異世界で聖女活動しています。〜シスコン聖女の奮闘記〜

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未来のために

未来のために

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安定期に入り、妹に今上報告をしようと伝達魔法陣を取り出す。
驚くかな?でもね…
そんな事を考えながら、発動させた。

「優里、元気にしてる?実はね…」

そこから思い浮かべたことや実際に起こったことや思った事を思いっきり込めていく。

「何だかバタバタしてて、体調悪いなって思ったら、妊娠してたよ。私と優里、お互い双子だし、よく似た頃合いに相手が見つかったから、もしかしたらそっちもって事ない?もしそうだったら凄いね。」

双子で同じ時期に妊娠したって話は聞いた事があったような気がしたから、ついつい。
でも、あの時見た未来視でのお互いの子供達。
一人目はほぼ同じ時期に妊娠して出産したような記憶がある。

あくまで未来視の中でだ…



飛ばしてどのくらい経ってだろうか…
意外と早く返信が届いた。
かなり驚きと戸惑いが入り混じった感じのものだった。

うん、やはり思った通り、妹も妊娠。
うんうん、これは双子の神秘だ。

「ユウリ様も御懐妊されたのですね。おめでたい事です。」

「えっと、エレンは薬師でもあったよね。」

「はい、そうです。」

「この世界の妊婦事情はよくわからないんだけれど…」

そう、向こうでは十ヶ月十日で出産される。
それは…この世界では適合されるのだろうか??

「あぁ、この世界の妊娠や出産に関してですね。この世界では聖女様方の世界と違って、同性でも他種族とでも婚姻可能な事はご存知でしょうか?」

「えっと?他種族は少しだけ習ったけれど、同性も?」

向こうの世界でも、同性愛者はいた。国によっては同姓でも婚姻可能とか。
まぁ、国によっては、一夫多妻も公認されている。
知っている知識はそこまでだけれどね。
あくまでも、テレビやネットなどからの情報だから、詳しくは知らない。
日本では一夫一妻。まぁ、愛人とかは、いる人もいるらしいけど、結構軽視されている。
基本は男女間での婚姻。子供が男女間でしか産めれないことが多いに関係してると思うんだけどね…
同姓での婚姻を認めてほしいみたいな事も言っていた。

恋愛は自由だし、個人の価値観だから、否定はしないよ。
一瞬驚くけど。

で、どうもこの世界は同姓でも妊娠可能らしい。一瞬向こうの世界で流行っている架空設定の『α』と『Ω』を想像してしまった。ほら、Ωは同姓でも妊娠するって設定じゃない。αに頸を噛まれてさ…

脱線したが、どうも特殊な方法で魔力も関係するらしい。
で、妊娠と出産。

ちょっと待て、えっと…

説明されながらも、一部混乱する。

そっと紅茶を頂いて、一息つきながら整理する。

この世界は同姓でも他種族間でも婚姻可能。
竜人族や獣人族など、『運命の番』もしくは『番』を求める種族もある。
お互いの性交渉中のお互いの魔力の混じり具合によって妊娠。
避妊薬飲めば、魔力に混じりが阻害されるため妊娠しない。
出産時期は、お互いの種族によって異なり、産まれ出てくる子の種族に関係しているのではと言われている。
体内に子を宿しているときは、両親の魔力が必要で、魔力を吸収しながら母体で胎児は育つ。
出産は、母体から多量の魔力を使い、体外に卵を形成してそこに胎児が移る。それが出産と言われるものらしい。
母体は常に卵を抱きしめて自分の魔力を与え続ける。かなりの魔力が消費されるため、伴侶は常に母体の側にいて魔力を分け与え続ける。
ある程度落ち着けば、今度は自己で魔力吸収を行う。空気中や側の植物。その他。
だから、絶対に母体でなければならないというわけではない。
相性がいいのは両親の魔力であるのは否定できないが。
で、成長すれば、卵が割れて出てくる。
出てきたあとの卵はそのまま産まれた子に吸収されて無くなる。
そこからの育ち方は、種族で変わると…

なんと…

では、今後はエドワードの側に引っ付いて行動する必要性があるわけだ…
なんというか…
うん、恥ずかしい事が多いだろうけれど、これは子育てのためにも諦めて頑張ろうと思った。


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