竜の国のご都合主義?

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アカデミー

アカデミー生活中です

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アカデミーの友人達と楽しく買い物を済ませ、寮に戻る。
今では呼び出さなくても出てきて僕のために活動してくれている英霊達が、僕の部屋で待ってくれていた。
それも楽しそうに部屋の中でだ。
『他の人達にはバレないようにしている』とは言われたけれど、本当だろうか?
ちょっと不思議…というか、大いに不思議で不安だ。
僕にそんな莫大な魔力があるとは思えないんだけど…
だって、使役するのに魔力が必要でしょ?
えっ?大丈夫?
個々で魔素を吸収できている?
そんなこと出来るの?
出来るようになった?
他の英霊を呼び出す時は、僕の魔力が必要?精霊とか妖精を呼び出すとしても?
そうなの?もちろん僕との繋がりは大事だけれど?
もう、何でもありだね…

ディアブロはいつのまにか影から出てきて、皆んなのお茶の準備をしている。
ジャスも一緒だ。
ジャスは僕の能力をまだ伝えていないけど、どうしてそんなに普通にしてるの?
認識阻害してるから、大丈夫?
彼には僕とディアブロとジャスしかこの部屋にいないことになっている?
大賢者であるアルストと、ディアブロの共同作業のように頑張ってみた?
もし気がついても、屋敷から僕の護衛としてきている者達みたいな認識にしている。
そうなんだ…

「どうぞ」

そう言って出された紅茶でホッとする。
お茶菓子は今日買ってきたマカロンだ。
沢山の色から選んでみた。
色によって味が少し違うらしい。

「可愛い」
「こっちにもあるんだ…」

そう言って、アカリとサヤカがマカロンを選んで食べていた。
二人が楽しそうに食べているのに、ジャスは全く気づいた素振りはない。
僕の真ん前で、楽しそうに飲んで食べてるんですが?
そんなにわからないもの?
シェリルにこそっと聞いたら、姿も音も大丈夫なんだとか。
お茶もそこにあると認識されていないらしい。
でも、明らかに数が減ればわかるだろうと思うんだけど、ただ『減っている』と言う認識だけだとか。
と言うと、僕はものすごい大食いに思われてるのか?
その辺も調節出来てる?
そうなの?
何だか恐ろしいね。急にドンと物が無くなってもわからないんだろ?
そんなに多く買ってきてないように見せているし、テーブルにも多く準備してないように見せている?
そうなんだ…
部屋の中で透明人間や幽霊が勝手に…って感じだろうか?
もう良いや…考えるだけで疲れそう…

「どうかされましたか?」

ジャスが心配そうに声をかけてきたから、大丈夫だと答え、一人でゆっくりしたいと伝えると、二人は部屋から出ていった。出ていったと思ったら、ディアブロは直ぐに戻って来ていた。
どんな術を使ったらそんなに早く戻れるのだろうか?
今、ジャスと出ていったよね?

クスクス笑いながら、秘密だとジェスチャーされた。
もう良いよ…


「さて、少しご報告が…」

そうガラが言うと、みんなが真剣な顔になった。
今度は別の防御結界が多種多重で張られていた。
皆んなが真剣な顔になってるのに、僕だけが、もう何でも来いとのほほんしているわけにはいかない。
気を引き締めよう。
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