竜の恋人

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異世界の扉

異世界の扉

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それよりも、まずは私の護衛を気にしていそうだから、先に紹介しておこう。

「えっと、彼は私の専属執事なんだ。護衛も兼ねててね。グレデリックって言うの。」

そう言って紹介すると、サッと礼儀正しく姉に挨拶を披露してくれた。
さすがだ。我が家の家令及び執事長を努めているベスターのお墨付き。
特訓もしたらしいけれど、もともと教養もしっかり身につけていたらしい。
何とも言えないほど心強い。
思わずニコニコと笑顔になった。


「沙耶。呼んでるから行こう。」

今度は姉の袖を引っ張ってみる。

「これはこれは。初めまして、私、ディアブロと申します。我が主人の…いぇ、何でもございません。今回、神の神託により、お手伝いさせて頂きます。よろしくお願いいたします。ですが…あぁ、我が主人の母君…いぇ、失礼致します。」


ん?ディアブロと言う男が、私に対して何とも言えない顔をしている。
どこに拝む要素があるのだろうか?それとも??
『我が主人の母君』とか言っているが、何の事だろうか?
私にはもちろん、子供などいないから、訳がわからない。
そっくりな別の人と勘違いしてるだけだよね??
その『主人』とかいう人だって、決して赤子ではないのだろうからして、合わないし。
この世界に渡って来てからそんな数年も経っていないのであるからして…

うん、他の人と勘違いよ。間違いない。
そう思い、これに関しては流すことにしておいた。
遥か未来と関係してるなんて、当時の私ではわからなかったのだから…

「まぁ、立ち話も何ですから、何処かでお座りになられたら良いかと。」

そう言いわれ、場所を移動して、ちょっとした会議室風な場所に移動してから素直にテーブルにつくことにした。

ディアブロという謎の執事が、何処からかティーセットを取り出して、それぞれにお茶を配り出した。
グレデリックも執事としてそれを手伝い、壁側に待機した。

ディアブロは会議に参加であるが、あくまでも執事であるからと、姉達の背後に立った。

「今回、遠い所を来ていただき感謝する。…」


そう言って話すはじめの題材は、この国の北側にある障壁の現状と、上空に出現している扉の件。
そして、神からの神託に関してだった。
ディアブロからも情報を公開し、何とも言えなくなった。
それほどまでの有用な情報だった。
このメンバーで頑張れば、早く解決しそうな予感がした。
本当に不思議な感覚だったんだ。



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