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カイル目線
彼女が目覚めた
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彼女が目が覚めたとの連絡を受け、踏ん切りの良いところで、仕事の手を止める。
いつ目覚めるかわからず、少しソワソワしながら、執務室で仕事をしていたんだ。
「急ぎの決裁はもう無かったよね」
「はい。後は後日でも大丈夫です」
側に控えている者に確認し、彼女に会いに行くことにした。
連絡をしてきたメイドと共に、執事を連れて、彼女の部屋へ
………………………………………
「大丈夫ですか?気分の優れないところはありますか?」
起きている彼女に声かける。
何て可愛らしい表情をするんだろう。
ころころと変わる表情を堪能する。あまり見つめすぎては失礼か……
あの瞳に自分を映し続けたい……そんな欲望を抑えながら、声かけた。
「えっと………」
「医師の診断では身体に異常が無いと言っていたが?」
背後に控えている執事に確認する。
「はい。カイル様。そのように聞いております。」
「あぁ、そうだ、私はカイル。カイル・ブレイドです。この屋敷の主人です。カイルと呼んでください。貴方の名前は?」
自分から名乗らなくては不審がられるか……不安だよね…
「牧原 沙耶(まきはら さや) です。」
「マキハラサヤ?」
首を傾げている。
聞いたことのない名前だ。しかも、少し不思議な感覚
「『サヤ』と呼んでください。」
サヤ………
「名前は『サヤ』なのですね。もしかして家名が『マキハラ』?」
そうだと彼女が答える。家名があるなら、貴族か何かか?
ん?彼女が何か驚いた表情をしている。
何を考えているんだろうか……
その仕草も愛らしく感じてしまうのは、どうしてか?
『イケメンゲーム』とはなんだろう?彼女の口から小さく聞こえる単語をひらうも、理解し難い。
「そうそう、サヤはアヤノを知っていますか?」
驚愕しているようだ。やはり、知り合いか?
「彩乃、ここに居るんですか?無事?」
思わず起き上がり、立ち上がろうとした所を制止した。
彼女の顔色が悪くなり、眩暈がおこし、ふらついたようだ。大丈夫か?
「アヤノはここには居ません。弟の所に保護されています。貴女と同じ髪の色と瞳です。彼女も『サヤは?』と言っていたとか……」
執事からグラスを受け取り、どうぞと渡す。
落ち着こうと、グラスを受け取り少し飲んでくれた。
大丈夫か?抱きしめた方が良いのか?
冷たい水を飲んで、少し落ち着いたようだ。ホッとする。
「貴女方2人は渡り人ですね。この世界には時々そう言う方が来られたと報告があります。サヤは私が偶然発見したのです。渡り人は国家の保護対象であり、見つけた者が高貴の場合は、その者に保護義務が有りますから、ここでゆっくりと休んでください。」
「保護義務ですか。」
「そうです。」
考え込んでいるようだ。思わず心配そうに見つめてしまった。
大丈夫だろうか?過去には状況を受け入れられず壊れてしまった者もいたとか……
どうしたら、彼女は、サヤは安心する?
「あの、助けてもらってありがとうございます。それ……」
「あぁ、今は食事をして、身体を休めてください。後でゆっくりと話しましょう。」
とりあえず、考える時間が必要か……男の私より、女性達の方が良いかもしれない…
そう思って席を外した。
彼女の世話を頼み、後で報告をするようにと告げて……
もう少し見ていたかったんだけどね……
いつ目覚めるかわからず、少しソワソワしながら、執務室で仕事をしていたんだ。
「急ぎの決裁はもう無かったよね」
「はい。後は後日でも大丈夫です」
側に控えている者に確認し、彼女に会いに行くことにした。
連絡をしてきたメイドと共に、執事を連れて、彼女の部屋へ
………………………………………
「大丈夫ですか?気分の優れないところはありますか?」
起きている彼女に声かける。
何て可愛らしい表情をするんだろう。
ころころと変わる表情を堪能する。あまり見つめすぎては失礼か……
あの瞳に自分を映し続けたい……そんな欲望を抑えながら、声かけた。
「えっと………」
「医師の診断では身体に異常が無いと言っていたが?」
背後に控えている執事に確認する。
「はい。カイル様。そのように聞いております。」
「あぁ、そうだ、私はカイル。カイル・ブレイドです。この屋敷の主人です。カイルと呼んでください。貴方の名前は?」
自分から名乗らなくては不審がられるか……不安だよね…
「牧原 沙耶(まきはら さや) です。」
「マキハラサヤ?」
首を傾げている。
聞いたことのない名前だ。しかも、少し不思議な感覚
「『サヤ』と呼んでください。」
サヤ………
「名前は『サヤ』なのですね。もしかして家名が『マキハラ』?」
そうだと彼女が答える。家名があるなら、貴族か何かか?
ん?彼女が何か驚いた表情をしている。
何を考えているんだろうか……
その仕草も愛らしく感じてしまうのは、どうしてか?
『イケメンゲーム』とはなんだろう?彼女の口から小さく聞こえる単語をひらうも、理解し難い。
「そうそう、サヤはアヤノを知っていますか?」
驚愕しているようだ。やはり、知り合いか?
「彩乃、ここに居るんですか?無事?」
思わず起き上がり、立ち上がろうとした所を制止した。
彼女の顔色が悪くなり、眩暈がおこし、ふらついたようだ。大丈夫か?
「アヤノはここには居ません。弟の所に保護されています。貴女と同じ髪の色と瞳です。彼女も『サヤは?』と言っていたとか……」
執事からグラスを受け取り、どうぞと渡す。
落ち着こうと、グラスを受け取り少し飲んでくれた。
大丈夫か?抱きしめた方が良いのか?
冷たい水を飲んで、少し落ち着いたようだ。ホッとする。
「貴女方2人は渡り人ですね。この世界には時々そう言う方が来られたと報告があります。サヤは私が偶然発見したのです。渡り人は国家の保護対象であり、見つけた者が高貴の場合は、その者に保護義務が有りますから、ここでゆっくりと休んでください。」
「保護義務ですか。」
「そうです。」
考え込んでいるようだ。思わず心配そうに見つめてしまった。
大丈夫だろうか?過去には状況を受け入れられず壊れてしまった者もいたとか……
どうしたら、彼女は、サヤは安心する?
「あの、助けてもらってありがとうございます。それ……」
「あぁ、今は食事をして、身体を休めてください。後でゆっくりと話しましょう。」
とりあえず、考える時間が必要か……男の私より、女性達の方が良いかもしれない…
そう思って席を外した。
彼女の世話を頼み、後で報告をするようにと告げて……
もう少し見ていたかったんだけどね……
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