異世界で聖女活動しています。〜シスコン聖女の奮闘記〜

聖女巡礼の旅

聖地巡礼

その数時間後、居残りで残してきた者以外が続々と戻って来た。
エドワードのユーデルは勝手に先に戻ってきており、エドワードが既に世話を終えていた。

メンバーの面々もエレン以外着替えもせず、汚れたままで私の所に顔を見せに来て、エレンに怒られて追い出されていた。
エレンは自分自身に浄化魔法を施し、最速で着替えたらしくいつもの侍女の格好になっていた。

「特におかわりはありませんか？」

そう聞かれて、お茶を飲みながら大丈夫だと返事をする。
私の世話をしていてくれた者に礼をし、その業務を引き継いでいた。

「エレンは疲れてないの？休んだ方が…」
「大丈夫です。」
「でも…」
「大丈夫です。」

そう言い切られては、休むように強く言えず、直ぐに休むようにと伝えた。

この後は前回と同じだ。
確認して大丈夫ならまた次に…
それを何度か繰り返して、最終目的地に向かう。

「後何ヶ所行くのでしたか？」

エレンさんに質問を投げかけると、現在の報告では後五ヶ所程だとか。
各国でも騎士や魔術師、教会の者達と協力しながら頑張っているから、小さいところはどうにかなっているらしい。
新たに出来た場所もあるにはあるが、浄化作業が順調であるから小規模で直ぐに対応できているから大丈夫だとも付け足された。

全部を私達任せにしない所はこの世界はマシなのだと思う。
小説とか漫画の転生ものや転移ものは、浄化や討伐で駆り出されたメンバーにほぼお任せが多いものね…
自分達でも頑張るのはいい事だよ。
呼び出したりしないのが一番いいんだけどね～～

次の浄化の事も考えながら、妹のことを思い浮かべる。

「会いたいな…」

そう呟いてみた。