オメガ転生。

学園生活

実行に…

考えに考え抜いて、取り敢えず実行に移すことにした。

妹には、よく恋愛小説での定番のものを吟味して渡した。
それも、巷で流行っている物の中から選んだ。

どうせなら、人気のある物の方が、友人同士でキャッキャと話が弾むはずだ。
私の前世で仲の良かった友人達がそうだった。
それを参考にしてみたら良いだろう。

ただし、悪役令嬢がひどいしっぺ返しを喰らわされて、投獄とか、処刑とかのバッドエンド物は避けた。
悪役令嬢がこんな感じで、最後にこの様な最後……なんて想像させたく無かったのもある。
恋愛は1人では出来ないから、多少の障害があった方がもえるとよく言われているが…まぁ、何事も程々がいい…

よって、見つけて渡したのは、隣国に訪れた男性が、その国の女性と恋に落ちる話。
お互いが一目惚れで、その恋を実らせた…そんな話だ。
少しだけツンデレの主人公の見せる素振りをその男性は見抜き、そして……みたいな話だ。
うん、妹にはちょうどいいだろう。
彼女とよく似た感じの主人公だったし。

妹は、姿は本当に天使の様に可愛いのだが、周りがチヤホヤしてきたこともあり、ツンデレのところがあるんだよね。
身内としては可愛いのだけど、周りの目には良くない事もある。
それを理解してくれる者を探すのも大切だけどね……


案の定、本の内容にのめり込み気味になってくれている。
『よし！！』と、思わずガッツポーズを心の中でする。
あと、妹の趣味の幅をもう少しだけもたしたくて、お菓子作りなんかも誘ってみた。
というか、こんなお菓子が食べたいなぁ…一緒に作ってみない？
みたいに誘ってみた。

男がお菓子作り？なんて思われるかもしれないけど、そこはどうにか言葉巧みに頑張ってみた。

後は武術か…
自分の身を守りたいなら、護身術だろう…

これは、兄さんにお願いして手合わせしてもらったり、父さんの知り合いに教授してもらう事になった。
自分の秘密を周りに知られすぎるのはよくないから…という事からだ…