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聖女巡礼の旅

聖地巡礼

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数日の滞在後、妹に見送られる事なく馬車に乗り次の目的地に向かう。

窓から見える丘の上に…

あれは妹だ…
そして、あの時の男性が妹の側についていた。

妹がここにいる事は秘匿されているからだが、それでも見送りに来てくれるのは嬉しかった。
他の者達に気づかれるわけには行かないけれど…

涙をこられて、胸元にある石をそっとなです。
妹の優しい魔力を感じる。
今は側についてあげれないけれど、私の一部として妹の側に…そして妹の一部が今ここにあるんだ…

「大丈夫か?」

目の前に座っていたエドワードがそっと呟いた。
私の横にはエレンが座っている。
エレンからハンカチを渡されて、そっと涙を拭った。

「大丈夫。うん、大丈夫」

そう言って微笑んで見せた。


数時間走って国境を越える。
途中で魔獣が襲ってきたけれど、凶暴なものではなかったようで、馬上で移動していた騎士やオズバン、ディオルグ、そして今回は馬上で移動すると言ったリシャール達がサクサクと刈り取って行った。

オズバン、ディオルグはわかるけれど、聖職者であるリシャールの剣裁きが凄くて驚いた。
聖職者であるから、癒しの力や防御だけだと思い込んでいたからだ。

目の前に座っていたエドワードが、皇族や王族と言った者達は、例え聖職者や魔術師・魔導士と言った者でも騎士に劣らない剣捌きを磨いていると教えられた。
そんな鍛錬をしている様に見えなかっらんだけれど…確かに厳つい筋肉ではなく、柔軟な筋肉がついているのであろう事は何となく理解してたんだけれど…
そうなのね…

魔石が取れたものは、すぐさま回収している様だ。
すぐにアイテムボックスやバックに入れて行っている様だった。

「この地域でこの魔獣であれば、目的地は…」
「もっと凶暴な物?」
「多分な…サヤカは力温存で極力休んでほしい。もう直ぐ目的地の教会に着くはずですから…」

そう言われて、了承しまた外を眺めた。

このぐらいの自然の中でこの程度の魔獣なら、次はどうなるんだろうか…

「私達がついているから、必ず守り切るから、サヤカはサヤカの使命を全うして欲しい」

そう言われて、気合いを入れ直した。
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