竜の国のご都合主義？

アカデミー

アカデミー生活開始です

授業も、この国の歴史や、大陸の歴史なども学べけれど、数学や魔力関係、そう、魔力とはから始まり、魔力操作理論から実践まで多くを学んで行った。
簡単な薬草学もあるが、深くは教えてもらえない。
専攻して研究•国家資格を取るため学舎に行けば教えてもらえるのだろう。
スレインは卒業後そこを専攻すると言っていた。

自宅でも、講師を呼んで教授してもらっていたらしいから、今でもかなり詳しいんだけどね。
アカデミーの養護教諭の先生や、専属医師も驚いていたぐらいだ。
僕もこの間お世話になった。

ちょっと転んで、彼の作った傷薬を付けてもらったんだ。
効果覿面で、みるみる傷が消えたのには驚いたよ。
エルフ族の薬ってすごいんだね。
後で少しだけ小分けしてくれたし。
今もポケットに忍ばせているよ。
ほら、僕は『ヒト族』だからね。
シルビィももらっていた。

友人には、僕のスキルを教えていないから、『英霊召喚』聖女を呼び出し、癒してもたえるなんて…
うん。今の段階では秘密だし、家族にも言われている。
注意だ注意！！

自分の部屋に戻った時、召喚したみんなに悔しがられたけど、もらった薬が良いもので、随時持っておくようにとも言われたよ。
影に潜んでいるディアブロも、転びそうになった時、助けたかったらしいけど、人が多い所だったから僕が止めたんだ。見られたらヤバいから。
このぐらいは危険ではないからね。
怪我はしたけど、大怪我じゃないし。
部屋の隅で、ディアブロがうずくまってしょげていたから、頭を撫でて慰めながら謝った。

もう寝ようと思い、ベットに入る。
明日は『召喚』の講義実習がある。
『英霊召喚』は、明日は封印だ。
まだ呼べそうとは言われてるけど…

ワクワクで、眠れそうにない。
起き上がり、考え込む。

今の僕には、『英霊召喚』で、大賢者のアルスト、初代聖女の新崎朱莉(アカリ•シンザキ)『アカリ』って呼んでいる。
叔母であり、聖女　秋本沙也加(サヤカ•アキモト)  サヤカでもって、叔母さまだ。忍者マスターのガラと、戦闘執事　のディアブロ。戦闘エルフのシェリルもいる。
流石に彼らはとか、もしくは別の『英霊』が現れたら、みんなが驚くし、場合によっては、僕の力を国に搾取されたりしたら嫌だ。
強制的に囲われて、なんて絶対に嫌だ。

よって、『精霊召喚』にしようと思う。
現在『召喚精霊』として、風の精霊王のシルフィーネがいる。
先生に聞けば、上級生で『精霊召喚』の得意な生徒がいるらしいし、卒業生で『精霊王』を呼び出し、契約をした人もいたらしいから、大丈夫だろう。

シルフィーネに来てもらう気満々だ。
召喚して契約してるけど…みんなの前で来てもらったら、今後のためにも良いと思う。
そうだ、僕の今のスキル確認しておこう。
授業では、最初の頃に習っているから、部屋でこれを出しても問題ない。
スキルの隠蔽表示の仕方はアルストに習っていたから、授業では上手く隠しておいたけどね。

『ヒト族』の公爵家の人間だから、このくらいなら驚かれないみたいだ。
『ヒト族』としては、高めらしいけど。みんなは、それぞれ高いしね。H Pとかさ。
種族的なもので…

「さてさて。僕の現在はっと」



カルロス・セイクリオン　
種族:ヒト族　　年齢:16歳
異世界からの転生者
レベル:5
HP:800/800
MP:1000/1000
攻撃力:200防御力:500
俊敏性:100

スキル:鑑定　アイテムボックス
ユニークスキル:精霊•英霊使い
属性:光•火•水•風•土•闇

『召喚英霊』
大賢者:アルスト•聖女:新崎朱莉•聖女:秋本沙也加•忍者マスター:ガラ•戦闘執事:ディアブロ•戦闘エルフ:シェリル
『召喚精霊』
風の精霊王:シルフィーネ



全体的に上がっている。
確か、MAXが『9999』だったし、今の僕はヒト族だからこんなものだろう。
そこまで…そうMAxまで上がるとは思えない。でも、少しずつでも上がっていけば、将来面白い事になるかもしれない。
うん。ワクワクするよ。

頑張ろう。
もう一度横になり、瞼を閉じた。
そんな様子を、叔母であり聖女でもあるアカリが優しく見守りながら、室内の窓から外の景色を見ていた。
夜空には綺麗な星と二つの月が出ているんだろう…