オメガ転生。

学園生活

そんな事が(夕霧*沙霧)

急な呼び出しにて、急いで二人で城に向かう。
呼び出しの相手は言うまでもない。
呼び出された要件は…多分あれだな…

「失礼致します」

ドアをノックし、入室許可をもらい、そう声をかけて二人で入る。
部屋の主はチラッとこちらを見て、側近に合図を送り、持っていたペンを机に置いた。

「忙しいところすまないね。そこに腰掛けてもらえるかな？」

立ったままの報告とかではなく、座ってなら、叱咤される事ではないだろう。ただ、言われる事は…長いだろうなぁ～～

二人で顔を見合わせて、促された場所に座る。
この執務室に置かれるソファーに二人で腰掛けた。

この部屋の主。そう、この国宰相閣下である雅貴の幼馴染で側近。執事兼護衛も兼ねているらしいが、この人には護衛は必要ないかもしれない…
いゃ、そうじゃなくて、である白金の髪に蒼瞳の男性である葛城　日嗣(かつらぎ　ひつぎ)様にお茶を入れていただいた。一族のトップである雅貴様であるが、自分達に直接指示をだす上司からお茶をいれてもらうのは、恐縮だ…
美味しいお茶でも、味がしないと思うし、香りも堪能なんて無理だ。
ふと横を見れば、沙霧も少し顔色が悪い。
考えは同じか……
何言われるんだろう…

お茶を勧められて一口飲んだ所で、ドアからノックの音がした。
他にも呼ばれている者がいるんだろうか…

葛城様が対応し、入ってきたのは、御堂筋家、翔専属の執事兼護衛である如月　和真(きさらぎ　かずま)。自分達の兄だ。そして、もう二人、騎士団トップの妖である鬼道院　一雅(きどういん　かずまさ)様と、
その側近である上月　遼(こうずき　りょう)様だった。
何この豪華メンバー。
この中に何で自分達がいるんだろうか…
怖いんだけど…