異世界で囲われた?!

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異世界生活

砂漠のオワシス

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どんどん加速していき飛んでいく。
俺はと言うと、上下左右に揺さぶられ、時には突き上げられるのかって感じで思わず…
そう、胃の中のものが込み上げそうだ。
だが、腕にはシオンがいるから…

「おい、シオン、お前神獣だろう、どうにかしろ~~~~~~」
『無理にゃ~~!神獣でもまだお子様だもん。ム~リ~!!』
「それでもどうにかしてくれ~~~~!」

落っことさないように抱きしめてはいるが、揺さぶってやりたい気持ちにもなる。

『じゃ~!!』

シオンの毛が逆立ち、「バリバリバリ~~~~」と放電した。
俺には少しビリって感じだが、俺を掴んでいるこの手からこの巨体に関しては良い感じで~~

「ギャ~オ~!!」

なんとも言えない雄叫びのような鳴き声か?それが頭上で聞こえて、俺を捉えていた手のひらが開いた。
言うまでもない…落下だ~~~。

「ぎゃ~~~~~~!!」

なんとも言えない悲鳴をあげて、シオンをしっかり掴んだまま落ちる。
目の前に見える湖のようなものや、砂か?がどんどん近づいて来る。

「シ~オ~ン~~~~~!」
『にゃ~~~~~~~~~~!!』

もうダメだ。終わった。

そう思った瞬間、まるで包み込むようにキャッチされた。
その手も爬虫類で…

「英二、大丈夫か!怪我してないか!」

見知った声。それも、少し焦ってホッとしているような…
手の中で暴れようとした俺は、「えっ!?」と思って力が一瞬抜けた。

そっと顔を上げると、そこにはさっきと別のドラゴン。
だが、このドラゴンはなぜか綺麗でかっこいいと思えてしまった。
そして、安心感が大爆発。

俺を助けてくれたのは、金色の鱗を全身にまとい、緩やかなウエーブがかかっているように見える金色の立髪。金色のまつげの奥は優しそうな蒼瞳の竜だ。

『ご主人様。この竜体はクリスフォード•ユークリックスです。ロデリック神聖国 特殊部隊団長で、現在ご主人様の専属執事兼護衛として常に側につくご主人様に『クリス』呼びを強要している騎士ですよ。さすが竜人ですね~』

シオンがそう嬉しそうに胸を張る。俺の腕の中でだけど…

「クリスが竜人?竜人って竜に変身するのか?えっと…え~~~~~~っ!!」

そこで俺の中はいっぱいいっぱいになって、意識がぷつんと切れた。



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