72 / 302
学園生活
事件です(雅貴)
しおりを挟む
翔より早く目が覚め、愛しい者の寝顔を見る。
頸から、私のものである証がみえ、にやけてしまう。
もう少しこのひと時を堪能したいが、昨日の事件の後始末があるから、急いで登城しないといけない。
翔を起こさないようにそっとベットから下り、身支度を整えて部屋を出る。
「おはようございます」
「あぁ、日嗣、如月を」
「翔様のお世話ですね。如月には伝えています。」
「そうか…」
葛城 日嗣(かつらぎ ひつぎ)は私の側近であり、執事でもある。
仕事もプライベートも常に側にいる信頼できる者だ。
もう少し自分を大切にしても良いとは思うのだが…
「朝食の準備も出来ています。すぐ食べられて、出かけられますか?」
「あぁ。鬼道院から報告はいっていると思うが、私の仕事もあるしね」
思わずニヤリと笑ってしまう。許すわけない。徹底的にやる!!
「そんな顔、翔様に見せれませんね。逃げられますよ」
「ふん、見せませんよ。彼にはね。逃がしもしませんが」
「かわいそう…」
「何か言ったか?」
「いいえ、別に…それならば急ぎませんと」
そうせかされて、急いで食事を終えて、車で城に向かった。
日嗣と共に、執務室に向かい、その後謁見を申し得て、皇帝に会いに行く。
と言うか、アイツの身内の事だ、アイツからこちらに来たら良いのに!!
まぁ、身分の事もあるが、実際は…
この事は国家機密にも引っかかるから…
そう、妖と人との協定。
それは、各国で微妙に違うが、ほぼ同じ。
下々の者は知らず存ぜずの事だから…
報告書を確認し、時間を確認して、指定された場所に赴いた。
ドアの前には護衛の騎士が立ち、声をかけて入室の許可をもらう。
騎士の1人がドアを開け、中に入ると、少し疲れ切ったこの国のトップである皇帝がソファーに座るよう促してきた。
言われた通りに座る。
「すまないね。我が一族の者がやらかしてくれて」
「本当ですね。きちんと締めておいてくださいよ!」
お互い気心が知れている。
この場だから、好き勝手言えるのだが…
皇 鷹晃(すめらぎ たかあきら)
この国皇帝であり、皇一門の長。
神族の末裔であり、アルファの男だ。見た目は女性の様に頼りない様にも見えるが、それが自分の見た目を熟知した演技だと知っている者は知っている。
そう、かなりの曲者だ。
「本当に申し訳ないね。片親が早く亡くなって、周りの者達に甘やかされ、良い様にされていた様だ。歳がいっての子供だったしね、尚更だ…まぁ、良い餌ではあったけど、やり過ぎだ」
「仮にも身内にそんな事言って良いのですか?」
「身内と言っても…まぁ、それは横に置いておいて、それで、どうなってる?」
「神殿も一掃出来そうですよ」
「それは良かった。」
そう話している間に、テーブルにはお茶の準備がされていった。
「君達、下がっていていいよ」
そう言うと、スッと部屋から従者が出ていった。
「鷹晃、何企んでるんですか?」
「これを機に、神殿の力を少し削ぎ落としておこうと思ってね。あと、隣国との交渉も…」
「隣国?」
「そう、友好関係と婚姻協定ですね」
「…」
「そうそう、捕らえた者達の処遇は任せておくよ。あの子以外。」
「あの子って、ヤツが一番気に食わないのですが!私の大切なものに対して…」
「分かっています。それは本当に申し訳なかったと思います。君達、妖の番いがどれほど大切なものかは理解しているつもりです。ですが」
「なら、ヤツの処分の許可を!」
「それは出来かねます。身内だからと言うわけではないのですよ。隣国との交渉です。情報は貴方の方が握っているでしょ?宰相殿?」
「うっ…」
「ですからね、皇族のアルファであるあの子を、まずはオメガ落ちさせます。そして、隣国のアズバルト殿がどうしても嫁に欲しいと以前から言ってきてましてね、あの子は嫌がっていましたが…自分はアルファであるから、あり得ないとも…でも、罰としてオメガ落ちさせれば、可能ですし…良い罰であると同時に、国のためにもなる。どうかこれで妥協していただけませんか?」
アルファがオメガに落ちるのは、余程のことでない限りあり得ない。
それも、かなりの特殊な方法であるから、尚更だ。
しかも、あの国の…
「わかりました。その件はお任せします」
「ありがとう」
そう言うと、その後は穏やかな会話で終わった。
神族の末裔である皇族は、普通の人よりは長生きだ。
神族の血の濃さや、遺伝的な事も多少あり、全ての皇族が同じだけど長生きとは言い切れないが。
そして、他にも何か有るのだろう。
皇一族の極秘として…
まぁ、そんな事もあり、我らとの付き合いも長い。
古くからの友人でもある彼の性格からして、この辺で折れるしかないと判断して、話を合わせ、事後処理を行うべく自分の執務室に戻った。
頸から、私のものである証がみえ、にやけてしまう。
もう少しこのひと時を堪能したいが、昨日の事件の後始末があるから、急いで登城しないといけない。
翔を起こさないようにそっとベットから下り、身支度を整えて部屋を出る。
「おはようございます」
「あぁ、日嗣、如月を」
「翔様のお世話ですね。如月には伝えています。」
「そうか…」
葛城 日嗣(かつらぎ ひつぎ)は私の側近であり、執事でもある。
仕事もプライベートも常に側にいる信頼できる者だ。
もう少し自分を大切にしても良いとは思うのだが…
「朝食の準備も出来ています。すぐ食べられて、出かけられますか?」
「あぁ。鬼道院から報告はいっていると思うが、私の仕事もあるしね」
思わずニヤリと笑ってしまう。許すわけない。徹底的にやる!!
「そんな顔、翔様に見せれませんね。逃げられますよ」
「ふん、見せませんよ。彼にはね。逃がしもしませんが」
「かわいそう…」
「何か言ったか?」
「いいえ、別に…それならば急ぎませんと」
そうせかされて、急いで食事を終えて、車で城に向かった。
日嗣と共に、執務室に向かい、その後謁見を申し得て、皇帝に会いに行く。
と言うか、アイツの身内の事だ、アイツからこちらに来たら良いのに!!
まぁ、身分の事もあるが、実際は…
この事は国家機密にも引っかかるから…
そう、妖と人との協定。
それは、各国で微妙に違うが、ほぼ同じ。
下々の者は知らず存ぜずの事だから…
報告書を確認し、時間を確認して、指定された場所に赴いた。
ドアの前には護衛の騎士が立ち、声をかけて入室の許可をもらう。
騎士の1人がドアを開け、中に入ると、少し疲れ切ったこの国のトップである皇帝がソファーに座るよう促してきた。
言われた通りに座る。
「すまないね。我が一族の者がやらかしてくれて」
「本当ですね。きちんと締めておいてくださいよ!」
お互い気心が知れている。
この場だから、好き勝手言えるのだが…
皇 鷹晃(すめらぎ たかあきら)
この国皇帝であり、皇一門の長。
神族の末裔であり、アルファの男だ。見た目は女性の様に頼りない様にも見えるが、それが自分の見た目を熟知した演技だと知っている者は知っている。
そう、かなりの曲者だ。
「本当に申し訳ないね。片親が早く亡くなって、周りの者達に甘やかされ、良い様にされていた様だ。歳がいっての子供だったしね、尚更だ…まぁ、良い餌ではあったけど、やり過ぎだ」
「仮にも身内にそんな事言って良いのですか?」
「身内と言っても…まぁ、それは横に置いておいて、それで、どうなってる?」
「神殿も一掃出来そうですよ」
「それは良かった。」
そう話している間に、テーブルにはお茶の準備がされていった。
「君達、下がっていていいよ」
そう言うと、スッと部屋から従者が出ていった。
「鷹晃、何企んでるんですか?」
「これを機に、神殿の力を少し削ぎ落としておこうと思ってね。あと、隣国との交渉も…」
「隣国?」
「そう、友好関係と婚姻協定ですね」
「…」
「そうそう、捕らえた者達の処遇は任せておくよ。あの子以外。」
「あの子って、ヤツが一番気に食わないのですが!私の大切なものに対して…」
「分かっています。それは本当に申し訳なかったと思います。君達、妖の番いがどれほど大切なものかは理解しているつもりです。ですが」
「なら、ヤツの処分の許可を!」
「それは出来かねます。身内だからと言うわけではないのですよ。隣国との交渉です。情報は貴方の方が握っているでしょ?宰相殿?」
「うっ…」
「ですからね、皇族のアルファであるあの子を、まずはオメガ落ちさせます。そして、隣国のアズバルト殿がどうしても嫁に欲しいと以前から言ってきてましてね、あの子は嫌がっていましたが…自分はアルファであるから、あり得ないとも…でも、罰としてオメガ落ちさせれば、可能ですし…良い罰であると同時に、国のためにもなる。どうかこれで妥協していただけませんか?」
アルファがオメガに落ちるのは、余程のことでない限りあり得ない。
それも、かなりの特殊な方法であるから、尚更だ。
しかも、あの国の…
「わかりました。その件はお任せします」
「ありがとう」
そう言うと、その後は穏やかな会話で終わった。
神族の末裔である皇族は、普通の人よりは長生きだ。
神族の血の濃さや、遺伝的な事も多少あり、全ての皇族が同じだけど長生きとは言い切れないが。
そして、他にも何か有るのだろう。
皇一族の極秘として…
まぁ、そんな事もあり、我らとの付き合いも長い。
古くからの友人でもある彼の性格からして、この辺で折れるしかないと判断して、話を合わせ、事後処理を行うべく自分の執務室に戻った。
33
あなたにおすすめの小説
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
逃げた弟のかわりに溺愛アルファに差し出されました。初夜で抱かれたら身代わりがばれてしまいます💦
雪代鞠絵/15分で萌えるBL小説
BL
逃げた弟の身代わりとなり、
隣国の国王である溺愛アルファに嫁いだオメガ。
しかし実は、我儘で結婚から逃げ出した双子の弟の身代わりなのです…
オメガだからと王宮で冷遇されていたので、身代わり結婚にも拒否権が
なかたのでした。
本当の花嫁じゃない。
だから何としても初夜は回避しなければと思うのですが、
だんだん王様に惹かれてしまい、苦しくなる…という
お話です。よろしくお願いします<(_ _)>
あの日、北京の街角で
ゆまは なお
BL
5年前、一度だけ体を交わした彼が、通訳として出張に同行するーーー。
元留学生×駐在員。年下攻め。再会もの。
北京に留学していた上野孝弘は駐在員の高橋祐樹と街中で出会い、突然のアクシデントにより、その場で通訳を頼まれる。その後も友人としてつき合いが続くうちに、孝弘は祐樹に惹かれていくが、半年間の研修で来ていた祐樹の帰国予定が近づいてくる。
孝弘の告白は断られ、祐樹は逃げるように連絡を絶ってしまう。
その5年後、祐樹は中国出張に同行するコーディネーターとして孝弘と再会する。
3週間の出張に同行すると聞き、気持ちが波立つ祐樹に、大人になった孝弘が迫ってきて……?
2016年に発表した作品の改訂版。他サイトにも掲載しています。
勃たなくなったアルファと魔力相性が良いらしいが、その方が僕には都合がいい【オメガバース】
さか【傘路さか】
BL
オメガバース、異世界ファンタジー、アルファ×オメガ、面倒見がよく料理好きなアルファ×自己管理が不得手な医療魔術師オメガ/
病院で研究職をしている医療魔術師のニッセは、オメガである。
自国の神殿は、アルファとオメガの関係を取り持つ役割を持つ。神が生み出した石に魔力を込めて預ければ、神殿の鑑定士が魔力相性の良いアルファを探してくれるのだ。
ある日、貴族である母方の親族経由で『雷管石を神殿に提出していない者は差し出すように』と連絡があった。
仕事の調整が面倒であるゆえ渋々差し出すと、相性の良いアルファが見つかってしまう。
気乗りしないまま神殿に向かうと、引き合わされたアルファ……レナードは、一年ほど前に馬車と事故に遭い、勃たなくなってしまった、と話す。
ニッセは、身体の関係を持たなくていい相手なら仕事の調整をせずに済む、と料理人である彼の料理につられて関わりはじめることにした。
--
※小説の文章をコピーして無断で使用したり、登場人物名を版権キャラクターに置き換えた二次創作小説への転用は一部分であってもお断りします。
無断使用を発見した場合には、警告をおこなった上で、悪質な場合は法的措置をとる場合があります。
自サイト:
https://sakkkkkkkkk.lsv.jp/
誤字脱字報告フォーム:
https://form1ssl.fc2.com/form/?id=fcdb8998a698847f
みそっかすα、ある日スパダリΩに拾われる。
Q矢(Q.➽)
BL
飯嶋 茜太(いいじま せんた)、25歳。
性別 男、α。長身で黒髪黒目、ルックスそこそこ、学歴そこそこ。
基本性格は明るく人懐っこい。
でも、モテません。
それは、"α"だから―――。
さて、期待外れと呼ばれて今迄の生活を捨てたαに、幸せは訪れるのか。
すべてはあなたを守るため
高菜あやめ
BL
【天然超絶美形な王太子×妾のフリした護衛】 Y国の次期国王セレスタン王太子殿下の妾になるため、はるばるX国からやってきたロキ。だが妾とは表向きの姿で、その正体はY国政府の依頼で派遣された『雇われ』護衛だ。戴冠式を一か月後に控え、殿下をあらゆる刺客から守りぬかなくてはならない。しかしこの任務、殿下に素性を知られないことが条件で、そのため武器も取り上げられ、丸腰で護衛をするとか無茶な注文をされる。ロキははたして殿下を守りぬけるのか……愛情深い王太子殿下とポンコツ護衛のほのぼの切ないラブコメディです
巣ごもりオメガは後宮にひそむ【続編完結】
晦リリ@9/10『死に戻りの神子~』発売
BL
後宮で幼馴染でもあるラナ姫の護衛をしているミシュアルは、つがいがいないのに、すでに契約がすんでいる体であるという判定を受けたオメガ。
発情期はあるものの、つがいが誰なのか、いつつがいの契約がなされたのかは本人もわからない。
そんななか、気になる匂いの落とし物を後宮で拾うようになる。
第9回BL小説大賞にて奨励賞受賞→書籍化しました。ありがとうございます。
【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】
古森きり
BL
【書籍化決定しました!】
詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります!
たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました!
アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。
政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。
男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。
自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。
行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。
冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。
カクヨムに書き溜め。
小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる