竜の国のご都合主義?

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聖女がやって来るみたいです

聖女がやって来るみたいです(アルスト)

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「それでは、ここで読む内容は、他言無用で…」

そう言って読んだ内容は衝撃的であった。
初めの方に書かれた注意書き。
この内容は、多少の誤差がある事。
『ゲームのストーリー』と言う事は良くわからなかったが、元聖女二人から、マスターに神から掲示された内容。予言書のようなものだと言われて納得した。
神からの予言書は、過去にも何度か書かれた事があり、その内容に注意して行動などをすると、実際には起こりそうで起こらなかったり、軽度で済んだり回避できたりと利益があったとされている。
だから、そんな感じだろうと理解した。
次に書かれた内容は、自分が自宅から居なくなる事から始まった。普通ではありえない空間に閉じ込められ、非道と思える内容の数々に、話を中断させてじぶんたちを落ち着かせる時間が必要であった。
あの国のあの者達ならあり得る…
実際はそうならずに済んで良かったと思える内容が続いた。

その内容では、マスターはアカデミーに入学することさえ出来ていない。が、実際はアカデミーに入学し、ご学友もおられる。
だが、その所々に書かれているもの。
地域によって瘴気が増えている事。そして、瘴気問題から騎士団達で討伐困難事例が増える事。
魔獣が狂暴化し、凶暴化している事。この世界で驚異とされる『扉』が現れる場所。
記載には、『ディール帝国とエステバン王国国境近くに山脈に扉出現』とある。
アカリが言うには、ここのページでマスターの動きが止まったらしい。
ガラ達の報告では、アレングスト山脈の洞窟に扉が出現だと言った。
なるほど。その後がこれからの注意か…
『聖女召喚』その後の『聖女巡礼』と『聖女巡礼のメンバー』
この辺りは簡単にだが、興味深い内容であった。

巡礼場所であったり、イベントと書かれているのは、この時に起こり得る事だと説明された。
その中で、『ルート』と言うのが何かわからなかったが、いくつかの未来に繋がる道があり、選んだ未来の道。行動によって変わってくるものだと言われた。
その全てでマスターの死亡が書かれていた。
正規ルート。アカリによれば、一番選ばれやすい道との事だが、『洞窟内を戦いながら走り抜け奥に扉が開きかけているのを発見』『聖女様御一行に討伐される』『別の場所で殺される』とあった。

聖女巡礼で、最終浄化場所が洞窟内の扉発見場所なのだろう。
初めに浄化すれば良いと考えられるかも知れないが、他の場所が悪化すれば、いくら扉を閉じようとしても無理なのだ。だから、周りから収めていく必要があるのだ。それも至急にだ。

その浄化の旅で討伐も行われて、通る場所などや国などで起こる事。
闇堕ちしたマスターが邪魔しようとして…

こんな事が起こり得るなど…
我らが絶対に阻止だ。

「分かりました。では…」

ノートを机の上に戻すのはどうかと、取り敢えず引き出しにしまった。
そして、今後の事を皆で相談しあった。

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