オメガ転生。

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学園生活

学園祭の準備で

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学園祭の準備も大詰めとなる。
ここまでは本当に大変だった。
自分達主催ではあるが、一部業者にも入ってもらっていた。
業者とのやり取りも、学園ではなく、個々がおこなっているから、いろんな面で大変だ。
勿論、生徒会での決裁を通して、学園長の許可をもらっているんだけどね。

そんな事もあり、友人が結構ボヤいていた。
手伝いはできる範囲でしてきたんだけどね…
学園ではベータだと思われてるからね。それも、アルファの間違いじゃない?何て言ってくれる友人達もいる。
それだけ努力はしてきたけど、そう思ってくれているのには感謝するよ。

「翔、ここにいたのか、ちょっと手伝ってもらいたいんだけど」
「何?できる事なら手伝うよ」

生徒会役員でもあり、幼なじみでもある景正に呼ばれた。
生徒会長になってもいいぐらい優秀な同級生のアルファ。
何故会長ではないのか?
いつも不思議に思うんだけど、本人は副会長で十分と言っていた。
サポートする側の方にやりがいを感じるらしい。
しかも、大切なものを守れるようにとかも言っていた。
誰か好きな人でもいるのかなぁ…
今度機会があったら聞いてみよう。

「翔は計算とか得意だろ?あと、交渉関係も興味あっただろ?でさ、ここの所なんだけど…」

生徒会室に呼ばれて、予算オーバーしそうな書類を渡された。

あ~~っ、これって今年は収穫が悪かったのもあり、以前に比べて高騰してるんだよな。でも待てよ、この出店予定のものだと、あれでも食材的には良いかも…

このクラスの出店での食材変更が出来るか確認して、提案してっと、それでOK ならどうにかなりそう。
でもって、こっちはっと…

渡された書類をさっと目を通して、何かいい案が浮かべばメモしていく。
前世の簿記も活用し、エアーそろばんで計算していく。
前世の習い事で、家の近くにそろばん塾があって、行かされてたんだよね。
結構今でも役に立っているよ。
そうだ、いっその事そろばん作ってみるのも良いかも…

思考を時々脱線させながら、頼まれた書類を片付けていく。

「こんな感じでどうだ?」
「ん?良いね。流石だ。ありがとう助かるよ。こっちの件は、僕の方から案として言ってみるよ。」
「頑張れよ!」

ポンと肩を軽く叩いてみた。

「もう遅くなったね、寮に一緒に帰る?」
「玲奈が寮に帰る前によって欲しいって言ってたから、そっちにいってみるよ」
「相変わらず、兄妹仲良いね」
「まぁな!」

ニカッと笑って生徒会室を後にした。

「翔はいつになったら私の気持ちに気がつくんだろうな…翔がオメガなら、速攻…いや、嫌われたら嫌だからなぁ…」

そう呟いていたとは知らなかった…





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