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聖女がやって来るみたいです
聖女がやって来るみたいです
しおりを挟む「お前は俺のモノだ。俺のただ一人の大切な愛しい…」
何とも言えない悲しそうな顔を一瞬だけみさたかと思うと、両膝の裏と脇に腕を差し込み抱き上げられた。
苛立つように連れて行かれたのは…
嘘だろ…
部屋の奥に設けられている寝室だ。
この世界のお貴族様の部屋や客室などに設けられているベットは向こうのより大きめだ。
向こうでダブルサイズよりも大きいのがこっちではシングルサイズ扱いだ。
アカデミーに準備されているのもそうだった。
庶民のは知らないけれど…
で、三、四人寝れそうな大きいベッドが向こうにある。
僕はそこに連れ込まれる??
ディと仲良くするのは…嫌じゃ無いとは思うんだけど…でも、まだ早いと思っているし、恥ずかしい。
この前の散々された時だって…
腕の中から逃れようともがいてみるも、さすがは軍人。竜人族だ。びくともしない…
ベットの上に投げ落とされると思ったが、そこは優しく下された。
ギシッと軋む音をさせながらディも上にあがって彼の身体で囲われる。
「あの時書いたあの書類…」
そう言いながら僕の耳元に呟いてくる。
ディの男らしい色気のボイスは今はやめて欲しい…
ぞくぞくしてくる。
さっきのゾクゾクとは別の感じだ。
「あの書類は、一つは婚約届けの書類。もう一つは…」
「聴きたくない!」
両手で自分の耳を塞ぐ。
自分でさっき想像した事を、ディに直接言われるのは…やっぱり辛い。
僕は…ディの事が…
目も閉じて、嫌だと拒否をするが、僕の両手を耳から外さされ、一つにまとめて頭上で拘束された。
そして、彼の手のひらを頬で感じ、頬に流れる涙を唇で受け止められる。
ふっと優しく笑った感じがする。
そっと目を開けると、そこには…
僕を愛おしく見つめてくる瞳が…
「もう一つの書類は結婚証明書だ。もう、書類上はお前は俺の妻。だから俺以外の誰にも渡さない。」
思わず呆けてしまう。
今、『妻』って言った?
書類上はとも言っていたようだけど、僕はもうディの…ディが夫…
「そうだ。お前はもう俺のモノだ。だがまだ完全とは言い難い。それはなぜか知っているか?」
「どっ…どう言う…意味?」
結婚証明書を国の指定保管場所に保管されたら、夫婦って事で無かったんだろうか??
向こうでも、婚姻届が受理されれば婚姻したとみなされる。
この世界でもそうではないのか?
っていうか、あれって婚姻届件証明書だったの??
知らなかった……
思わずの驚きで涙が引っ込んだ。
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