異世界で聖女活動しています。〜シスコン聖女の奮闘記〜

聖女巡礼の旅

聖地巡礼

翌日エドワードも無事に戻り、今後の事の確認作業が行われた。

明日の朝一で目的地に向かうらしい。
噴火も現在落ち着いており、噴煙の心配もなさそうだ。
まぁ、何か問題が起これば、今の現状であれば多少の事はエドワードが対処できると言ってくれた。
どのくらいチート能力をお持ちなのだろうか…

「サヤカ、少し時間いいか？」

エドワードが近づいてきて耳打ちする。
私的にも妹のことを聞きたかったから、直ぐに頷いて了承を示した。

エドワードが帰って来たのは昨日の夜中らしくて、まだ聞けていなかったんだ。


エドワードが借りている部屋に案内されて、誰にも聞こえないように結界を多重に張り巡らせてくれた。

「座って」

そう言って促されたソファーに素直に座る。

両手にお茶が入ったカップを持って来て、隣に座って来た。

えっと、目の前に一人がけの椅子があるのですが、何故ここに？？

呆然とした私に当たり前のようにカップを渡されて、素直に受け取る。
変に考えた私は間違えてる？？

ドキドキと胸が痛く感じてしまう…

「サヤカ、大丈夫？？」

そっと抱きしめられて、ハッとなり身じろいで逃れる。
少しスペースを開けようとしたら、却下された。

解せぬ……

「サヤカ、妹君のことを話ても？」

そう言われて、急いで身を引き締めた。
そうよ、妹の優里のことを聞かないといけないのよ。
もう大丈夫だとは思うけど、心配で明日のことに集中できなかったら困る…

「お願いします。」

そう言って説明を受ける。

その内容は…

妹の優里はあの時あった竜人族の男性と婚約•婚姻した事。
周りには婚姻を隠しておいた事。
妹の側にいた侍女の一人が魔の手に落ち操られ、妹の誘拐となった事。
誘拐には特殊な魔法陣が使われ、それを使った男の手に一旦落ちた事。

妹を実験体として扱われていた所を、その相手の男性。アルホンス•セイクリオンとエドワードで救出して今は相手の屋敷に…

そう、今滞在しているこの国、『竜の国』アステード王国の位置的には反対の場所、セイクリオン領にいるとの事だった。
えっと…結婚って、あの時のは、相手の紹介っていうものだったの？？
お姉ちゃん、聞いてないよ！！
嘘でしょ！！