竜の恋人

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異世界で愛を呟かれ

異世界で愛を呟かれ(アルホンス)

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「これは?」
「見ての通り、首輪だ。特殊な物でね。ディール帝国で作られた物の最新版だ。『隷属の首輪』」
「『隷属の首輪』…我が国では奴隷制度は廃止されているが?」
「あぁ、この大陸自体、ディール帝国以外はほぼ廃止だな。勿論、我が国では廃止だ。見つけ次第取り締まり、解放処置がなされる。ただし、刑として使用する場合は特定期間は許可となる。それも、特定の犯罪者のみだ。実力者が犯罪行為を犯して、罪を問う場合、その実力が惜しい場合に適応したりしなかったりだな…で、この二人の実力はそれに値すると思わないか?良い盾になると思うぞ。それに、見た目も重さも過去の物と全然違うしな。」

そう言って前に二つの入った箱を押し出された。
これは受け取って使えとの事か…


「はぁ…………わかった。有り難く使わせてもらうよ。」

「早速送ると良いよ。できるだろう?このぐらいの物なら。」

笑いながらそう言われて、まずは伝達魔法陣で我が家の家令であり筆頭執事でもあるベスターに伝えた。
その後、頂いた物をベスターに送りつける。
そう、転送魔法だ。

これが出来るのはごく僅かな物達のみ。
魔力量と微調整が必要だから操作能力が得たけていないと上手く作動しない。

転移魔法とよく似ているがな…
あれは古代魔法と近年の魔法研究の賜物だったはずだ。
特殊な大掛かりな魔道具ともいえる。

「まぁ、この二人の件は後は任せる。他は…」

そう言いながら、次々と厄介ごとの説明をされた。
聴きたくない。
聴いたら、その後は…

「で、これらもよろしく任せたよ。向こうとのやり取りも君が適任だ。義理の兄になりそうなんだろう?」

こいつ、どこまで熟知してるんだ。
相変わらずだな…

「あぁ、あの男と協力はするつもりだったからな…」
「では、早速よろしく。必要なものは準備できているから、持って行け」

そう言って、小さな袋を渡された。
これもマジックアイテムの一つだろう。
マジックバックの様に中が空間魔法を施されて、色々なものを詰め込んで…

素直に受け取り、懐に入れる。

「では、行ってくるよ。行っている間の我が領内と彼女の事は頼んだぞ。」
「あぁ、わかっているよ。」

そう言って、もう行けと手を振られた。
仕方なく立ち上がり、部屋を後にする。

さっさと済ませてくるか…

到着した時に使用した場所から竜体となり飛び出す。
虚しいぐらいに空は晴れていた…
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