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異世界の扉
試練
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会議が終わり、私と姉は、とりあえず別室で話をしていた。
二人きりにして欲しいとあえてお願いし、エドワード殿下が何重も結界を張り巡らせてくれた。
密かにアルも施していたようだけれど、どれだけ心配性なんだろうか…
皆んながいるこの場所でここまで結界を張らなくてもいいと思うんだけれど、どんな不測の事態にも対応できるようにと強く念を押されて言われてしまえば、二人で了承するしかない。
部屋の外のドアには、シルバーとディアブロが待機していた。
室内で気配を消していますからと言われても、気になるからと二人でお願いしての結果がこの二人の待機だったんだ。
「エドワードさん、ものすごく過保護になってない?」
「そうなのよね。理由はわからないでもないけれど…」
姉が何とも言えない顔をすると、察するしかないだろう。
アルも結構…だからね…
「私の方もね、過保護なのよね…」
「そう言えば、結婚したんだったよね。遅くなったけどおめでとう。」
「うん、ありがとう。」
姉からのお祝いの言葉を贈られて嬉しい。
姉も…多分もう少しだと思う。
今は聖女としての使命である浄化巡礼が大詰めで、あの扉さえどうにかなれば…
私たち姉妹しかこの世界に身内はいない。
お互いが素晴らしい伴侶を得て、家族が増えれば嬉しい。
その為には、まずはあの脅威をどうにかしないといけない。
姉から教えられた事もあるけれど、文献も自分なりに調べたしね。
それに、あの男はまだ捕まっていない。
世界の恐怖を排除できても、個人的な恐怖がまだ…
それに関しては、アルは勿論、エドワード殿下が影の者を使って排除すると言ってくれていた。
彼らの力で守られるのも…うん、ありがたい。
自分一人では難しいものね。
おかげでしっかり護衛もつけられてるし。
そんな事も考えながら、会話をしていたら、『ドン』と大きな音が遠くでして、思わず窓辺に近ずいた。
窓の向こうに見える建物。
確か教会があるって言っていたと思う。
その場所より少し遠いと思われる場所から黒煙が上がった。
一体何事だろうか?
姉の方を見ると、何か知っている感じがする。
そして、少しホッとしている。どう言う事??
あの場所で戦闘があり、建物を破壊して黒煙が上がるような事が起こっているのは理解できるんだけれど…
もし、魔獣が出現したのなら、騎士達が走り回っていると思うんだけれども…
「サーヤと少し外に行きたかったけど、外で何かあったみたいね。」
「そうね。でも、騎士達が対処してくれているだろうから、もう少しここに居よう。」
そう二人で話しながら外を見ていた。
私では対処できそうに無いから、ここはお任せしておこうと言うことにした。
二人きりにして欲しいとあえてお願いし、エドワード殿下が何重も結界を張り巡らせてくれた。
密かにアルも施していたようだけれど、どれだけ心配性なんだろうか…
皆んながいるこの場所でここまで結界を張らなくてもいいと思うんだけれど、どんな不測の事態にも対応できるようにと強く念を押されて言われてしまえば、二人で了承するしかない。
部屋の外のドアには、シルバーとディアブロが待機していた。
室内で気配を消していますからと言われても、気になるからと二人でお願いしての結果がこの二人の待機だったんだ。
「エドワードさん、ものすごく過保護になってない?」
「そうなのよね。理由はわからないでもないけれど…」
姉が何とも言えない顔をすると、察するしかないだろう。
アルも結構…だからね…
「私の方もね、過保護なのよね…」
「そう言えば、結婚したんだったよね。遅くなったけどおめでとう。」
「うん、ありがとう。」
姉からのお祝いの言葉を贈られて嬉しい。
姉も…多分もう少しだと思う。
今は聖女としての使命である浄化巡礼が大詰めで、あの扉さえどうにかなれば…
私たち姉妹しかこの世界に身内はいない。
お互いが素晴らしい伴侶を得て、家族が増えれば嬉しい。
その為には、まずはあの脅威をどうにかしないといけない。
姉から教えられた事もあるけれど、文献も自分なりに調べたしね。
それに、あの男はまだ捕まっていない。
世界の恐怖を排除できても、個人的な恐怖がまだ…
それに関しては、アルは勿論、エドワード殿下が影の者を使って排除すると言ってくれていた。
彼らの力で守られるのも…うん、ありがたい。
自分一人では難しいものね。
おかげでしっかり護衛もつけられてるし。
そんな事も考えながら、会話をしていたら、『ドン』と大きな音が遠くでして、思わず窓辺に近ずいた。
窓の向こうに見える建物。
確か教会があるって言っていたと思う。
その場所より少し遠いと思われる場所から黒煙が上がった。
一体何事だろうか?
姉の方を見ると、何か知っている感じがする。
そして、少しホッとしている。どう言う事??
あの場所で戦闘があり、建物を破壊して黒煙が上がるような事が起こっているのは理解できるんだけれど…
もし、魔獣が出現したのなら、騎士達が走り回っていると思うんだけれども…
「サーヤと少し外に行きたかったけど、外で何かあったみたいね。」
「そうね。でも、騎士達が対処してくれているだろうから、もう少しここに居よう。」
そう二人で話しながら外を見ていた。
私では対処できそうに無いから、ここはお任せしておこうと言うことにした。
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