異世界で聖女活動しています。〜シスコン聖女の奮闘記〜

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未来のために

決着

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久しぶりに元の肉体に戻り、夫に会った事で貪り疲れて、結果、足腰が立たなかった。
すぐに回復魔法をかけてもらったけれどもね。

長い間眠っていた割には、体の調子はそれ以外は悪くなかった。
左腕の呪いの刻印は健在だけれども、夫や子供達が私の体の維持のためにとかで、色々と尽くしてくれていたであろう事が十分理解できのよ。ホント感謝だわ。何十年もですもの。有難いです。

「うん、思った通り、聖女の力もある程度戻っている。眠る前はかなり減っていたけれど、この神殿に安置されていたのも多いに影響されたんだろうなぁ…」

そう呟きながら、お茶を飲んでいた。
神殿内の中に設置されたリビングで美味しくね。
久しぶりのクッキーも美味しい。

甥っ子であるあの子、カルロスの魔力で霊体でありながら受肉された感じで、美味しく色々いただいていたけれど、やっぱり自分の身体で味わうのとは訳が違った。

甥っ子には英霊召喚のスキルが有り、召喚時、初代聖女アカリ様に引っ付いて召喚されたふりをして側にいた。
双子の妹の子であるからか、甥っ子である彼から魔力が私に流れ込んで上手く馴染んだのよね。
おかげでいろんな事もしてきたし、経験もした。情報も手に入れた。よし!!

甥っ子を『マスター』と呼びながら可愛がってみたのよね。
もうめちゃくちゃ可愛い反応をするから、ついついやり過ぎて、みんなに怒られた事もあったけれどもね…

それよりもだ。この体に戻ったからには、あの時みたい事を実現させないといけない。
そう、時が来たのだ。

「母上、お待たせいたしました。」

娘が颯爽としてやってきた。
父親であるエドワードから連絡と指示が入り、沢山のことをこなしてきたのだろう。
しかも、準備万端とは??

娘のセレスには女帝としての国政があるから留守番をさせるつもりだったが、本人から却下された。
夫が自分の代わりに担ってくれるから大丈夫だと言い、相手も笑って頷いていたからな…
うん、誰に似たんだろうね。
私では…無いはずなんだけど…

「しっかり準備して来ました。とっておきの魔道具も。」

そう言って楽しそうに笑う次男。
長男は…やる気満々である。

精鋭部隊を率いて、目的地に…

「転移するから、この辺りに集まるように!」

そう号令をかけたのは夫だった。
こんな大勢をいっぺんに?

「僕もいるから大丈夫」

次男も張り切って、転移魔法陣を起動させたのだった。
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