竜の恋人

文字の大きさ
上 下
3 / 216
転移しました…

ご説明を…

しおりを挟む
侍女の方だろう。白いティーポットから温かいお茶を注ぎ、それぞれの前に置いてくれた。
その後、スッと背後に下がり、部屋から出ていった。

勧められるまま、一口飲む。
だって、緊張して口の中カラカラなんだもの…
落ち着きたいのもあるし…

姉はじっとカップを見つめていたが、何か決意したようにとりあえず一口飲んでいた。
さすがにゴクゴクと一気には飲めないよ…
そんな雰囲気だもの…

「さて…」

そう言って、目の前の人は自己紹介をしてくれた。
目の前の人は、この国の皇太子だそうだ。
どうりで偉そうだ…
と言うか、一般庶民の学生がそんなお偉いさんと会う事はまずないから、どう対応したら良いかわからない…
大人しくしておこう…

下手に『不敬罪』とか言われても困る。
向こうは『拉致犯』であってもだ…


この世界。古代にかなり発展したみたいたが、自然災害や戦争などの破壊行為などのせいでか、現在人々が住んでいると思われる島や土地など以外はほぼ海に沈んでしまっているらしい。
彼らが言う『瘴気』や『魔獣』『悪魔』と言うのが、自然災害とか、破壊行動によるものだと推測したんだ。
まるでゲームやアニメとかの設定みたいだ…

彼らが言う古代遺跡がいろんな場所で発見され、神話や伝承されている内容ともほぼ合っているため、間違いないだろうとの事。

で、現在、今いる場所は、大きな大陸の大陸中央を位置する『ヒト族の国』
神を祀る神殿とかある神都市を含めているとか…
その周辺を囲むように

東側は『獣人の国』
西側は『妖精の国』
南側の『竜の国』
北側は『魔人の国』

と言われているらしい。

『獣人』『竜人』『妖精』『魔人』…
頭が痛くなりそうだ…
もろ異世界…

どの国も、国にある種族だけが住んでいるわけではないようで、その国に多く住んでいる種族であり、治めている者がその種族のようだ…

『竜の国』は竜人が国を起こしていて、竜人が治めているだけ?
うん、深くは考えたらダメだ。訳がわからなくなる。

他もそんな感じで、住んでるのは、この国ならヒト族が多いが、竜人も妖精族や魔人族。獣人族も住んでいる。
性別は男女あるが、婚姻は男女問わず同性•別種族間でも可能。
ただ、『竜人』と『獣人』には『番』という特別な感覚があるらしい。

寿命は種族で違うけど、『番』の場合は長寿の種族の相手が亡くなるまでとの事だった。

で、今回呼び出した理由が、この世界では、数百年かに一度瘴気が桁外れに多くなる事があるらしい。

古代文明が消えたのは、瘴気が増えた理由は今回端折られたが、その瘴気が多く拡大し、凶暴な魔獣が増えたとか。
それを引き金に、悪魔が世界の扉からやって来た。
混沌の時代だ…
この世界は『光と闇」の神が作った世界であったが、その『悪魔』により滅亡に向かってしまった。
人々は神に祈り、現れたのが『聖女』であった。
神の代行者である『聖女』の力により、瘴気を抑え、『悪魔』の力が抑えられたことにより、扉の向こうに押し返す事が出来たとか…

しかし、数百年に一度の周期で瘴気が増え、また『扉』が開く脅威が訪れるようになった。
人々がその脅威に苛まれていた時、神は『聖女』を使わす方法を伝えた。
この世界とは別の世界からやって来る『聖女』
神代行者としてやって来る者を護り、助け、脅威を避けるようにと神託を残して…

そして、その脅威が現実に広がり始めた…
白と赤の二色の月がお互い満月となり輝く時、その者を呼び出す…
ヒト族の神殿内に秘匿された術式を展開して、来ていただいたのだと説明された…

ただ、聖女は常に一人。
黒髪の黒い瞳の女性は、この世界で聖女のみとされていたらしい…

時々魔力の多い者として生まれたヒト族の男性は、髪と瞳が『黒』となる事があるが、それ以外では、魔力の多い者として髪や瞳のみ『黒』となる。
だから、今回二人も現れ、しかも、二人ともが伝承されてきた聖女と同じ姿というのも、問題だと説明された。ただ、聖女は常に一人。
黒髪の黒い瞳の女性は、この世界で聖女のみとされていたらしい…


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【R18】散らされて

月島れいわ
恋愛
風邪を引いて寝ていた夜。 いきなり黒い袋を頭に被せられ四肢を拘束された。 抵抗する間もなく躰を開かされた鞠花。 絶望の果てに待っていたのは更なる絶望だった……

王女、騎士と結婚させられイかされまくる

ぺこ
恋愛
髪の色と出自から差別されてきた騎士さまにベタ惚れされて愛されまくる王女のお話。 性描写激しめですが、甘々の溺愛です。 ※原文(♡乱舞淫語まみれバージョン)はpixivの方で見られます。

娼館で元夫と再会しました

無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。 しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。 連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。 「シーク様…」 どうして貴方がここに? 元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!

元婚約者が愛おしい

碧桜 汐香
恋愛
いつも笑顔で支えてくれた婚約者アマリルがいるのに、相談もなく海外留学を決めたフラン王子。 留学先の隣国で、平民リーシャに惹かれていく。 フラン王子の親友であり、大国の王子であるステファン王子が止めるも、アマリルを捨て、リーシャと婚約する。 リーシャの本性や様々な者の策略を知ったフラン王子。アマリルのことを思い出して後悔するが、もう遅かったのだった。 フラン王子目線の物語です。

挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました

結城芙由奈 
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】 今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。 「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」 そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。 そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。 けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。 その真意を知った時、私は―。 ※暫く鬱展開が続きます ※他サイトでも投稿中

好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】

皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」 「っ――――!!」 「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」 クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。 ****** ・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。

【R18】騎士たちの監視対象になりました

ぴぃ
恋愛
異世界トリップしたヒロインが騎士や執事や貴族に愛されるお話。 *R18は告知無しです。 *複数プレイ有り。 *逆ハー *倫理感緩めです。 *作者の都合の良いように作っています。

孕ませねばならん ~イケメン執事の監禁セックス~

あさとよる
恋愛
傷モノになれば、この婚約は無くなるはずだ。 最愛のお嬢様が嫁ぐのを阻止? 過保護イケメン執事の執着H♡

処理中です...