オメガ転生。

学園生活

そんな事が(雅貴)

感知した場所に、密かに影の者達を向かわせる。
危険物は撤去させ、危険人物だと思われる者は捕撲だ。
自分自身で動いてもいいのだが、せっかく配置させてもいるのだから、使える者は使った方が良い。

捕撲した者達は、皇帝陛下の指示のもとと銘打って、地下の特別室にご案内して、特別対応させていただくだけだ。
この相手がこの国の者か、もしくは他国の者かも吟味しながらではあるが…

「彼の方は…あぁ、彼方にいらしてるのですね」

そう呟いて、移動する。
私達の大切な者達は、まだこの宿には到着していないようだ。
まぁ、汽車での移動やここまで確か馬車移動だったか…
多少の時間差はあるだろう。
それに、早くついたら早くついたで、出来ることは多い。

移動時の護衛は大丈夫なはずだし。
何せ、あの男の部下達が付いているのだから…

夕霧や沙霧達が知らない者達も多くいる。
しかも、あの二人には、この件に関しては全てを知らしていない。
今回の旅行件護衛が日頃の褒美も兼ねているのは事実だから、そこまでは教えていないし、無論、指示も与えていない。

与えたのは、同じ汽車に乗り、この地より友人として同伴し、京都まで共に行動する事だ。
後で知ったら拗ねるかもしれないが……

思わずクスッと笑いがでたが、素知らぬ顔をして、宿の中にある喫茶店に入った。