オメガ転生。

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学園生活

そんな事が…

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「陸斗枢機卿様。ご自宅から使いの者が来られていますが、いかがいたしますか?」
「ありがとう。助かります」

そう言って神殿の礼拝堂を後にする。
わざわざここまで来るのは…
クスッと笑い、ワクワクしながら屋敷の者のもとに急ぐ。
あの時の報告から、どのくらい待たされるのか…気が気ではなかったが…
数ヶ月もかかるようなら…
そうも考えていた。が、一週間以内で連絡が来るとは…
まだあの件であるかどうかはわからないが、自分の中ではあの件だと不思議に確信が持てていた。

「待たせたね」
「お待ちしておりました。これを…」

渡されたのは、一通の手紙と、それと同時に隠すように渡されたもの…
一部の者にしかわからないよう、認識阻害を密かにかけられた小さな鏡のようなものを渡された。

「お戻りは…」
「あぁ、そうだね。急ぎ休暇を頂いてきますので、明日迎えに来ていただけますか?」
「かしこまりました。では明日のこの時間に…」
「あぁ、お願いしますね」

しばし見送った後、自室の戻る前に、休暇願いを提出しに行く。
よほどの事でない限り、ある程度の融通はつくからね…

「届出を終えたら、準備をしないと…」

ワクワクしながら、廊下を歩く。
この仕事についているとは言え、領地に関して常日頃報告や、それに伴い休みをいただいているから、そう問題はない。
枢機卿を職していれば、本来は領地経営などしていないと思われるが…そこそこ諸事情もあるから、特別に許可されている者は意外といる。
まか、ほかに後継ができればその者に後を継がせるが、そうでなければ、屋敷の者達にある程度任せ…という事もある。そういう者達は、屋敷から自分のように連絡が来る。そして、休みをいただく…そういう訳だ。

まぁ、今回の件は…

そうこう考えていると、自分の部屋に着いた。
室内に入り、結界を這ってから…

手紙は、誰にみられても大丈夫なようなありきたりの報告から、屋敷での決済依頼であった。
うん。こんなもんだろう…で、こちらは…

鏡を掌に乗せ、鏡の面にそっと紋様を指で描く。
そこに写っているのは…

「あぁ…なんと…」

ほぉ~っとため息をつき覗き込むように見つめてしまう。
写っているのは、鎖に繋がれた獲物。
両手で、首、両足首に鎖をはめられた…

「この子のために、特別に準備した物がよく似合ってますね。彼の方に連絡をしないと…聴こえていますか?この件に関してご報告を…到着されるまでは、私が…分かっていますね」

それだけ、鏡に向かって伝えると、パリンと音がして、粉々に割れ、一瞬ボッと火がつき消えた。
これは特殊な通信用の物。
少しコストはお高いですが…

まぁ、それは良い。
あぁ、明日が待ち遠しい…


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