152 / 216
異世界の扉
異世界の扉
しおりを挟む
昼過ぎまで話し込み、現場に向かうことになった。
もともと、その現場に向かう予定であったのだから、準備は整っている。
連れて来た者達を思いっきり待たせただけとも言えた。
姉達は来た時と同様にこのディール帝国の第二皇子であるオーリス殿下に乗って向かうらしい。
第一皇子であるキャラハン殿下は、いざという時のために城で待機だと言っていた。
本人は行きたそうにしていたが、竜人族ではない為、姉達を運ぶことができないからと…
私はと言うと、姉達が竜体で飛行移動するのであれば、自分達もと言うことになり、竜人族の者は竜体で、それ以外のものは馬車で追いかけていき、現地で合流となった。
私は勿論、アルに乗せてもらっての移動だ。
馬車で後から追いかけていくと言う案もあったが、アルが嫌がった。
『自分が守りながら連れて行けれるのに、別行動は嫌だ』と言ってだ。
竜人族の男性あるあるなのだとか。
もう、その辺りはお任せするに限る。
彼の竜体に乗せてもらい、そっと手を置く。
何処をどのように持っても大丈夫らしいけどね。
彼の魔法で包み込まれているから、決して落とされることもない。
風の抵抗なども勿論防がれているから、寝転んでいても大丈夫なのだとか。
ならいっそ、手で掴んでもらうのは?と思ったけれど、そこは力加減が難しいから、注意はしても、ぎゅっとしすぎて苦しくなったらね…みたいな感じで言われた。
でも、出来ないことはないらしい。
うん、すごいね…
乗せてもらいながらの移動は快適で、下の景色が何とも言えなかった。
怖くないと言えば嘘だが、アルの魔法を肌で感じているせいか、安心感の方が上回っていた。
上空から見る海面も、ずっと伸びている砂浜も。時には山や畑といった感じも見えて気分がいい。
『この辺りも浄化が進んで、だいぶと元の美しさを取り戻して来たみたいだ』
アルがそう説明してくれた。
聖女と浄化巡礼の旅を続けてくれた者達のおかげだろう。
まだ完璧に全てが浄化できたわけではないが、その成果は多いなものなんだろうと思われた。
そうこうすると、前方に不気味な物が見え始めた。
『あれが例の扉だ。そろそろ降りるぞ。』
先に飛んでいる姉達が下降し出したので、アルも続いて降りていく。
地面に降り立つ前に人の姿に戻り、私は彼の腕の中で守られながら地に足をついた。
もともと、その現場に向かう予定であったのだから、準備は整っている。
連れて来た者達を思いっきり待たせただけとも言えた。
姉達は来た時と同様にこのディール帝国の第二皇子であるオーリス殿下に乗って向かうらしい。
第一皇子であるキャラハン殿下は、いざという時のために城で待機だと言っていた。
本人は行きたそうにしていたが、竜人族ではない為、姉達を運ぶことができないからと…
私はと言うと、姉達が竜体で飛行移動するのであれば、自分達もと言うことになり、竜人族の者は竜体で、それ以外のものは馬車で追いかけていき、現地で合流となった。
私は勿論、アルに乗せてもらっての移動だ。
馬車で後から追いかけていくと言う案もあったが、アルが嫌がった。
『自分が守りながら連れて行けれるのに、別行動は嫌だ』と言ってだ。
竜人族の男性あるあるなのだとか。
もう、その辺りはお任せするに限る。
彼の竜体に乗せてもらい、そっと手を置く。
何処をどのように持っても大丈夫らしいけどね。
彼の魔法で包み込まれているから、決して落とされることもない。
風の抵抗なども勿論防がれているから、寝転んでいても大丈夫なのだとか。
ならいっそ、手で掴んでもらうのは?と思ったけれど、そこは力加減が難しいから、注意はしても、ぎゅっとしすぎて苦しくなったらね…みたいな感じで言われた。
でも、出来ないことはないらしい。
うん、すごいね…
乗せてもらいながらの移動は快適で、下の景色が何とも言えなかった。
怖くないと言えば嘘だが、アルの魔法を肌で感じているせいか、安心感の方が上回っていた。
上空から見る海面も、ずっと伸びている砂浜も。時には山や畑といった感じも見えて気分がいい。
『この辺りも浄化が進んで、だいぶと元の美しさを取り戻して来たみたいだ』
アルがそう説明してくれた。
聖女と浄化巡礼の旅を続けてくれた者達のおかげだろう。
まだ完璧に全てが浄化できたわけではないが、その成果は多いなものなんだろうと思われた。
そうこうすると、前方に不気味な物が見え始めた。
『あれが例の扉だ。そろそろ降りるぞ。』
先に飛んでいる姉達が下降し出したので、アルも続いて降りていく。
地面に降り立つ前に人の姿に戻り、私は彼の腕の中で守られながら地に足をついた。
2
お気に入りに追加
67
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
王女、騎士と結婚させられイかされまくる
ぺこ
恋愛
髪の色と出自から差別されてきた騎士さまにベタ惚れされて愛されまくる王女のお話。
性描写激しめですが、甘々の溺愛です。
※原文(♡乱舞淫語まみれバージョン)はpixivの方で見られます。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
夫が寵姫に夢中ですので、私は離宮で気ままに暮らします
希猫 ゆうみ
恋愛
王妃フランチェスカは見切りをつけた。
国王である夫ゴドウィンは踊り子上がりの寵姫マルベルに夢中で、先に男児を産ませて寵姫の子を王太子にするとまで嘯いている。
隣国王女であったフランチェスカの莫大な持参金と、結婚による同盟が国を支えてるというのに、恩知らずも甚だしい。
「勝手にやってください。私は離宮で気ままに暮らしますので」
【R18】私は婚約者のことが大嫌い
みっきー・るー
恋愛
侯爵令嬢エティカ=ロクスは、王太子オブリヴィオ=ハイデの婚約者である。
彼には意中の相手が別にいて、不貞を続ける傍ら、性欲を晴らすために婚約者であるエティカを抱き続ける。
次第に心が悲鳴を上げはじめ、エティカは執事アネシス=ベルに、私の汚れた身体を、手と口を使い清めてくれるよう頼む。
そんな日々を続けていたある日、オブリヴィオの不貞を目の当たりにしたエティカだったが、その後も彼はエティカを変わらず抱いた。
※R18回は※マーク付けます。
※二人の男と致している描写があります。
※ほんのり血の描写があります。
※思い付きで書いたので、設定がゆるいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる