異世界で聖女活動しています。〜シスコン聖女の奮闘記〜

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障壁の向こう

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あの時見た障壁は、城に勤めている魔術師や、魔塔の者。あと護衛の騎士達によって現在修復中らしい。
確認作業を行ってからの修復であるかた、少しだけ時間をとっているとか。
他にも三箇所の亀裂と過去に破壊された跡とかもあったらしい。
以前にも破壊してこの国に入り込んでいたりしていたと言っていた。

密輸組織が、向こうとの取引をしていた事が何度か発覚しているのだとか。
取り締まりはしているが、この大陸では取れないものが、向こうにはあるらしく、それを求めていく者がいるのだとか。

昔に比べて魔族によっては人とほぼ変わらないものもいるらしく、地域によっては取り締まりがどうしてもゆるくなるらしい。

ただ、瘴気が濃くなれば、穏やかにしていた魔族が暴れ出す事もあるから、対応が難しくなっているのが実際なのだとか…


「えっと…魔族を追いやって、障壁が作られたんだよね?違った??」

私の理解がおかしいのか??

「作られた当初はそうだった。魔族も進化しているからね。人が瘴気に浴び続けて結果魔族になった者達もいる。そういう者達は、実はどの国にも隠れて住んでいたりした。瘴気が濃くなった時に暴れてしまうからね。過去には見つけては向こうの大陸に放置していたらしい。そんな者達は、やはりこの大陸に戻りたいと思うし、その家族も会いたいと思ったりもするんだろうね。そこを商人に利用されて密輸組織として活動してるんだ。僕としては、危険な場合は向こうに行って、落ち着いたらこちらにと移動しても良いんじゃないかとも考えたりもする。危険な者や魔獣達は絶対に阻むようにしてね。」
「魔獣によっては良い素材もあるから、騎士団から討伐に出向いても良いし、冒険者にもダンジョン攻略のように向こうに行かせても良いように思う。既に密輸もされているのなら、いっそ貿易もありかな?規制はするけどね。暴れられたら困るからね。」

「まぁ、色々な意見があるが、今はダメだ。やっと魔素溜まりを浄化が進み、あの扉の対応を主に行う所まで来たんだからね。あれが開いてしまえば、この世は混乱と混沌に陥る。」

「そうだな。まずはそっちか…まぁ、それまではこれ以上魔族や魔獣での被害が及ばないように、障壁もだが、各地の被害も抑え込む必要性がまだあるという事だ。そっちは俺達でやるから、お前達は聖女様と頑張ってほしい。」

「そうだよね。扉問題で呼ばれたんだから、そっちよね…」

そう言って、その後少し雑談してお開きになった。

でも、どうしても気になるのは、あの少女。
あれは…
考えてもわからない。なら、一旦棚上げしよう。

そう気持ちを切り替えた。
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