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これがいわゆる異世界転移?
何でこうなった?
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可愛く尻尾を振りながら擦り寄って来るシオンとカノン。
この二匹は子猫の時に自宅で拾ったんだ。
他の子達もそうなんだけど…
我が家にいる四匹の猫の内の二匹…
そっと抱き上げる。
喋るには驚きだけれど、この子達はもう俺たちの家族だから、疑い嫌う事はない。
ビックリはするけどさ…
「えっと、喋れるんだ?」
思わず疑問形で声をかけてしまう。仕方ないよね?
「今疑問に思う事はそこですか?まぁ良いですけど。はい。僕達はご主人様と、ご主人様に繋がる者達のみに言葉が通じます。他の人達には普通に猫が鳴いてるようにしか聞こえませんが。」
「そうそう、他の人達には、にゃーにゃー鳴いてるようにしか聞こえないから気にしないで。」
俺に抱かれているシオンと姉に抱かれているカノンがそう答えた。
「で、カノン達はこの状況、何か知ってるの??」
「えっとですね、あの急な状況下でご主人様が危ないと判断して、僕たちがこちらの世界に転移しました。」
「この世界は僕達が生まれた世界なんだ。神様と女神様の意思で向こうの世界に転移して、一度だけ使える転移魔法でご主人様達をこっちの世界に連れて来ました。だってあのままだとご主人様達死んでしまうから…」
「神様達の許可は貰ってるから大丈夫。僕達を大切にしてくれたご主人様だからって。勝手してしまって御免なさい。
もっと一緒にいたかったんだ。」
どうもこの世界は異世界らしい。そして転移させたのが俺たちの飼い猫で…
頭がこんがらがる。
異世界転移とか、まるでラノベか漫画の世界だ。
それが自分たちに降り注ぐなんて…
「ちょっと待て、シオン、俺と姉さんしか今この世界にいないんだけど、兄貴達は?」
「そうそう、兄さん達はどうなったの?まさか私達二人だけって事ないよね?」
思わずシオンを抱くしめる力が強くなる。何とも言えない鳴き声で『やめろ』って訴えて来た。
「あぁごめん。でもさ、まさか…」
「あぁ、大丈夫です。他のご主人様達にはアズキとソラが付いてます。ただ…こことは別の場所に転移してます。僕達はこの場所近くに生まれたので、転移先がここになったんですが、アズキとソラの生まれはまた別の場所でして…」
アズキとソラも俺たち家族の一員だ。シオンと同じく子猫の時に拾って、そのまま飼っていた。アズキは黒猫で金色の瞳。小豆で遊ぶ姿が可愛かったのでそう名付けた。好奇心旺盛もやや気性が激しいが可愛い猫だ。ソラは白猫の蒼瞳。シオンとよく似た感じのマイペースな猫だ。で、特にアズキは兄が超大好きだった。
いゃいゃ、今はそんなことを考えてるのではなくて…
「なら~探せば逢えるって事よね。で、カノン達と同じように兄さんを守ってくれてるのなら…大丈夫かな?神様公認みたいだし。なら、よくあるスキルとか、魔法とか有る感じ?」
「えっとですね…」
「え?無いの?まさかのまさか??」
「いぇ~有るんですがね~」
何だか意味深な…歯切れが悪いような…
これはしっかりと追求して情報を得て、対策を考えなければ…
多分、向こうの世界に戻る事はできない気がする。なら、この世界で生き抜いて、兄さん達にも逢って家族一団とならないといけないよなぁ!よし!!
そう考えがまとまり、さてと口にするより先に姉が追求し出した。
さすが姉さんだ。
この二匹は子猫の時に自宅で拾ったんだ。
他の子達もそうなんだけど…
我が家にいる四匹の猫の内の二匹…
そっと抱き上げる。
喋るには驚きだけれど、この子達はもう俺たちの家族だから、疑い嫌う事はない。
ビックリはするけどさ…
「えっと、喋れるんだ?」
思わず疑問形で声をかけてしまう。仕方ないよね?
「今疑問に思う事はそこですか?まぁ良いですけど。はい。僕達はご主人様と、ご主人様に繋がる者達のみに言葉が通じます。他の人達には普通に猫が鳴いてるようにしか聞こえませんが。」
「そうそう、他の人達には、にゃーにゃー鳴いてるようにしか聞こえないから気にしないで。」
俺に抱かれているシオンと姉に抱かれているカノンがそう答えた。
「で、カノン達はこの状況、何か知ってるの??」
「えっとですね、あの急な状況下でご主人様が危ないと判断して、僕たちがこちらの世界に転移しました。」
「この世界は僕達が生まれた世界なんだ。神様と女神様の意思で向こうの世界に転移して、一度だけ使える転移魔法でご主人様達をこっちの世界に連れて来ました。だってあのままだとご主人様達死んでしまうから…」
「神様達の許可は貰ってるから大丈夫。僕達を大切にしてくれたご主人様だからって。勝手してしまって御免なさい。
もっと一緒にいたかったんだ。」
どうもこの世界は異世界らしい。そして転移させたのが俺たちの飼い猫で…
頭がこんがらがる。
異世界転移とか、まるでラノベか漫画の世界だ。
それが自分たちに降り注ぐなんて…
「ちょっと待て、シオン、俺と姉さんしか今この世界にいないんだけど、兄貴達は?」
「そうそう、兄さん達はどうなったの?まさか私達二人だけって事ないよね?」
思わずシオンを抱くしめる力が強くなる。何とも言えない鳴き声で『やめろ』って訴えて来た。
「あぁごめん。でもさ、まさか…」
「あぁ、大丈夫です。他のご主人様達にはアズキとソラが付いてます。ただ…こことは別の場所に転移してます。僕達はこの場所近くに生まれたので、転移先がここになったんですが、アズキとソラの生まれはまた別の場所でして…」
アズキとソラも俺たち家族の一員だ。シオンと同じく子猫の時に拾って、そのまま飼っていた。アズキは黒猫で金色の瞳。小豆で遊ぶ姿が可愛かったのでそう名付けた。好奇心旺盛もやや気性が激しいが可愛い猫だ。ソラは白猫の蒼瞳。シオンとよく似た感じのマイペースな猫だ。で、特にアズキは兄が超大好きだった。
いゃいゃ、今はそんなことを考えてるのではなくて…
「なら~探せば逢えるって事よね。で、カノン達と同じように兄さんを守ってくれてるのなら…大丈夫かな?神様公認みたいだし。なら、よくあるスキルとか、魔法とか有る感じ?」
「えっとですね…」
「え?無いの?まさかのまさか??」
「いぇ~有るんですがね~」
何だか意味深な…歯切れが悪いような…
これはしっかりと追求して情報を得て、対策を考えなければ…
多分、向こうの世界に戻る事はできない気がする。なら、この世界で生き抜いて、兄さん達にも逢って家族一団とならないといけないよなぁ!よし!!
そう考えがまとまり、さてと口にするより先に姉が追求し出した。
さすが姉さんだ。
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