竜の国のご都合主義？

アカデミー

アカデミー生活中です。

いきなりドアが勢いよく開いて現れたのは、いつも見る服ではなく、まるで軍服のような服装のディだった。
よく似合っていて、かっこいいとも思ったが、いつもきちんと整えられた髪が乱されているのには驚いた。
急いで駆けつけてくれたのだろう。額にもうっすらと汗が滲んで見える。

いろんな用事で忙しかっただろうに、僕の報告で来てくれたのか…
嬉しいと言う気持ちが…

「大丈夫か？怪我とかは？」

無理やり立たされて、身体中をチェックされる。
直接皮膚を滑るように触られたわけでもないが、こそばゆい…

「大丈夫だよ。気になる視線はあったけれど、護衛についてくれていた者達に護られていたから、問題ない。心配してくれてありがとう」

常に護衛がついている事は知っている。
だから、決して嘘は付いていない。
実際に護ってくれたのは、僕が召喚した英霊ではあるんだけれど…

父や兄から屋敷の者から護衛をつけるとも言われていたし、ディからもつけると言われていた。
アカデミーでの生活に支障はきたさないから大丈夫だと。

その人達に、僕の召喚した英霊が見られているかはわからないけれど…
ガラ達は英霊だから、付いている護衛達以上の能力はありそうなんだけど…
今度聴いてみようかな…

「心配した。君に何かあれば、私は生きていけない…」

大袈裟だと思ったが、震えるように抱きしめられ、さらに腕の中に閉じ込められたら…
そんな事は言えない。

ここまで心配されて嬉しいと思う自分はおかしいのだろうか…