竜の国のご都合主義?

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驚きは急にやってくる

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ジャスティスと共に部屋に戻ると、侍女長が待ってくれていた。

「カルロス様。探していたのですよ。衣装の確認お願いします。」

そう言って、明日着る予定の衣装を渡された。
襟と袖に少しフリルがついている白いシャツに白のズボン。白のジャケット。

成人を祝う場合、男女共に祝われる者は『白の衣装』と決まっている。
まぁ、差し色として、紺や赤。金色などを入れるのは大丈夫でよく使われる。
僕の場合は、白金色の縁取りが入り、飾りに金色の物が使われていた。
シャツは別として、ジャケットはまるで軍服のようだ。

僕的には、ジャケットとかは気に入っているけど、シャツは普通の形でいいと思うんだ。
その方がかっこいいと思う。
だって、軍服姿ってさ。男の子の憧れだろう?
女子目線的にも、好みだと思うんだけど、どうかなぁ?

シャツのフリルは、僕的にはちょっと…でも、ダメらしい。
侍女達や他の人の意見からも、これは僕には必要とか…
女の子みたいで、僕はあまり好みではないんだけど…
あの時、いた男性とか、兄達も気に入っていたなぁ…
少し遠い目になってしまう僕は悪く無いと思うんだけど。

まぁ、今度自分で買う時は、フリル付きは辞めたらいいか…
それ以外の、華美で無いもので。
はぁ…………

ため息をつきながら、ジャスティスに手伝ってもらって着替え、丈とかその他を確認された。
動きやすいし、着心地良い。
うん。やっぱりすごく品は良い。

「ちょうど良いですね。どこか不具合はありませんか?」
「大丈夫です」
「それなら、よろしいですよ」

よし。OKが出たから、いそいそと着替え直した。
大切な衣装だ。シワとかつけたら…まぁ、侍女達がどうにかしてくれるけど、仕事増やしてもなぁ…
でも…

「明日、これを着られたら、今度は神殿に行く時にもう一度着ないといけないのか…」

『成人』を認められたら、神殿での『成人の儀』に参加しないといけない。
日本の『成人式』みたいな感じだ。一箇所に集まって集団で祝われる。
ただこの儀式、神殿本部のある場所で行われる。
そして、『成人式』と同じように、向こうからの招待状をもらい、その日に会場に伺わなければいけないんだ。
場所的には、どこの神殿でも良いとは思うんだけどなぁ…
何でわざわざ、大陸中央を位置する『ヒト族の国』ロザリアン神聖国に行かないといけない?っていつも思う。

特別な儀式があるんだろうか?
そこで、大司教様?とかから洗礼をいただくとかなんだとか…

この儀式については、どんな事が行われているとかに関して、他言無用らしい。
簡単には教えてはくれるんだけど、洗礼を受けて、神からの神託を受けるからとか?
でも、『個々で違うから』『個人情報で秘匿義務がある』とか言っていた。
これは、父と兄達からの説明だ。
何せ、詳しくは分からないけど、行ってのお楽しみって感じで、誤魔化された。
まぁいっか。

その後が、アカデミーだったよね…

忙しいけど、少し楽しみでもあった。

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