オメガ転生。

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学園生活

一掃せよ!

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結局アイツは、自分の番いを『補佐官』とするように話を進めた。
勿論、学園を卒業してからの仕事になるが、自宅及び職場でも一緒にいたいからと願い出て、それならまだましだと許可を得た。
かなりの束縛だと思うが、自宅に監禁…いゃ閉じ込め…なんというか…まぁ、彼には可哀想だが、諦めてもらおう。
しかも、護衛としてユリウス様が付くとか…

妖精王だよ。あり得ないよ~~~!!
でも、妖精王としてでは、この城内で仕事をするにあたり、一緒に居られないからと、補佐官(翔君)専属の護衛として常に側にいる許可を、シッカリ言質として皇帝からもぎ取っていた。
こっちもすごいな…


まぁ、側から見るには面白いが…
本人は大変だろう。
翔君ファイトだ!!

翔君の妹君は、貴族と一部の皇族の思惑もあり、皇太子殿下と引っ付けようとしていたようだ。
皇太子殿下自身は、他に気になる方がいたようで、気の良い知人として接していたようだ。
周りから、2人きりのお茶会などセッティングされても、友人として会話を楽しんでいたようだな。
彼自身、叔父である王弟殿下の大切な人と接して、叔父の後押しもしたかったみたいだ。
周りからどのように見られるかも気にかけてはおられていたようだが、向こうが少し上手で、情報で囲み込まれそうになってはいたようだが…


彼も彼女にも悪いが、良い勉強になっただろう。
しかし、王弟殿下がかなり頑張っていたけど、まさか身内がここまで動くとも思ってなかったんだろうなぁ…
彼女の家族も巻き込んでだったし…

結果的には、彼女と皇太子との婚約はなかったから良かったけど、あの人、下手したら国滅ぼしかねない計画まで立ててたしなぁ…
いゃ~、皇太子殿下が王弟殿下に会談を申し込まなかったら…危なかった。
恋は盲目とはいうが…

いつも、のらりくらりとされているから、こういう事になるんだと思うよなぁ…
彼の方が、兄の皇帝を支持するためだとは、一部の者達は理解しているけれど…

結果的に、今回一気に掃除もできたし、他国との牽制にもなったから、良しとなるのだろう。
うちの部下達も、本当に良い仕事をしたよ。
自分の力を思いっきり使えて楽しめたようだしなぁ…

獲物を捕らえるように、妖の力を十分に解放させていたか…
暴走しかけた者は、上の者として抑えたがな…

思い出し、クックッと笑ってしまった。

「楽しそうですね」
「んぁ?」
「顔が…」
「あぁ、まぁ色々とあったなぁ…って思い出してた。あの国はどうするんだ?」
「それは、この国にちょっかいを出さないように、しっかりお灸をすえますよ。本当、バカですよね~弱点を突くのは良い案ではありますが、弱点がただの弱点ではない事を、今回よく理解したでしょう。この国…いゃ、この国の妖の事を軽んじた結果的ですね」

そう言って笑ったのは…そう、アイツらしい…

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