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聖女巡礼の旅

聖女巡礼(エドワード)

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子飼いの者達に指示を出して、彼女の元に行く。
ベットに横たわる愛しいもの…

横に椅子を持ってきてそっと手を握りしめると、不思議な感覚が…
いわゆる『同調』と呼ばれるものだ。

急な感覚ではあったが、何か意味があるものと思い、拒否せずに受け入れる。

あたり一面が真っ白な靄にがかかっている。
これはサヤカの視点であろうか…そして心の不安が聞こえてくる。


※※※                     ※※※ ※※※                     ※※※ ※※※                     ※※※ 

さっきまで感じた妹との繋がりが…
妹の喜んでいる感じを感じたりして、幸せならよしと思っていた。

後は、この世界の脅威を取り除いて、妹の側に…
もしくは、見守れるぐらい近くにと思っていた。

今、この間会った男性が妹を守ってくれている。愛してくれているとそう判断したからだ。

もとは一つであったものが二つに分かれて性を得た双子だとは言え、今は各別々の個人だ。ずっと一緒にいる事はできない事はわかっている。
妹の幸せを願い、妹も多分私の幸せを願って、お互いが幸せでないと…そう考えている事も理解して…

だが、いきなり感じた恐怖。
そして、気配が途絶えたとなれば、何かしらのことが起こったのだろう。
今のこの感じでは命までは…
だが……

考えられる事は…
私達姉妹を、特に妹を物としか捉えていないものの手に落ちてしまったとしか考えられなかった。
その恐怖で混乱して…

※※※                     ※※※ ※※※                     ※※※ ※※※                     ※※※ 
そう、彼女が妹のことを思いながらの気持ちが流れ込んだ。

何とも言えない気持ちを抑え、彼女が何やら視点を変えた。
靄の中を歩いていくと、二人の人?の姿が見えた。
女性とも男性とも取れる人達…
これは、この世界を創造された神か?

『ようこそ。私達の世界に訪れし者。この世界を救ってくれる者よ』
『この世界にきてくれたことを感謝する。そして、この空間に招き入れる事が遅く申し訳ない』

頭の中で声が聞こえてくる感じで、不思議な感覚だ。

『目の前に姿が見えるのだから、普通に話せば良いと思うのに…』とサヤカが心で思ったのだろう。私もそう思う。

「あなた方は?もしかしたらこの世界の??」

『そう、この世界を創造した二神と呼ばれる者だ。』

そう言って、目の前に現れた神という者達は…自分達を光と闇の二神だと伝えてきた。
私の声はこの世界に反映されない。サヤカと同調して覗くだけ。
だが、目の前の二神は私の姿も見えているように感じられた。
と言う事は、私もこの場に呼ばれたのか?同調という形で…

黄金の髪にオパールの様な瞳の神が光の神だと言い、銀色の髪にオパールの瞳の神が闇の神だと伝えてきた。
光の神は自身をリーミエと名乗り、闇の神はカーミエと名乗った。
自分達には性別は無いとも言われて、サヤカは納得したようだ。私は過去の伝承記録で少しは知っていたから驚きはしなかったが、名前までは知らなかった。

『うむ。この世界の事は、過去の聖女達から伝え聞いた通りです。そして、この場に呼んだのは………』

うまく聞き取れない…

『妨害されたか…なら、もう一人この世界に呼んだものは、今後の世界に必要となるため。詳しくは今は言えない。だから、今は浄化の事だけに集中して欲しい。方一人の方には助けが行くから……』
『浄化が上手くいけば、詳しい事は話せるだろう。今は………許せ…加護を…』

妨害とはどういう事だろうか?
私以外に入り込んだ何かがいるとでも??

それだけを伝えると二人の姿が消え、同調が切れた。
身体に不思議な感覚がある。後で確認だが、私にも加護が与えられたようだ。

彼女を見つめると、睫毛が震え、パッと目を覚ました。
その瞳には心配そうに手を握り覗き込む私の姿が映し出されていた。



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