら消える、そんな噂がたって近づいてくる人は誰もいなかった。
しかも、両親は高校生の頃に亡くなっていた。
俺はこの幸せをなくならせたくない。
そう思っていた…

運悪く放課後に屯してる不良たちと一緒に転移に巻き込まれた俺、到底馴染めそうにないのでソロで無双する事に決めました。~なのに何故かついて来る…
こまの ととと
BL
『申し訳ございませんが、皆様には今からこちらへと来て頂きます。強制となってしまった事、改めて非礼申し上げます』
ある日、教室中に響いた声だ。
……この言い方には語弊があった。
正確には、頭の中に響いた声だ。何故なら、耳から聞こえて来た感覚は無く、直接頭を揺らされたという感覚に襲われたからだ。
テレパシーというものが実際にあったなら、確かにこういうものなのかも知れない。
問題はいくつかあるが、最大の問題は……俺はただその教室近くの廊下を歩いていただけという事だ。
*当作品はカクヨム様でも掲載しております。

オッサン、エルフの森の歌姫【ディーバ】になる
クロタ
BL
召喚儀式の失敗で、現代日本から異世界に飛ばされて捨てられたオッサン(39歳)と、彼を拾って過保護に庇護するエルフ(300歳、外見年齢20代)のお話です。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
大嫌いだったアイツの子なんか絶対に身籠りません!
みづき(藤吉めぐみ)
BL
国王の妾の子として、宮廷の片隅で母親とひっそりと暮らしていたユズハ。宮廷ではオメガの子だからと『下層の子』と蔑まれ、次期国王の子であるアサギからはしょっちゅういたずらをされていて、ユズハは大嫌いだった。
そんなある日、国王交代のタイミングで宮廷を追い出されたユズハ。娼館のスタッフとして働いていたが、十八歳になり、男娼となる。
初めての夜、客として現れたのは、幼い頃大嫌いだったアサギ、しかも「俺の子を孕め」なんて言ってきて――絶対に嫌! と思うユズハだが……
架空の近未来世界を舞台にした、再会から始まるオメガバースです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる