120 / 216
異世界で愛を呟かれ
異世界で愛を呟かれ
しおりを挟む
「では、早速ですが、奥様に…」
「あの~、できたら名前で呼んで頂きたいのですが…ダメかな?」
『奥様』呼びは少し恥ずかしい。慣れればそうではないかもしれないけど…
モジモジしながらそうお願いしたら、『公の場以外なら臨機応変に』と了承してもらえた。
『奥様の…ユウリ様のご要望でございますから!』とも念を押されてだ。
『ありがとう』とお礼を言う。『お礼は必要ない』とも言われたが、日本人、そう、異世界人の特性だと伝えたら仕方がないと取り敢えずの了承も得た。
この屋敷にいる者たちは、すでに私の事は知らされているとも教えてくれた。
だから、何も気にする事もないとも…
うん、嬉しい…
「それでは、お庭に散歩されてみませんか?ユウリ様が気に入られると思われるとっておきの場所がございますよ。」
そう言われて、早速案内をお願いして出て行く。
うん、公爵家だけあって、とても綺麗に整えられている。
手入れ、大変だと思うんだけどな…
「庭師のボブ他の数名が我が公爵家専属で手入れしております。」
「そうなんですね…会って色々教えてもらいたいな…」
「そう言えば、ユウリ様は、薬草の世話などもされておりましたよね。きっと次の場所が気にいるかと…」
そう言って案内されたのは、屋敷から少し離れた場所…
「うわー!!すごい!!」
連れて来られたのは、研究所よりも少し小振りの薬草園。
向こうにはハウスが見えた。
その隣には小洒落た建物が。
見た目、ログハウスのようにも見える。
「ここは、我が家の薬草園です。隣のガラス張りのハウスは温室となっています。魔石を使用した魔道具で温度調節と、自動水やり機能もついていますよ。もちろん、この薬草園にも自動水やりを機能がついています。」
そう言って、ニコニコ対応してくれるのは、リンさん。
エルフ族である彼女は、植物関連にも詳しく、聞けばすぐに答えてくれた。
「向こうの建物は、ポーションや薬が作れるようになっています。ユウリ様専用ですよ。もちろん、私達が手伝わせてもらいます。あと、ここの管理として…」
ログハウスから二人の男女が出てきた。
「すみません。遅れました。」
そう言ってかけて来た二人。
うん、この国はやっぱり、美男美女ばかりだ。
綺麗系の人もいれば、野生的な感じもあるけれど…
「初めまして、奥様。」
「あっ、オルグス、ユウリ様は公的場所以外は臨機応変にお名前呼びを希望されていますので、それで対応をして下さい。」
もう一人ついてくれていたランさんがそう伝えてくれた。
「失礼いたしました。では、あらためまして、ユウリ様。お初にお目にかかります。私はここの管理も任されています薬師のエレンと申します。こちらはオルグス。薬師であり、助手です。」
「初めまして、オルグスです。よろしくお願いします。」
「こちらこそ、よろしくお願いします。ユウリと言います。」
お互いの挨拶をした後、エレンが案内いたしますと率先して案内をかって出てくれた。
「この薬草園では、ポーションの材料と、薬の材料になる基本的なものが植えられています。少し特殊なものはあちらのハウスにいくつか。場合によっては自ら採取しに行くか、取り寄せとなっております。ユウリ様はポーションを作られるのがお好きだとか。そうそう、もしよければ、ユウリ様の精霊や妖精の憩いの場としていただければと思います。」
「憩いの場?」
「はい。薬草園やハウスの方に精霊や妖精がいれば、効能も上がりますし、元気に育つのですよ。また、精霊や妖精にとっても良いかと。」
「そうなんですね…」
側についている二人も頷いてくれているから…
「ルシル。サクラ、ソラ。」
そう名を呼べば、嬉しそうに姿を現し薬草園の周りや中心部へと飛び出して楽しんでいる。
時々光の粒が舞って見えるのは?
「喜んでおられますね。あれは妖精や精霊からの祝福です。」
「そうなんですね…」
うん、嬉しそうにしているから、今度からここで遊ばせよう。
迷惑をかけないなら良いよねと思った。
「あの~、できたら名前で呼んで頂きたいのですが…ダメかな?」
『奥様』呼びは少し恥ずかしい。慣れればそうではないかもしれないけど…
モジモジしながらそうお願いしたら、『公の場以外なら臨機応変に』と了承してもらえた。
『奥様の…ユウリ様のご要望でございますから!』とも念を押されてだ。
『ありがとう』とお礼を言う。『お礼は必要ない』とも言われたが、日本人、そう、異世界人の特性だと伝えたら仕方がないと取り敢えずの了承も得た。
この屋敷にいる者たちは、すでに私の事は知らされているとも教えてくれた。
だから、何も気にする事もないとも…
うん、嬉しい…
「それでは、お庭に散歩されてみませんか?ユウリ様が気に入られると思われるとっておきの場所がございますよ。」
そう言われて、早速案内をお願いして出て行く。
うん、公爵家だけあって、とても綺麗に整えられている。
手入れ、大変だと思うんだけどな…
「庭師のボブ他の数名が我が公爵家専属で手入れしております。」
「そうなんですね…会って色々教えてもらいたいな…」
「そう言えば、ユウリ様は、薬草の世話などもされておりましたよね。きっと次の場所が気にいるかと…」
そう言って案内されたのは、屋敷から少し離れた場所…
「うわー!!すごい!!」
連れて来られたのは、研究所よりも少し小振りの薬草園。
向こうにはハウスが見えた。
その隣には小洒落た建物が。
見た目、ログハウスのようにも見える。
「ここは、我が家の薬草園です。隣のガラス張りのハウスは温室となっています。魔石を使用した魔道具で温度調節と、自動水やり機能もついていますよ。もちろん、この薬草園にも自動水やりを機能がついています。」
そう言って、ニコニコ対応してくれるのは、リンさん。
エルフ族である彼女は、植物関連にも詳しく、聞けばすぐに答えてくれた。
「向こうの建物は、ポーションや薬が作れるようになっています。ユウリ様専用ですよ。もちろん、私達が手伝わせてもらいます。あと、ここの管理として…」
ログハウスから二人の男女が出てきた。
「すみません。遅れました。」
そう言ってかけて来た二人。
うん、この国はやっぱり、美男美女ばかりだ。
綺麗系の人もいれば、野生的な感じもあるけれど…
「初めまして、奥様。」
「あっ、オルグス、ユウリ様は公的場所以外は臨機応変にお名前呼びを希望されていますので、それで対応をして下さい。」
もう一人ついてくれていたランさんがそう伝えてくれた。
「失礼いたしました。では、あらためまして、ユウリ様。お初にお目にかかります。私はここの管理も任されています薬師のエレンと申します。こちらはオルグス。薬師であり、助手です。」
「初めまして、オルグスです。よろしくお願いします。」
「こちらこそ、よろしくお願いします。ユウリと言います。」
お互いの挨拶をした後、エレンが案内いたしますと率先して案内をかって出てくれた。
「この薬草園では、ポーションの材料と、薬の材料になる基本的なものが植えられています。少し特殊なものはあちらのハウスにいくつか。場合によっては自ら採取しに行くか、取り寄せとなっております。ユウリ様はポーションを作られるのがお好きだとか。そうそう、もしよければ、ユウリ様の精霊や妖精の憩いの場としていただければと思います。」
「憩いの場?」
「はい。薬草園やハウスの方に精霊や妖精がいれば、効能も上がりますし、元気に育つのですよ。また、精霊や妖精にとっても良いかと。」
「そうなんですね…」
側についている二人も頷いてくれているから…
「ルシル。サクラ、ソラ。」
そう名を呼べば、嬉しそうに姿を現し薬草園の周りや中心部へと飛び出して楽しんでいる。
時々光の粒が舞って見えるのは?
「喜んでおられますね。あれは妖精や精霊からの祝福です。」
「そうなんですね…」
うん、嬉しそうにしているから、今度からここで遊ばせよう。
迷惑をかけないなら良いよねと思った。
0
お気に入りに追加
67
あなたにおすすめの小説
王女、騎士と結婚させられイかされまくる
ぺこ
恋愛
髪の色と出自から差別されてきた騎士さまにベタ惚れされて愛されまくる王女のお話。
性描写激しめですが、甘々の溺愛です。
※原文(♡乱舞淫語まみれバージョン)はpixivの方で見られます。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
【完結】愛も信頼も壊れて消えた
miniko
恋愛
「悪女だって噂はどうやら本当だったようね」
王女殿下は私の婚約者の腕にベッタリと絡み付き、嘲笑を浮かべながら私を貶めた。
無表情で吊り目がちな私は、子供の頃から他人に誤解される事が多かった。
だからと言って、悪女呼ばわりされる筋合いなどないのだが・・・。
婚約者は私を庇う事も、王女殿下を振り払うこともせず、困った様な顔をしている。
私は彼の事が好きだった。
優しい人だと思っていた。
だけど───。
彼の態度を見ている内に、私の心の奥で何か大切な物が音を立てて壊れた気がした。
※感想欄はネタバレ配慮しておりません。ご注意下さい。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
もう彼女でいいじゃないですか
キムラましゅろう
恋愛
ある日わたしは婚約者に婚約解消を申し出た。
常にわたし以外の女を腕に絡ませている事に耐えられなくなったからだ。
幼い頃からわたしを溺愛する婚約者は婚約解消を絶対に認めないが、わたしの心は限界だった。
だからわたしは行動する。
わたしから婚約者を自由にするために。
わたしが自由を手にするために。
残酷な表現はありませんが、
性的なワードが幾つが出てきます。
苦手な方は回れ右をお願いします。
小説家になろうさんの方では
ifストーリーを投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる