オメガ転生。

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学園生活

学園祭準備(雅貴)

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影からの報告などを確認し、学園の視察に赴く。
学園視察はほぼ恒例だ。

でも、今回は少し違う。
愛しい者への接触と、自分を知ってもらう事。
そして、彼の安全性を考えて…

予定時間より少し前に到着し、見知った場所に足を運ぶ。
かつてより考えていた彼の学園生活での避難できる場所。
自分も学生時代に使っていた場所ではあるが…


「うん、相変わらず安心できる場所だな。ここなら例えヒートを起こしても避難できるだろう。まぁ、用心として…」

ほぼ無詠唱で結界を張る。
一瞬周りが光ったが、すぐさま元に戻る。
愛しい者はオメガだ。自分が妖のアルファであるからかもしれないが、独占欲はかなり強い。
本当なら、自分の側に縛り付け、屋敷に閉じ込め、誰にも…
嫌々、そこまでしたら、人である彼が壊れてしまうかもしれない。
コロコロ変わる表情が愛らしく、妹のためにと奮闘姿も幾分か見てきたし、報告も上がっている。
そんな彼が、今後自分の側にいる時や、側にいられない状況の時、彼自身が彼らしく振る舞えないと思うと…

あぁ、ダメだ。我慢できない…

という理由で、安全対策を十分にし、自分に頼ってもらえるように努力しようと思う。
友人には少しバカにされたが、アイツも人の事は言えない。

どうも優秀なアルファほど、自分の運命のオメガに対しては側からみるとダメになるようだ…
過保護とも言える。

彼の存在を知ってから、有りとあらゆる安全対策は取ってきた。
ただ、学友とかに関しては、難しいものはあるが…

それでもだ、どのように注意しても密かに横槍を入れる者はいる。
あの時の事を思い出す。

犯行グループの実行犯は捕らえた。
薬をもった者。薬をすり替えた者。場内での誘拐実行犯。
ただ、意図を操っている者はまだ捕らえれていない。
誰かは突き止めたのだが、証拠が十分揃えれてないのと、皇族に連なる者であるため、迂闊に手が出さない。

まぁ、場合によっては抹殺もあるだとは思っているが…
根絶やしにしたいという気持ちもあるから、今は泳がしている。

ただし、愛しいものに手出しした場合は、容赦はしないが…

「さて、他も後数箇所避難場所を作っておいてあげないとね…」

彼の行動範囲は熟知している。
彼に付けている物と、影からの報告とで

「沙霧、夕霧」
「御前に…」

影からの2人の男女現れる。
2人に指示して次の場所に移動し、急いで学園長室を訪れる事にした。
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