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異世界生活
異世界生活、波乱です
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「………いえいえ、大丈夫です……」
思わずその間は何だ?と思ったけれど…
まぁ、そんな事はいいか。とりあえずは少しは目星がついたとしよう。
散らばっている紙の束をまとめて、地図はクルクルと巻いてみる。
で、本は戻していくか。
数冊腕に持ち、やや浮かれてルンルンと片付けに行く。
飛びついた相手が今、背後で一瞬頬を染めて硬直しているとは知るよしもない。それだけ浮かれていたんだ。
バタバタと部屋を出ると、残された室内よりうめき声とガタガタとした物音が聞こえてきたようだが~「ん?」と振り返ってみて…もう聞こえてこなかったから、多分気のせいだろうという事にした。
足元にはシオンがスリスリしながらついて来くる。その後をクリスが慌てて残してきた数冊の資料達を抱えて持ってきてくれた。
バタバタと片付け、必要なものだけ自室に持ち込む。
さて、これは何処から姉に言うべきか?
ある程度の説明の道筋をつけて…
自室の窓からは夕陽が見え始めていた。
もう少ししたら姉が帰ってくるだろう。そしたら一緒に夕食だ。で、その後俺の部屋か姉の部屋…多分、俺の部屋だろう…で集めたものの成果を話すっと。
「クリス、姉さんが帰ってきたら、多分夕食の後に今日の調べたものを伝えようと思うんだ。大丈夫だよな?」
「聖女沙也加様ですよね。大丈夫だと思います。それに沙也加様のご希望があれば、余程でない限り我らが『否』と申し上げる事はございませんので。それに、英二様のご希望を叶えるのが俺…いゃ、私の仕事ですから。」
そうかそうか…なら大丈夫か…
「えっとクリス、今「俺」って言わなかったか?いつも「私」なのに。そうか、いつもは「俺」って言うんだ。ふ~ん。」
「申し訳ありません。ご不快でしたでしょうか?」
「いいや~。俺的にはそっちの方が良いな。他では使ったらいけないルールとかあるのかも知れないけど、俺的にはそっちがいい。と言うか、そっちにして。そのほうがなんか安心して会話しやすい。出来たら仲良くできる人とかも欲しいかなぁ~って。ダメか?」
「………」
「ダメ?」
「いっ、いいえ大丈夫。これでいいか?俺個人としては嬉しいんだが…」
「うん、それでいい。じゅうぶんじゅうぶん。呼び名はクリス呼びを強く押されたから、もしかしたらって思ってたんだ。俺の世話をしてくれてる人たちも、色々と気を使わせてしまってるからさぁ。もともと俺、敬語とか苦手だし、言い慣れてないんだよね。兄達には気をつけるようにって言われてはいるんだけどさ。砕けて話せそうな奴ができて嬉しいよ。」
そう言って笑って見せた。
年齢はクリスの方が上かも知れないけれど、堅苦しいより砕けて相談できたりできるなら願ったりだ。
そんな事を話していると、クリスが…
「帰って来られ…来たみたいだ。後一時間ぐらいで食事の準備が整うと連絡が入った。」
「姉さん帰ってきたのか?そっか。で、それどうなってるんだ?」
思わずクリスの制服の首についているピンを指さして聞いてみる。
時々その辺りから声らしきものが聞こえて、そこに向かってクリスがしゃべっているのを見たからだ。今さっきもそうだった。
「あぁ、これは魔石を加工した特殊な通信機だ。この魔石に魔力をを流して送りたい相手を思い浮かべると相手側に伝わる。受け取りてが察知して魔力を流せばお互いに会話可能だ。魔力を流さなければ一方的に受け取るだけだな。」
一種の電話みたいだ。魔力を流せば相手に伝わり、流さなければ聞くだけか。
「切たい場合は?聞けない状況とかもあるだろう?」
「その場合、一瞬だけ魔力を流すんだ。そうすれば直ぐに切れる。ただ特殊な魔道具だから世間一般には復旧されてないな。」
「そうなのか?まぁ、そう言うのも結構あるんだろうな。大きいものから小さなものまで。でも、面白そうだな。」
そんなたわいもない会話をしながら準備をして、この後の事を考えた。
思わずその間は何だ?と思ったけれど…
まぁ、そんな事はいいか。とりあえずは少しは目星がついたとしよう。
散らばっている紙の束をまとめて、地図はクルクルと巻いてみる。
で、本は戻していくか。
数冊腕に持ち、やや浮かれてルンルンと片付けに行く。
飛びついた相手が今、背後で一瞬頬を染めて硬直しているとは知るよしもない。それだけ浮かれていたんだ。
バタバタと部屋を出ると、残された室内よりうめき声とガタガタとした物音が聞こえてきたようだが~「ん?」と振り返ってみて…もう聞こえてこなかったから、多分気のせいだろうという事にした。
足元にはシオンがスリスリしながらついて来くる。その後をクリスが慌てて残してきた数冊の資料達を抱えて持ってきてくれた。
バタバタと片付け、必要なものだけ自室に持ち込む。
さて、これは何処から姉に言うべきか?
ある程度の説明の道筋をつけて…
自室の窓からは夕陽が見え始めていた。
もう少ししたら姉が帰ってくるだろう。そしたら一緒に夕食だ。で、その後俺の部屋か姉の部屋…多分、俺の部屋だろう…で集めたものの成果を話すっと。
「クリス、姉さんが帰ってきたら、多分夕食の後に今日の調べたものを伝えようと思うんだ。大丈夫だよな?」
「聖女沙也加様ですよね。大丈夫だと思います。それに沙也加様のご希望があれば、余程でない限り我らが『否』と申し上げる事はございませんので。それに、英二様のご希望を叶えるのが俺…いゃ、私の仕事ですから。」
そうかそうか…なら大丈夫か…
「えっとクリス、今「俺」って言わなかったか?いつも「私」なのに。そうか、いつもは「俺」って言うんだ。ふ~ん。」
「申し訳ありません。ご不快でしたでしょうか?」
「いいや~。俺的にはそっちの方が良いな。他では使ったらいけないルールとかあるのかも知れないけど、俺的にはそっちがいい。と言うか、そっちにして。そのほうがなんか安心して会話しやすい。出来たら仲良くできる人とかも欲しいかなぁ~って。ダメか?」
「………」
「ダメ?」
「いっ、いいえ大丈夫。これでいいか?俺個人としては嬉しいんだが…」
「うん、それでいい。じゅうぶんじゅうぶん。呼び名はクリス呼びを強く押されたから、もしかしたらって思ってたんだ。俺の世話をしてくれてる人たちも、色々と気を使わせてしまってるからさぁ。もともと俺、敬語とか苦手だし、言い慣れてないんだよね。兄達には気をつけるようにって言われてはいるんだけどさ。砕けて話せそうな奴ができて嬉しいよ。」
そう言って笑って見せた。
年齢はクリスの方が上かも知れないけれど、堅苦しいより砕けて相談できたりできるなら願ったりだ。
そんな事を話していると、クリスが…
「帰って来られ…来たみたいだ。後一時間ぐらいで食事の準備が整うと連絡が入った。」
「姉さん帰ってきたのか?そっか。で、それどうなってるんだ?」
思わずクリスの制服の首についているピンを指さして聞いてみる。
時々その辺りから声らしきものが聞こえて、そこに向かってクリスがしゃべっているのを見たからだ。今さっきもそうだった。
「あぁ、これは魔石を加工した特殊な通信機だ。この魔石に魔力をを流して送りたい相手を思い浮かべると相手側に伝わる。受け取りてが察知して魔力を流せばお互いに会話可能だ。魔力を流さなければ一方的に受け取るだけだな。」
一種の電話みたいだ。魔力を流せば相手に伝わり、流さなければ聞くだけか。
「切たい場合は?聞けない状況とかもあるだろう?」
「その場合、一瞬だけ魔力を流すんだ。そうすれば直ぐに切れる。ただ特殊な魔道具だから世間一般には復旧されてないな。」
「そうなのか?まぁ、そう言うのも結構あるんだろうな。大きいものから小さなものまで。でも、面白そうだな。」
そんなたわいもない会話をしながら準備をして、この後の事を考えた。
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