オメガ転生。

学園生活

やばいです

今日も一日無事に終わり、寮へ戻る者やクラブ活動などで残る者とに別れた。
部活は強制ではないため、嗜みや体力強化。趣味など色んな理由で活動している者達もいれば、実家の手伝いや、事業拡大などのために寮で仕事や勉強している者達がいた。

自分はどちらかといえば帰宅部だ。寮の自室で妹や家族のためにどのようにフラグを折るのか、そして、どうすれば実家を手伝えるか等に時間を費やしていた。
まぁ、考え事の時間も多いけどね…

でも今回は呼び出されてるから…

寮に戻る友人に帰りが少し遅くなる事を伝えて、約束の場所に向かった。
少し離れた人が少ない場所。
全然人通りがないわけではないけどね。

向かった先に、彼女の方が先に待っていたようだ。

「ごめん、待ったかい？」

急いできたけど、待たせていたのなら申し訳ない。
元日本人なだけに、基本早め早めの行動は取っているのだけどね…

「いえ、大丈夫です。急に無理言ってすみません」

ペコリと頭を下げる彼女。
この世界ではあまりそのような事はしない。
よほど自分が悪いと思われるときにはするんだけど…
もしかして、そんなに何か謝られるような事した？彼女ではないのだけれど、この前のあの件か？

少し毒か麻酔かを使用されて、連れ攫われた事件だ。
無事に助けられたけど、あれはやばかった…

「頭下げられるほどの事は君にはされていないけど？？」
「そうですね…」

『そうですね…なんだ。そしたら、やっぱり？？』と心の中で呟いてみる。ポーカーフェイスに勤めてはみたが、多分グダグダな気がする。

「で、用事とは？？」