竜の恋人

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異世界で愛を呟かれ

異世界で愛を呟かれ

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殿下、そうジャディール•アステード。
竜人族であり、アステード王国の王弟。
アルとは友人関係であり、上司と部下でもあった。

私の護衛も兼ねてシュタルク領まで来て頂いて、色々とお世話になった方だ。

アルがこの地に戻ったと同時に彼も城に戻り兄の公務に携わっていた。

まだ全ての地域が浄化されてはおらず、『扉』の問題も解決していない。
地域によっては聖女の浄化巡礼の旅のおかげで発生率が下がり、各国の武力やギルドから派遣された冒険者のおかげで縮小はされて来ているが…

「聖女達が、現在魔人の国、ディール帝国に入ったと言う情報が来て入る。あと、メンバーの一人、エドワード殿下からもだ。エドワード殿下から国の北側にある障壁に、数箇所亀裂や破壊跡が見つかったらしい。古いものから新しい物までだが…破壊後は新しい物ばかりだそうだ。多分、ディール帝国内に魔族が潜んでいる可能性があるという事。及び、あの男が関わっているという証拠も上がって来たらしい。それらを踏まえて、奴が欲しがっているのは…君だ。渡すつもりも奪われるつもりもないが、注意するようにと言われていた。こちらもそれなりの対応はしておいたが、奴もそして奴の仲間達もそれなりの実力者だ。だから…」

そう言って、さらに抱き込まれた。
これはそうそう離してくれなくなる気がするよ…
しかも、屋敷の外にも出さないつもりかも…

「今、ベスター達が捕らえている者の取り調べをしているが…どこまで吐くか…。自害はさせるつもりがないから、捕らえて直ぐにそれなりの処置はしていると報告は受けているよ。」

こう言う場合、捕らえられたら直ぐ奥歯に仕込んだ毒で自害はしたりって…よく読んだことがある。実際にもそうなんだね。
捕らえられたら二人にも、自害用の毒など持ち合わせていたようだったが、そこは的確に処置しておいたらしい。
うん、この屋敷の者達の優秀さがよく理解できました。

実際に、敷地内で捕らえてたものね。
私は怖かったけど、怪我はほとんどしてなかったし、直ぐに癒されたしね。
擦り傷一つ残されていないよ。

「擦り傷つけられてたのか…」

一気に周りの温度が下がる。
寒いです。でも、何で心で呟いていたのがわかったのだろうか?
そっと伺うも、わからないなぁ~

「おっ、奥様、声出てます…」

おっと、出てたんだ~~~~~。
周りの者達が顔色悪くしていました。
うん、御免なさい~~~~。


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