116 / 302
学園生活
やばいです
しおりを挟む
「よくも私の婚約者と言う身分を振り翳して、多くの者を貶めてくれたな。私は酷く残念だよ。そんな君の側にいて、この先も共に歩んでいくのは無理だ。この場を持って君との婚約は破棄させてもらうよ」
「私は何もしていません。それにその女があなたの心を盗んだのですね。婚約者がいる男性の心を…」
「私は…ただお寂しそうに悩まれていたのを慰めて差し上げただけです。そんな、盗んだなんて…酷い…」
妹の婚約者であろう男性が、妹とは対照的な可愛らしい令嬢の腰に腕を回し、「君がいてくれたから、私は…」なんてほざいている。
妹に対しては、蔑んだ冷たい面差しを向け、軽蔑し…
「その子は、他の婚約者がいる男性にも…」
「だからどうした。彼女のお陰で自信が持てたんだ」
「そう、彼女のお陰で全てが上手くいった。」
そう言いながら、2人を守るように男子生徒が周りを囲む。
そして、女生徒に跪き、首をたれた。
「「「私たちの女神とも言えるこの……」」」
「やめて~~!!お前さえいなければ!!」
玲奈がその女性に飛び掛かる勢いで近づいた時、数人の別の男子生徒に取り押さえられ、引きずられるように部屋を出て行った。
「バカな女だ。少しでも反省し、君に許しを乞えばまた変わったかもしれないがな…」
そう吐き捨てるように言いながら出て行った扉を見ていた。
それも、憎々しいものを見るような目で…
すると、いきなり場面が変わった。
玲奈が両手足に鎖をつけられ、素足で無理やり舗装されていない凸凹道を歩かされている。
時折倒れかけそうになり、急いで手を伸ばし助けようとするも素通りしてしまう。
そうかと思えば、ある時は上空から見下ろす形になり、ある時はそばを歩いた。
しばらくして森を抜け、切りだった崖の上まで連れて行かれ、背後からどんと押されて落ちていく…
玲奈がいったい何をしたって言うんだ!
大きな声で叫びたかったが、上手く声が出ない……
ガバッと起き上がる。
はぁはぁと息が上がる。
「夢…か…」
時々見る悪夢。
内容は色々だが、ほぼゲームの中で起こるいくつものルートの中の一つだ。
ゲーム内で、こんな事あり得ないだろう…と言う事がよく起こっていた。
あくまでヒロインがハッピーになるように、悪役令嬢は悲惨な目に遭わされた。
普通に考えて、婚約とか、恋人の相手を取るようは行動はルール違反だと思う。
人道的にだ。でも、ゲームとかでは、相手の不幸は蜜の味とでも言うように、悪役令嬢とその家族は悲惨な目に遭う事が多かった。
夢の中では特にだ。
ストーリーがチグハグだったり、展開が早かったりするのも夢ではよくあり事だが、この中の少しでも実際に起こったら最悪だ。
気をつけないと…
外は爽やかな風が吹き、天気もいいようだ。
こんな変な夢を見たときには、少しでも違うことを考え行動して発散した方がいいだろう。
昨日の呼び出しが夢の原因の一つとも思えるが…
妹の敵対する相手はあの例の女生徒だった。
その側に、昨日声かけて来た本人も出て来たけれど、この意味は…
頭を左右身振り、思考を変える努力をする。
「あ~~っ、だめだ。気分転換も兼ねて走るか」
いそいで着替えて、寮の建物の周りを走ることにした。
「私は何もしていません。それにその女があなたの心を盗んだのですね。婚約者がいる男性の心を…」
「私は…ただお寂しそうに悩まれていたのを慰めて差し上げただけです。そんな、盗んだなんて…酷い…」
妹の婚約者であろう男性が、妹とは対照的な可愛らしい令嬢の腰に腕を回し、「君がいてくれたから、私は…」なんてほざいている。
妹に対しては、蔑んだ冷たい面差しを向け、軽蔑し…
「その子は、他の婚約者がいる男性にも…」
「だからどうした。彼女のお陰で自信が持てたんだ」
「そう、彼女のお陰で全てが上手くいった。」
そう言いながら、2人を守るように男子生徒が周りを囲む。
そして、女生徒に跪き、首をたれた。
「「「私たちの女神とも言えるこの……」」」
「やめて~~!!お前さえいなければ!!」
玲奈がその女性に飛び掛かる勢いで近づいた時、数人の別の男子生徒に取り押さえられ、引きずられるように部屋を出て行った。
「バカな女だ。少しでも反省し、君に許しを乞えばまた変わったかもしれないがな…」
そう吐き捨てるように言いながら出て行った扉を見ていた。
それも、憎々しいものを見るような目で…
すると、いきなり場面が変わった。
玲奈が両手足に鎖をつけられ、素足で無理やり舗装されていない凸凹道を歩かされている。
時折倒れかけそうになり、急いで手を伸ばし助けようとするも素通りしてしまう。
そうかと思えば、ある時は上空から見下ろす形になり、ある時はそばを歩いた。
しばらくして森を抜け、切りだった崖の上まで連れて行かれ、背後からどんと押されて落ちていく…
玲奈がいったい何をしたって言うんだ!
大きな声で叫びたかったが、上手く声が出ない……
ガバッと起き上がる。
はぁはぁと息が上がる。
「夢…か…」
時々見る悪夢。
内容は色々だが、ほぼゲームの中で起こるいくつものルートの中の一つだ。
ゲーム内で、こんな事あり得ないだろう…と言う事がよく起こっていた。
あくまでヒロインがハッピーになるように、悪役令嬢は悲惨な目に遭わされた。
普通に考えて、婚約とか、恋人の相手を取るようは行動はルール違反だと思う。
人道的にだ。でも、ゲームとかでは、相手の不幸は蜜の味とでも言うように、悪役令嬢とその家族は悲惨な目に遭う事が多かった。
夢の中では特にだ。
ストーリーがチグハグだったり、展開が早かったりするのも夢ではよくあり事だが、この中の少しでも実際に起こったら最悪だ。
気をつけないと…
外は爽やかな風が吹き、天気もいいようだ。
こんな変な夢を見たときには、少しでも違うことを考え行動して発散した方がいいだろう。
昨日の呼び出しが夢の原因の一つとも思えるが…
妹の敵対する相手はあの例の女生徒だった。
その側に、昨日声かけて来た本人も出て来たけれど、この意味は…
頭を左右身振り、思考を変える努力をする。
「あ~~っ、だめだ。気分転換も兼ねて走るか」
いそいで着替えて、寮の建物の周りを走ることにした。
1
お気に入りに追加
507
あなたにおすすめの小説
こんな異世界望んでません!
アオネコさん
BL
突然異世界に飛ばされてしまった高校生の黒石勇人(くろいしゆうと)
ハーレムでキャッキャウフフを目指す勇人だったがこの世界はそんな世界では無かった…(ホラーではありません)
現在不定期更新になっています。(new)
主人公総受けです
色んな攻め要員います
人外いますし人の形してない攻め要員もいます
変態注意報が発令されてます
BLですがファンタジー色強めです
女性は少ないですが出てくると思います
注)性描写などのある話には☆マークを付けます
無理矢理などの描写あり
男性の妊娠表現などあるかも
グロ表記あり
奴隷表記あり
四肢切断表現あり
内容変更有り
作者は文才をどこかに置いてきてしまったのであしからず…現在捜索中です
誤字脱字など見かけましたら作者にお伝えくださいませ…お願いします
2023.色々修正中
君は俺の光
もものみ
BL
【オメガバースの創作BL小説です】
ヤンデレです。
受けが不憫です。
虐待、いじめ等の描写を含むので苦手な方はお気をつけください。
もともと実家で虐待まがいの扱いを受けておりそれによって暗い性格になった優月(ゆづき)はさらに学校ではいじめにあっていた。
ある日、そんなΩの優月を優秀でお金もあってイケメンのαでモテていた陽仁(はると)が学生時代にいじめから救い出し、さらに告白をしてくる。そして陽仁と仲良くなってから優月はいじめられなくなり、最終的には付き合うことにまでなってしまう。
結局関係はずるずる続き二人は同棲まですることになるが、優月は陽仁が親切心から自分を助けてくれただけなので早く解放してあげなければならないと思い悩む。離れなければ、そう思いはするものの既に優月は陽仁のことを好きになっており、離れ難く思っている。離れなければ、だけれど離れたくない…そんな思いが続くある日、優月は美女と並んで歩く陽仁を見つけてしまう。さらにここで優月にとっては衝撃的なあることが発覚する。そして、ついに優月は決意する。陽仁のもとから、離れることを―――――
明るくて優しい光属性っぽいα×自分に自信のないいじめられっ子の闇属性っぽいΩの二人が、運命をかけて追いかけっこする、謎解き要素ありのお話です。
【完結】運命さんこんにちは、さようなら
ハリネズミ
BL
Ωである神楽 咲(かぐら さき)は『運命』と出会ったが、知らない間に番になっていたのは別の人物、影山 燐(かげやま りん)だった。
とある誤解から思うように優しくできない燐と、番=家族だと考え、家族が欲しかったことから簡単に受け入れてしまったマイペースな咲とのちぐはぐでピュアなラブストーリー。
==========
完結しました。ありがとうございました。
恋のキューピットは歪な愛に招かれる
春於
BL
〈あらすじ〉
ベータの美坂秀斗は、アルファである両親と親友が運命の番に出会った瞬間を目の当たりにしたことで心に深い傷を負った。
