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異世界生活スタートです。
ポーション(リカルト•クラレス)
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シュタルク領主の屋敷に無事に着いた。
召喚の儀式が行われたのは夕刻。そしてその後一刻(一時間)後ぐらいにアイツに呼び出され、その後一刻半(一時間半)ぐらいに城を出た。
召喚の儀式に参加する前はゲート使用許可があったから、仕事を午前で終えて、アルバートの馬車に便乗させてもらったが、まさか帰りも使わせてもらえるとは思っていなかった。
帰りは急いで翌日の朝出発としても、その後三日か四日かかると思っていた。
ついでに馬車から領内を見て帰るつもりだったから。
でも、アイツの呼び出しお呼び緊急案件により、急いで城を出て城下の屋敷に戻らずそのまま帰宅となったんだ。
両屋敷の者に魔法伝達で伝え、アルバートの馬車で、再度ゲートも使った。
急いでシュタルク領に戻る必要性があったから、時間的にもだいぶと短縮されていた。
護衛の者達の負担も急ぎではあったが緩和されていると思うよ。
皇太子であるアイツの頼みであるから、これぐらいは優遇して当たり前か…
屋敷には、アルバートの妻であるエレインと、屋敷の執事、侍従や侍女達が待っていた。
夜の暗い中の帰宅であるから、そこまでの出迎えをされるとは考えていなかったから、少し驚いたが、さすがだともおもった。
馬車を降り、何も知らず眠っている彼女をアルバートに運ばせるのも何だから、あえて俺が抱いて運んだ。
女性であるから特に気をつけてだ。
エレインの指示のもと準備された部屋は、南向きの客間だ。
綺麗に整えられたその部屋は、侍女などの控えの部屋ももちろん付いている。
そこに随時侍女を待機させ、護衛をしながら世話をすることになっていると説明された。
まぁ、侍女達の護衛と屋敷を護護衛騎士も居るし、呼び寄せておいた陰の護衛者もついているから大丈夫だろう。
辺境伯でもあるシュタルク領にも、もちろん騎士団はいる。
屈強な騎士達で有名だった。
友人であるアルバート自身も、ああ見えて強いんだよね。
マスタークラスってどんだけだと思うよ。
まぁ、俺も意外といけるけど…今は関係ないか…
「リカルト、今日も泊まっていくだろ?」
「そうだな。今後の事を相談したいしな。いつもの部屋を借りるよ。明日は研究所に戻って、その後落ち着いたら自分の所に帰って…めんどくさいけど、仕方ないか。」
彼女をベットによこたわらせ、後は侍女達に任せた。
いつもの間借りさせてもらっている客間に向かい、簡単に汗を流す。
よく泊まっていくから、俺用に部屋を準備してくれているんだ。助かるよ。
ここに置かさしてもらっている服に着替えて、勝手知ったる何とやらで、アルバートの執務室に向かった。
今後の事をしっかりと擦り合わせしていく必要がある。
ノックして部屋に入ると、アルバートはすでにくつろいだ格好で酒を出して来ていた。
飲まないとやってられないと思ったんだろう。
我が従兄弟殿はよく分かっているね。
付き合いの長さか…
結婚二年目で、妻と仲良くしたいだろうが、仕方ないな。
彼女、エレインには、今度謝っておこう。
まぁ、元凶はこの国の上…アイツなんだが…
アイツも苦労するな…要領がいいのか悪いのか…
時々心配になるよ。
「いい人材を選んだみたいだな。アイツらなら安心だろう」
「そうだろ。エレインと我が家執事の推薦だ。はははっ」
防音•遮音と、防御結界を室内に展開させる。
この部屋には、余程のことでない限り近づかないよう指示は出してあるが、念の為だ。
それにしても、彼女につけた侍女達は、護衛としても結構な手練でもある。
この屋敷にいる者、辺境の地であるからと、昔から騎士も侍従•侍女も特殊訓練を受けている猛者ばかりだ。
我が領地も凄腕の者達が多いが、ここははっきり言って特殊だと思う。
ヒト族だけでなく、獣人族や魔神族なども多く雇い入れているかな。
隣接している国が、『竜人の国』アステード王国や『妖精の国』オリクサ王国があるからだろう。
アステード王国は強国だ。
現在、国同士では諍いは余程でなければない。
はるか昔の教訓からかもしれない。隣接地帯でのトラブルはあるがな…
今はとにかく瘴気問題だ。
そして、魔獣問題から、例の『扉』
