竜の恋人

異世界生活スタートです。

とりあえずは…

屋敷に戻り、なぜかまた着替えさせられた。
入浴付きで…
なぜだ？？

ついている侍女ズに抵抗虚しくされるがまま…
もうこれは、諦めるしかないのだろう…
危害を加えられる訳ではないのだろうから…

この世界の常識なら、受け入れるしかない…
精神的にも肉体的にも少し？疲れたけど…

「さぁ、いかがですか？」

そこにはまた、自分とは思えない、少し可憐な自分がいた。

「自分と思えないんですけど…すごい…」

ニコニコと笑顔で控えてくれている侍女ズ。

「さぁ、お茶でもいかがですか？」

そういって促され、美味しくいただいてしまった。

よく、異世界は食事が合わない(美味しくない)って言うけど、そんな事はなかった。
まぁ、香辛料とか甘味料とかは、高いのかもしれないけど…
薬草園があったから、ハーブとかも使うのかもしれない…

朝食も美味しかったものね…ただ、パンは少し硬かった。
フランスパンみたいな感じだったけど…

ノックの音が聞こえ、対応している。

「ユーリ様。先程来られた竜人族の方が面会を希望されていますが、どうされますか？」

エルザさんがそう聞いてきた。
面会希望なら、会った方が良いだろう。
悪い人なら、多分彼女達が上手く断っているはずだ。
何せ、いわゆるここに幽閉されたのと同じ扱いなのだろうから…

他の者を達から、本来は隠したいと思うだろうしね…
姿が変わったとしても…

「わかりました。この世界での面会の仕方とか…そう、作法とか知らないんですけど、大丈夫ですよね…」

知らないものはしょうがないよね。向こうでの挨拶の仕方で許してもらえるよね…
過去に何人かの知らないけど、異世界…多分、同じ日本からだと思うけど、召喚してきたんだから…

「大丈夫ですよ。ユーリ様はいつもと同じで構いません。こちらが敬意を払って接する必要性があるのですから」

なるほど…
まぁ、緊張するけど、噂の竜人。興味もあるから観察も兼ねて会ってみよう。