竜の恋人

未来へ

未来へ

ルシルが私の側を飛び回り、サクラとソラも目の届く場所に常にいた。
まぁ、時には庭園や敷地内の妖精がいそうな場所にいるんだけどね…

あそこにいる妖精や精霊達と楽しそうにしているなら、いいよねって感じで放置していた。

妊娠がわかり、常に専属侍女であるリンさんとランさんが快適に過ごせるように色々と配慮してくれた。
そして、それ以上に配慮してくれているのが、シルバーだ。
出会ったときは騎士の格好であったが、今は侍女。しかも、上位侍女であるため、動きやすいドレス姿だ。
ドレス姿で動きやすい？！って思ったんだけれどね…

どんな場所でも連れていくには、侍女にエプロン姿ではダメらしい。
時と場所にそぐわない場合があるのだとか。
まぁ、舞踏会などの場所では…うん、入れてもらえないね。

で、大人しくも品位のあるドレス姿。
主人よりも目立たず、シルバーのこだわりは、小さくても主人の色が入ったアクセサリーを必ずつける事。
『この方のものです』アピールらしい。
警護も兼ねているので、暗器は常に…
どこにしまってるんだろうね…

一番の過保護者は言うまでもないけれど…

仕事の関係で、どうしても出向いてほしいと言われても、断固拒否。
敷地内ぐらいの距離であれば、離れていても魔力を私に送る事ができるらしいチートな夫である。

よって、城に呼ばれた場合は、私が休める客室を準備して、しっかり多重の結界を張り巡らせるのよね…

城の警備に役立って助かると、騎士団からは喜ばれているらしいが、私がついてきてる事が丸わかりで恥ずかしい…

ほんと、この世界の妊婦は大変だと思ったよ。