番だと言われて囲われました。

選択

養子縁組

直ぐに施設に赴き、子供達に会った。
子供達は最初は不安感を露わにしていたが、養子の件を受け入れてくれた。
いきなり知った大人を父とは呼べないかもしれないが、努力すると言って、自分達がバラバラにならずに済むと安堵していた。
良かった。

でも、ふと思うことがある。確かにこの子達は養子とするから良かったものの、他の子達は……施設はいっぱいだと言っていた………

「アキ、どうしましたか？」
「いや、カイル……その……」
「何か悩んでいるようですね。とりあえず、この子達の件を先にしてから、次を考えましょう。」

子供達は鞄の中に荷物を詰めてやってきた。
シスターや他の者達に別れを告げて……

「殿下。アキ様、この子達をよろしくお願いします。」

そう言って送り出してくれたのだった。
屋敷について、メイドや執事に世話を頼み、手続きのため出かけると言ってカイルが転移して行った。
どのような手続きかはわからないが、任せておいて良いだろう。

子供達を風呂に入れ、身なりを整えて子供部屋とし急ぎ準備した部屋に案内する。
荷物を片付け、落ち着いたらお茶をしましょうと声をかけて、部屋を出た。

「アキ様、後はお任せください」
そう言ってくれたので、任せることにした。