今回現れたのは、『魔人の国』ディール帝国のから見える島の上空だ。
島自体、かなりの瘴気で包まれているのだろう。
黒い雲が島上空に見えているとの報告もあった。
「まぁ、ここでの彼女の世話は任せるとして、竜人族の二人とその他が来るんだったか。多分明日だと思う。」
「そうだろうな。『番』だと言っていたからな。彼女の対応を間違えないようにしないとな」
「あぁ、間違えたら、瘴気問題だ魔獣問題だとか言っておれなくなる。領地が滅ぶよ」
考え事をしていた俺にそう言いながら、グラスに酒を注いできた。
急いで意識を戻して返答する。
ついつい色々と考えてしまうなぁ…
「まぁ、飲もうか」
そう言いながら、一口。
芳醇な香りと喉越しが良い。
「後、瘴気問題もあるけど、彼女に関しては魔塔だよな。問題は…」
「多分な。今は巡礼の方に集中するだろうが、落ち着いてきたら、狙ってくる可能性が強い」
「もう、いっそのこと、『竜人族の国』で保護して貰えば良いのにな」
「そんな事してみろ。この国にとって、問題になるだけだろ。今の段階では…」
「そうなんだよな~~まぁ、全力でやらせてもらうよ。お前も付き合えよ」
「あぁ、アイツの頼みでもあるし、この世界の住人である俺たちの責任でもあるしな」
グラスの中の氷でカラカラと音をたたせ、その音を楽しみながら考える
「そう言えば、彼女にも何か力があるのだろう?」
「『聖女』でなくても、異世界から渡って来たのだから、あるだろう。アイツがポーションとか作らせたらとか言っていたよな」
二人で必死に思い出す。
そんな事も言っていた。
ぽそっとだったが…
「なら、本人が希望したら、俺のところで協力してもらおう。無理強いはする気はないがな」
「そうだな。製作に携わってくれたら助かるよ。彼女の気晴らしにもなってくれたらありがたい」
そんな感じで色々と今後について話していった。
ここ、シュタルク領は、穏やかな気候もあるが、エルフが多く住む隣国オリクサ王国とも接しているから、薬草が多く作られているのと、入手しやすい利点で薬草研究所がこの邸宅の近くに作られていた。
この屋敷から歩いて行ける範囲の場所に、薬草園と研究所の建物とだ。
建物の敷地内には、研究員が住み込みで生活できるようにもなっていた。
近くで家を購入する者もいるがな…
もし、研究所で働く事を希望したら、ここから通うようにしようとも話し合っておいた。
召喚の儀式が行われたのは夕刻。そしてその後一刻(一時間)後ぐらいにアイツに呼び出され、その後一刻半(一時間半)ぐらいに城を出た。
召喚の儀式に参加する前はゲート使用許可があったから、仕事を午前で終えて、アルバートの馬車に便乗させてもらったが、まさか帰りも使わせてもらえるとは思っていなかった。
帰りは急いで翌日の朝出発としても、その後三日か四日かかると思っていた。
ついでに馬車から領内を見て帰るつもりだったから。
でも、アイツの呼び出しお呼び緊急案件により、急いで城を出て城下の屋敷に戻らずそのまま帰宅となったんだ。
両屋敷の者に魔法伝達で伝え、アルバートの馬車で、再度ゲートも使った。
急いでシュタルク領に戻る必要性があったから、時間的にもだいぶと短縮されていた。
護衛の者達の負担も急ぎではあったが緩和されていると思うよ。
皇太子であるアイツの頼みであるから、これぐらいは優遇して当たり前か…
屋敷には、アルバートの妻であるエレインと、屋敷の執事、侍従や侍女達が待っていた。
夜の暗い中の帰宅であるから、そこまでの出迎えをされるとは考えていなかったから、少し驚いたが、さすがだともおもった。
馬車を降り、何も知らず眠っている彼女をアルバートに運ばせるのも何だから、あえて俺が抱いて運んだ。
女性であるから特に気をつけてだ。
エレインの指示のもと準備された部屋は、南向きの客間だ。
綺麗に整えられたその部屋は、侍女などの控えの部屋ももちろん付いている。
そこに随時侍女を待機させ、護衛をしながら世話をすることになっていると説明された。
まぁ、侍女達の護衛と屋敷を護護衛騎士も居るし、呼び寄せておいた陰の護衛者もついているから大丈夫だろう。
辺境伯でもあるシュタルク領にも、もちろん騎士団はいる。
屈強な騎士達で有名だった。
友人であるアルバート自身も、ああ見えて強いんだよね。
マスタークラスってどんだけだと思うよ。
まぁ、俺も意外といけるけど…今は関係ないか…
「リカルト、今日も泊まっていくだろ?」
「そうだな。今後の事を相談したいしな。いつもの部屋を借りるよ。明日は研究所に戻って、その後落ち着いたら自分の所に帰って…めんどくさいけど、仕方ないか。」
彼女をベットによこたわらせ、後は侍女達に任せた。
いつもの間借りさせてもらっている客間に向かい、簡単に汗を流す。
よく泊まっていくから、俺用に部屋を準備してくれているんだ。助かるよ。
ここに置かさしてもらっている服に着替えて、勝手知ったる何とやらで、アルバートの執務室に向かった。
今後の事をしっかりと擦り合わせしていく必要がある。
ノックして部屋に入ると、アルバートはすでにくつろいだ格好で酒を出して来ていた。
飲まないとやってられないと思ったんだろう。
我が従兄弟殿はよく分かっているね。
付き合いの長さか…
結婚二年目で、妻と仲良くしたいだろうが、仕方ないな。
彼女、エレインには、今度謝っておこう。
まぁ、元凶はこの国の上…アイツなんだが…
アイツも苦労するな…要領がいいのか悪いのか…
時々心配になるよ。
「いい人材を選んだみたいだな。アイツらなら安心だろう」
「そうだろ。エレインと我が家執事の推薦だ。はははっ」
防音•遮音と、防御結界を室内に展開させる。
この部屋には、余程のことでない限り近づかないよう指示は出してあるが、念の為だ。
それにしても、彼女につけた侍女達は、護衛としても結構な手練でもある。
この屋敷にいる者、辺境の地であるからと、昔から騎士も侍従•侍女も特殊訓練を受けている猛者ばかりだ。
我が領地も凄腕の者達が多いが、ここははっきり言って特殊だと思う。
ヒト族だけでなく、獣人族や魔神族なども多く雇い入れているかな。
隣接している国が、『竜人の国』アステード王国や『妖精の国』オリクサ王国があるからだろう。
アステード王国は強国だ。
現在、国同士では諍いは余程でなければない。
はるか昔の教訓からかもしれない。隣接地帯でのトラブルはあるがな…
今はとにかく瘴気問題だ。
そして、魔獣問題から、例の『扉』
今回現れたのは、『魔人の国』ディール帝国のから見える島の上空だ。
島自体、かなりの瘴気で包まれているのだろう。
黒い雲が島上空に見えているとの報告もあった。
「まぁ、ここでの彼女の世話は任せるとして、竜人族の二人とその他が来るんだったか。多分明日だと思う。」
「そうだろうな。『番』だと言っていたからな。彼女の対応を間違えないようにしないとな」
「あぁ、間違えたら、瘴気問題だ魔獣問題だとか言っておれなくなる。領地が滅ぶよ」
考え事をしていた俺にそう言いながら、グラスに酒を注いできた。
急いで意識を戻して返答する。
ついつい色々と考えてしまうなぁ…
「まぁ、飲もうか」
そう言いながら、一口。
芳醇な香りと喉越しが良い。
「後、瘴気問題もあるけど、彼女に関しては魔塔だよな。問題は…」
「多分な。今は巡礼の方に集中するだろうが、落ち着いてきたら、狙ってくる可能性が強い」
「もう、いっそのこと、『竜人族の国』で保護して貰えば良いのにな」
「そんな事してみろ。この国にとって、問題になるだけだろ。今の段階では…」
「そうなんだよな~~まぁ、全力でやらせてもらうよ。お前も付き合えよ」
「あぁ、アイツの頼みでもあるし、この世界の住人である俺たちの責任でもあるしな」
グラスの中の氷でカラカラと音をたたせ、その音を楽しみながら考える
「そう言えば、彼女にも何か力があるのだろう?」
「『聖女』でなくても、異世界から渡って来たのだから、あるだろう。アイツがポーションとか作らせたらとか言っていたよな」
二人で必死に思い出す。
そんな事も言っていた。
ぽそっとだったが…
「なら、本人が希望したら、俺のところで協力してもらおう。無理強いはする気はないがな」
「そうだな。製作に携わってくれたら助かるよ。彼女の気晴らしにもなってくれたらありがたい」
そんな感じで色々と今後について話していった。
ここ、シュタルク領は、穏やかな気候もあるが、エルフが多く住む隣国オリクサ王国とも接しているから、薬草が多く作られているのと、入手しやすい利点で薬草研究所がこの邸宅の近くに作られていた。
この屋敷から歩いて行ける範囲の場所に、薬草園と研究所の建物とだ。
建物の敷地内には、研究員が住み込みで生活できるようにもなっていた。
近くで家を購入する者もいるがな…
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