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異世界の扉
異世界の扉
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「お願いとは?」
そっと右手を取られ、懇願するように見つめられる。
これは一体どう反応すべきだろうか?
手を払う?でも、この縋るように懇願されるのは…
まるで私を通して誰かを見ているようにも思えるけれど…
チラッと姉の方に視線をよこすも、姉自身もどうしたら良いのかわからないようだ。
えっと、これは止めるべきよね。仮にも妹には相手がいるのだから…
向こうにいるアル達には、この状態が見えていないのか、反応していない。
それ自体も、何となくおかしいと思うけれども…
「はい。ユウリ様には、是非私と共に来ていただきたいと思います。浄化の後、少しどうしても必要な事がございまして。」
「浄化の後の必要な事?」
「はい。我が君。我が主人の大切な方でもあられますので、全力でお守りし、お助けいたしますので。」
「その…あなたの主人と私との関係はよくわかりませんが、あの扉に関して必要な事であれば…」
「はい。よろしくお願いいたします。あと、サヤカ…様でしたか…」
「えっと、私の扱いおかしくない?」
「いいえ、滅相もない。あなたには、浄化の後に近くの神殿に赴いてからこちらに戻って来ていただきたい。どうしても必要な事ですから。よろしくお願いしますね。」
そう言って、立ち上がりながら姉方はチラッとみて、特に表情も変えず淡々と説明してきた。
私には身に覚えはないようだけれど、このディアブロの主人と私は、何らかの関係…繋がりがあるようだ。で、私の事はとても大切っと。私と関係するなら、双子である姉にも関係していると思うのだけれども…そこは少し彼の中では違うのだろうか??
何とも言えない気分だけれど、神があえて使わせていた男だと言っていたし、何とも言えないけれども、従う方が良いだろう…
「わかった。」
多分、姉も同じ考えでそう言うと、ディアブロがパチンと指を鳴らした。
途端に、アル達が私達に気づいて走って来た。
えっと、どう言う事??
「少しだけ、遮断させて頂いただけです。ほら、私がお二人だけにお願いすると、ね。」
何となく理解した。
多分、あの二人が嫌がるだろうと言う事なんだろう…
「サヤカ、何か言われたのか?」
そう言って姉に対してエドワード殿下が心配そうに見つめて聞いていた。
多分『大丈夫』だと返事をしたんだろうな。
姉の事を大切にしてくださっているのが傍目でもよく理解…
「優里。何もされてないか?大丈夫か?」
こっちも超過保護状態である。
通常運転とも言えそうだけれども、そこまで抱き込まなくても良いと思うのだけれども…
まぁ、今までが今までなので仕方ないのかもしれない。
そっと背中に手を回して、『大丈夫』とぽんぽん叩いてみた。
その背後には、私の護衛の兼執事のグレデリックも心配そうにしながら、ディアブロに対して探る視線を送っていた。
ディアブロが私と姉だけにあえて伝えたと言う事は、二人だけでそれぞれ何かをしないといけないのだろう。
説明を求められて、その場所に行きたいとは伝えれても、実際にそこで動くのは私だけだ。
ディアブロも一緒にだろうけれど…
姉に関しては、姉だけなのだろう…
ディアブロが、それだけしか言わないとすれば、現地でわかると言う事だ。
なら、気合を入れて行くしかない。
姉と二人で視線を合わせて頷いて翌日を迎えることにした。
そっと右手を取られ、懇願するように見つめられる。
これは一体どう反応すべきだろうか?
手を払う?でも、この縋るように懇願されるのは…
まるで私を通して誰かを見ているようにも思えるけれど…
チラッと姉の方に視線をよこすも、姉自身もどうしたら良いのかわからないようだ。
えっと、これは止めるべきよね。仮にも妹には相手がいるのだから…
向こうにいるアル達には、この状態が見えていないのか、反応していない。
それ自体も、何となくおかしいと思うけれども…
「はい。ユウリ様には、是非私と共に来ていただきたいと思います。浄化の後、少しどうしても必要な事がございまして。」
「浄化の後の必要な事?」
「はい。我が君。我が主人の大切な方でもあられますので、全力でお守りし、お助けいたしますので。」
「その…あなたの主人と私との関係はよくわかりませんが、あの扉に関して必要な事であれば…」
「はい。よろしくお願いいたします。あと、サヤカ…様でしたか…」
「えっと、私の扱いおかしくない?」
「いいえ、滅相もない。あなたには、浄化の後に近くの神殿に赴いてからこちらに戻って来ていただきたい。どうしても必要な事ですから。よろしくお願いしますね。」
そう言って、立ち上がりながら姉方はチラッとみて、特に表情も変えず淡々と説明してきた。
私には身に覚えはないようだけれど、このディアブロの主人と私は、何らかの関係…繋がりがあるようだ。で、私の事はとても大切っと。私と関係するなら、双子である姉にも関係していると思うのだけれども…そこは少し彼の中では違うのだろうか??
何とも言えない気分だけれど、神があえて使わせていた男だと言っていたし、何とも言えないけれども、従う方が良いだろう…
「わかった。」
多分、姉も同じ考えでそう言うと、ディアブロがパチンと指を鳴らした。
途端に、アル達が私達に気づいて走って来た。
えっと、どう言う事??
「少しだけ、遮断させて頂いただけです。ほら、私がお二人だけにお願いすると、ね。」
何となく理解した。
多分、あの二人が嫌がるだろうと言う事なんだろう…
「サヤカ、何か言われたのか?」
そう言って姉に対してエドワード殿下が心配そうに見つめて聞いていた。
多分『大丈夫』だと返事をしたんだろうな。
姉の事を大切にしてくださっているのが傍目でもよく理解…
「優里。何もされてないか?大丈夫か?」
こっちも超過保護状態である。
通常運転とも言えそうだけれども、そこまで抱き込まなくても良いと思うのだけれども…
まぁ、今までが今までなので仕方ないのかもしれない。
そっと背中に手を回して、『大丈夫』とぽんぽん叩いてみた。
その背後には、私の護衛の兼執事のグレデリックも心配そうにしながら、ディアブロに対して探る視線を送っていた。
ディアブロが私と姉だけにあえて伝えたと言う事は、二人だけでそれぞれ何かをしないといけないのだろう。
説明を求められて、その場所に行きたいとは伝えれても、実際にそこで動くのは私だけだ。
ディアブロも一緒にだろうけれど…
姉に関しては、姉だけなのだろう…
ディアブロが、それだけしか言わないとすれば、現地でわかると言う事だ。
なら、気合を入れて行くしかない。
姉と二人で視線を合わせて頷いて翌日を迎えることにした。
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