それも親友の相手は自分を慕ってくれていた後輩だったこともあり、それからは二人から逃げ、自分の心の傷から目を逸らすように生きてきた。
そして三十路になった今、このまま誰とも恋をせずに死ぬのだろうと思っていたところにかつての親友と遭遇してしまう。
〈キャラクター設定〉
美坂(松雪) 秀斗
・ベータ
・30歳
・会社員(総合商社勤務)
・物静かで穏やか
・仲良くなるまで時間がかかるが、心を許すと依存気味になる
・自分に自信がなく、消極的
・アルファ×アルファの政略結婚をした両親の元に生まれた一人っ子
・両親が目の前で運命の番を見つけ、自分を捨てたことがトラウマになっている
養父と正式に養子縁組を結ぶまでは松雪姓だった
・行方をくらますために一時期留学していたのもあり、語学が堪能
二見 蒼
・アルファ
・30歳
・御曹司(二見不動産)
・明るくて面倒見が良い
・一途
・独占欲が強い
・中学3年生のときに不登校気味で1人でいる秀斗を気遣って接しているうちに好きになっていく
・元々家業を継ぐために学んでいたために優秀だったが、秀斗を迎え入れるために誰からも文句を言われぬように会社を繁栄させようと邁進してる
・日向のことは家族としての好意を持っており、光希のこともちゃんと愛している
・運命の番(日向)に出会ったときは本能によって心が惹かれるのを感じたが、秀斗の姿がないのに気づくと同時に日向に向けていた熱はすぐさま消え去った
二見(筒井) 日向
・オメガ
・28歳
・フリーランスのSE(今は育児休業中)
・人懐っこくて甘え上手
・猪突猛進なところがある
・感情豊かで少し気分の浮き沈みが激しい
・高校一年生のときに困っている自分に声をかけてくれた秀斗に一目惚れし、絶対に秀斗と結婚すると決めていた
・秀斗を迎え入れるために早めに子どもをつくろうと蒼と相談していたため、会社には勤めずにフリーランスとして仕事をしている
・蒼のことは家族としての好意を持っており、光希のこともちゃんと愛している
・運命の番(蒼)に出会ったときは本能によって心が惹かれるのを感じたが、秀斗の姿がないのに気づいた瞬間に絶望をして一時期病んでた
※他サイトにも掲載しています
ビーボーイ創作BL大賞3に応募していた作品です
【完結】気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件
白井のわ
BL
雄っぱいが大好きな俺は、気が付いたら大好きなblゲーの主人公になっていた。
最初から好感度MAXのマッチョな攻略対象達に迫られて正直心臓がもちそうもない。
いつも俺を第一に考えてくれる幼なじみ、優しいイケオジの先生、憧れの先輩、皆とのイチャイチャハーレムエンドを目指す俺の学園生活が今始まる。
敵国軍人に惚れられたんだけど、女装がばれたらやばい。
水瀬かずか
BL
ルカは、革命軍を支援していた父親が軍に捕まったせいで、軍から逃亡・潜伏中だった。
どうやって潜伏するかって? 女装である。
そしたら女装が美人過ぎて、イケオジの大佐にめちゃくちゃ口説かれるはめになった。
これってさぁ……、女装がバレたら、ヤバくない……?
ムーンライトノベルズさまにて公開中の物の加筆修正版(ただし性行為抜き)です。
表紙にR18表記がされていますが、作品はR15です。
illustration 吉杜玖美さま
そばかす糸目はのんびりしたい
楢山幕府
BL
由緒ある名家の末っ子として生まれたユージン。
母親が後妻で、眉目秀麗な直系の遺伝を受け継がなかったことから、一族からは空気として扱われていた。
ただ一人、溺愛してくる老いた父親を除いて。
ユージンは、のんびりするのが好きだった。
いつでも、のんびりしたいと思っている。
でも何故か忙しい。
ひとたび出張へ出れば、冒険者に囲まれる始末。
いつになったら、のんびりできるのか。もう開き直って、のんびりしていいのか。
果たして、そばかす糸目はのんびりできるのか。
懐かれ体質が好きな方向けです。今のところ主人公は、のんびり重視の恋愛未満です。
全17話、約6万文字。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる