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扉
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現れたのは、まるで執事の様な格好をした男だった。
黒い髪に紅瞳が時に金色にも見える。不思議な雰囲気だ。
「お前…いゃ、…」
「あぁ、気にしないでください。」
そう言って白い手袋をした片手を前に出して、それ以上喋るなみたいな威圧をかけてきた。
これはどう見ても普通じゃない。
ここにいる自体もう普通じゃないんだけどね…
二神がビクビクしながらお互いを抱きしめ合うぐらいだから、相当だと思うよ。
「嫌ですね。まるで私が意地悪をしている様ではありませんか。私はディアブロと申します。主人様が、そう、マスターがつけてくださいましてね。クフフフフッ…」
嬉しそうに自分を抱きしめながらそう名乗る男。
この男は一体何者?
「私が何者かは、今のあなたが知る必要性はありません。いわば、戦闘執事という事にしておいてください。私にとっても、この世界はとっても大切でしてね。無くなられては困るんですよ。(マスターが後にお生まれになる世界ですからね)ですから、お手伝いさせていただきますよ。この世界の創造神であられる二神の方もよろしいですよね。」
そう言うと、二神は首振り人形の様にコクコクト頷いた。
「よろしい。では、今代の聖女であられるサヤカ様、私を連れて戻りましょうか。そうですね。神からスケットを授かったとでもしておいてください。この二神があなたに話した事は秘密で。神の許可なしでは他に話せない契約としましょう。何せ、神の世界のトップシークレットですからね。」
そう言って、ディアブロにそっと立たされる。
『さぁ、行きましょうか』と声をかけられて、そして、二神にも『しっかり仕事してくださいね。遊んでいる暇ありませんよ。わかっていますね。』と釘を刺していた。
と言う事は、このディアブロって…
いゃ、詮索はしまい。後が怖い。
そう思った瞬間に視界が変わり、元の世界に戻った。
「沙也加。大丈夫ですか?いきなり声をかけても動かなくなって、身体が光に包まれたから心配しました。」
そう言ってエドワードが抱きしめてきた。
体の隅々を確認する様に触られながらだ。
異常がないことを確認して、私の背後。少し離れた位置にいる者に鋭い視線を送った。
「ところで、あなたは誰ですか?さっきまでいなかったと思いますが?それもかなりの魔力を感じる…」
私を背後に庇う様にし、警戒体制をとる。
「エドワード、彼は敵じゃない。」
「彼?」
「そう、彼はディアブロ。二神が私達の為に使わしてくれたくれた人なの。」
そう言って、二人の間に身体を滑り込ませてそう説明して見せた。
エドワードは驚愕の面持ちで私とディアブロを見る。
ディアブロは面白いものを見る感じでこちらを見ていた。
黒い髪に紅瞳が時に金色にも見える。不思議な雰囲気だ。
「お前…いゃ、…」
「あぁ、気にしないでください。」
そう言って白い手袋をした片手を前に出して、それ以上喋るなみたいな威圧をかけてきた。
これはどう見ても普通じゃない。
ここにいる自体もう普通じゃないんだけどね…
二神がビクビクしながらお互いを抱きしめ合うぐらいだから、相当だと思うよ。
「嫌ですね。まるで私が意地悪をしている様ではありませんか。私はディアブロと申します。主人様が、そう、マスターがつけてくださいましてね。クフフフフッ…」
嬉しそうに自分を抱きしめながらそう名乗る男。
この男は一体何者?
「私が何者かは、今のあなたが知る必要性はありません。いわば、戦闘執事という事にしておいてください。私にとっても、この世界はとっても大切でしてね。無くなられては困るんですよ。(マスターが後にお生まれになる世界ですからね)ですから、お手伝いさせていただきますよ。この世界の創造神であられる二神の方もよろしいですよね。」
そう言うと、二神は首振り人形の様にコクコクト頷いた。
「よろしい。では、今代の聖女であられるサヤカ様、私を連れて戻りましょうか。そうですね。神からスケットを授かったとでもしておいてください。この二神があなたに話した事は秘密で。神の許可なしでは他に話せない契約としましょう。何せ、神の世界のトップシークレットですからね。」
そう言って、ディアブロにそっと立たされる。
『さぁ、行きましょうか』と声をかけられて、そして、二神にも『しっかり仕事してくださいね。遊んでいる暇ありませんよ。わかっていますね。』と釘を刺していた。
と言う事は、このディアブロって…
いゃ、詮索はしまい。後が怖い。
そう思った瞬間に視界が変わり、元の世界に戻った。
「沙也加。大丈夫ですか?いきなり声をかけても動かなくなって、身体が光に包まれたから心配しました。」
そう言ってエドワードが抱きしめてきた。
体の隅々を確認する様に触られながらだ。
異常がないことを確認して、私の背後。少し離れた位置にいる者に鋭い視線を送った。
「ところで、あなたは誰ですか?さっきまでいなかったと思いますが?それもかなりの魔力を感じる…」
私を背後に庇う様にし、警戒体制をとる。
「エドワード、彼は敵じゃない。」
「彼?」
「そう、彼はディアブロ。二神が私達の為に使わしてくれたくれた人なの。」
そう言って、二人の間に身体を滑り込ませてそう説明して見せた。
エドワードは驚愕の面持ちで私とディアブロを見る。
ディアブロは面白いものを見る感じでこちらを見ていた。
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