兄様達の愛が止まりません!

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悪役令嬢回避

希望

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兄様達は私達を自分の上着で包み込んでから、しっかりと抱きしめて抱き上げたんだ。
いきなりだからびっくりしたけれど…
兄様達からしてもびっくりしたんだろう。
何で私達がここにいるって事を知ったんだろうか…

焦って走って来たせいか、少しだけ額に汗が滲んでいた。
私は持っていたハンカチで、そっと拭ってあげたの。
このハンカチはこの前刺繍して、結構上手くできた物の一つだった。
だから、ついつい持ち歩いていたんだ。

私はそのハンカチに、我が家の紋章に、ちょっと獅子を追加して…イメージして刺したんだ。
ギル兄様、何となく獅子のイメージなんだ。アシュ兄様は狼かな。
私のイメージ。ちなみにエルは…エル兄様も狼かな。
家族思いで、家族を守ろうって頑張ってるから。
アシュ兄様は、静かにだけどしっかりと家族を守る強いイメージ。
ならギル兄様は…うん、もうその場を制圧できるぐらいの圧力があって、でもどんと構えてる…そう、王者って感じなの。
そのイメージで、これからもみんなの刺繍をした物を贈っていきたいんだ。
その事は今はどうでも良いんだけど…。
兄様は後は自分で拭くと言われて、ついでに下ろしてもらったんだ。
その後のハンカチは、兄様のポケットの中に…
えっと…。

「ありがとう。ところで、どうしてその格好でここに来たんだ?」
「そうだよ。まだ体調が戻って…えっと、戻ったのか?魔力循環に乱れがない。身体も熱はないし…」

ギル兄様もアシュ兄様も、私とエル兄様の身体を確認していた。
兄様の服を上から着せられたままだから、モコモコ状態なんだけど…。

でだ、今、そうここで言うべきだよね。
しかも、こんなものが植ってるし…
植えたのは私達だ。私達の温室だから…
多分、見たことのない植物だ。
エル兄様は「枝垂れ桜だ!」って呟いていたけれど…。

しばらくして、今度は父様とレイがやって来たんだ。
兄様達が結界みたいなのを張り巡らせたのは分かったけれど…。

「私が父様を呼んだんだよ。」

なるほど…ギル兄様だった。

「エルもレインも大丈夫かい?何でその格好でここまで…それに、この木は?この前までここら辺は小さな花ばかりで果物関係は向こう側に植えていたはず…綺麗だけど…」

そう言って近づいていた。

「何だか神聖なものを感じる…そんな癒される気分になるな。」
「そうですね。不思議な魔力を感じます。しかも、この温室には決められた、そう、許可された者しか入らさない…そんな感じだ。この木が自ら結界を張るはずがないし…」

兄様や父様に、今まさに報告と相談のチャンスだろう…

「あの兄様、父様…」
「ん?そこは父様、兄様だろう?兄達と仲が良いには、うん、とても良いことだけど、私の方を先に頼って欲しいな…。」

父様はそこで一瞬しょげていたが、側のレイに突かれて、シャキッとした。

「父様、実は…」

そう言って、四人の妖精達に自分達の姿を父や兄達に見せて欲しい言ってみたんだ。エル兄様と一緒に。
私よりもエル兄様の方がお願いする方がいいとも思ったの。
すると、やっぱりエル兄様と契約した一人が「良いよ~。」って返事をしてくれたんだ。
ちょっと軽い~、って思ったのは私だけだろうけど…。

すると、その子が「せ~の」って号令をかけたんだ。それに伴って四人がぷるぷるって力を入れながら…
うん、光ったよ。ピカって。

すると…

「「えっ、妖精が四人?」」

兄様達の声が重なり、父様達はガン見している様に目を見開いていたんだ。

「父様、兄様見えますか?」
「えっと、この子達はあの時、湖にいた時に私達の側に来た妖精で…。」
「実はあの時、『妖精のイタズラ』に遭遇しかけたんです。湖の主を心配して現れたらしいんですけど、その中の数人?の妖精達がレインの魔力に魅力を感じて…助けてもらいたい気持ちと、一緒に自分の世界に連れて行きたいって気持ちがあったみたいで。で、僕は自分の魔力をを使って足元に咲き乱れていた花の茎とか蔓になりそうなものを利用して妖精達を捉えることに成功したんです。そこで『妖精のイタズラ』は阻止できました。で、この子達は僕やレインの側にいたいと…名前の交換をして契約しました。勝手にしてしまってごめんなさい。その時もらった枝をここに、この場所に刺したんです。刺したら大きくなるって言っていたし、妖精から貰ったものだから、他の人達に余り目につかない方が良いとも思ったんです。で、結果的にこうなりました。本当に御免なさい。」
「御免なさい父様、兄様達。」

私とエル兄様は一緒に謝ったんだ。
私達の両方にそれぞれの妖精がとまって、そこで一緒に御免なさいって謝っていた。
耳元で声が聞こえて来たから…。
微妙なバランスをとっているのか、落ちる事はなかった…

父様は、やっぱりと言う顔をし、兄様達は一瞬絶望の顔をされた。
今は私達をぎゅーっと抱きしめて離さないようになってしまった。
もう、地に足をつけさせてももらえないんだ。
それだけ心配させてしまったんだろう。
あの時は仕方ないと思ったんだけど…
今もそう思っている。あの時エル兄様がた助けてくれたから…


妖精と勝手に契約してしまったのは…うん、御免なさい。

「君達が無事だった理由とかもよくわかったよ。うん、エルは頑張った。妖精の件は…うん、家族と信用できる侍従や次女達のみに通達としよう。他の者に喋らない様に契約書にサインはしてもらうことになるが…。庭師もここに入るから…レイ頼んだ。後は、妖精に関してもっと調べれる物は調べよう。今も既に調査は続いているがね。妖精達から聞けたら、教えてもらえたら教えてもらった欲しい。」

「えっと、教えて良いって言われたら教えても良いよ。」
「うん、えっと~。こっちに来るって言ってる。」

そう言うと、少し緊張感が漂ったんだ。

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