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聖女巡礼の旅
聖地巡礼
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「ユーリ!ユーリ!!会いたかった!!!」
そう言って抱きついて妹に抱きついた。もう離れない!!そんな気持ちでだ。
妹も私をぎゅーって抱きしめ返してくれた。
多分同じ気持ちだろう。本当に会いたかったよ。
お互いの涙で濡れていくが、そんな事はどうでも良い。
双子の片割れ。自分の分身と言っても良い。
生まれ出でる前からずっと一緒。
最終的な学校はお互い違ったけれど、一緒に生活して来たんだ。そう、二人で…
「どこも怪我してない?大丈夫だった?」
「うん、大丈夫。ちょっと髪と瞳の色が外国人風になっちゃったけどね。そっちは?怪我してない?大丈夫だった?」
お互いの頬を手のひらで包み込み、瞳をのぞかせ確認する。
最後は『ふふふっ』って笑い合った。
涙とかで顔がぐちゃぐちゃだ。
ポケットからハンカチを取り出して、お互いに拭い合った。
向こうの世界のハンカチより少しゴワゴワしているけれど、肌触りの良いものだ。
良い香りがする。香水みたいなので香り付でもしてるのかな?
妹のは自作にポプリの香りが移ったのだろうか…向こうにポプリがあったから…
あれは妹が作ったものだろうと思っていた。
妹は向こうの世界でもこう言ったものをよく作り、私にもプレゼントしてくれていたんだ。
そう、これは妹の好きなラベンダーの香りだ。
私のは、エレンが焚き染めてくれた香の香り。
エルフ族の彼女は良く香を調合したりもしていた。
私の好みの香りを調合してくれて、焚き染めてくれているんだ。
「立ったままでは疲れるだろうから、座ったらどうかな?」
そう声をかけて来られて、慌てて離れる。
クスッと笑うエドワードに微笑まれていた。
エレンがお茶をテーブルの上に準備してくれている。
「向こうに行こうか」
そう声をかけて、妹の手を取りソファーに促す。
横に座ろうかと思ったら、エドワードのそっと阻止された。
向かい側ソファーに誘導されて、座らされ、当たり前のように横に座ってきた。
妹についてきた男性は…そうよね、そうよ、横に座るよね…
なるほど…
エドワードのナイスアシストに感謝しながら、その男性を観察した。
変なムシなら排除だ。お姉ちゃんが許しません!!
エレンは当たり前のように壁際に控えた。
流石だ。そのスマートな動きと配慮。いつも感心するよ。
とりあえず、お茶を一口飲んで心を落ち着かせ、お互いの紹介を行った。
妹の方から横に座っている男性の紹介をしてくれた。
竜人族で騎士でもある男性は、アルホンス•セイクリオン。妹は『アル』と呼んでいるらしい。
シルバーの髪、エメラルドグリーンの瞳を持つ美丈夫の男性は、隣国アステード王国の公爵家の一つ、セイクリオン家の次期当主だそうだ。出会いはあの儀式の時にその男性、アルホンスと他の男性が同席し一目惚れ。そしてこの世界において重要な『運命の番』であったこと。妹の護衛とこの国との繋がりのために滞在しながら側にいるとのことだった。
妹は恥ずかしそうにしながらその男性を見つめ、その男性も愛おしそうに妹を見つめながら説明してくれた。
うん、甘酸っぱいよ。少し口から砂糖が出そうだ。
でも、それだけ大事にされているのなら、少しは安心できそうだ。
しかも、竜人族で騎士ならかなりの強さを期待できる。
そして、私からは、横に座っているエドワードを紹介した。
一緒に浄化巡礼の旅に同行している他のメンバーの事も話、後ろの壁に控えている侍女の姿のエレンの事も踏まえてだ。
『魔人の国』ディール帝国魔術師・魔導士のエドワード・ディールだと伝えたら、妹の相手の表情が一瞬強張った。
『魔人の国』ディール帝国第三皇子で、魔人族である事も関係しているのだろうか?かなりの有名人らしい。
妹の相手も有名人らしく、エドワードの雰囲気が一瞬変わったのには驚いたが、直ぐにいつもの調子に戻ったので実はホッとしていたんだ。
妹とその男性の関係性は理解できたが、私とエドワードの関係性を知りたがっていた妹にはそれに関しては何も言わなかった。というか、言えなかった。
実際私にはわからないからだ。
神から与えられた印のせいもある。
エドワードから優しい視線を感じるも、今の私達はどうかと言えば、私にはわからない。
エドワードから魔力譲渡されるのは心地よい。
他のメンバーよりも多くの量を譲渡されやすいし、心地よさも一番だ。
だが、よく言う『運命の番』『番』からの譲渡の状態かと言われたら、他のメンバーからも譲渡された時に苦痛は無いのだからわからないのだ。
『番』以外からの譲渡は苦痛を感じると言われているのに、今はその『印』を持つ者からはスムーズに受けれるのだから…
だから、その件に関してはあえて流した。
ある程度今のお互いの簡単な現状を話した後、少し二人きりで話したらって席を外してくれた。
エドワードとアルホンスさんも二人で話す事があるらしい。
エドワードは、妹に『自分を呼び捨てにしてくれて良い。気軽に話して欲しい』と言っていたが、『さん付け』でと答えていた。『さん』も要らないと笑っていたけれどね。
アルホンスさんも同じように言っていたが、妹と同じ返事をして、こちらも同じ反応をしていた。
お互いが姉妹であるから、自分達に対してはそう接して良いとの事だった。
気持ちはものすごく嬉しかった。
二人が出て行くと、エレンは二人のお茶を片付け、私たちのも入れ直してから退出してくれた。
うん、ありがとう。
そう言って抱きついて妹に抱きついた。もう離れない!!そんな気持ちでだ。
妹も私をぎゅーって抱きしめ返してくれた。
多分同じ気持ちだろう。本当に会いたかったよ。
お互いの涙で濡れていくが、そんな事はどうでも良い。
双子の片割れ。自分の分身と言っても良い。
生まれ出でる前からずっと一緒。
最終的な学校はお互い違ったけれど、一緒に生活して来たんだ。そう、二人で…
「どこも怪我してない?大丈夫だった?」
「うん、大丈夫。ちょっと髪と瞳の色が外国人風になっちゃったけどね。そっちは?怪我してない?大丈夫だった?」
お互いの頬を手のひらで包み込み、瞳をのぞかせ確認する。
最後は『ふふふっ』って笑い合った。
涙とかで顔がぐちゃぐちゃだ。
ポケットからハンカチを取り出して、お互いに拭い合った。
向こうの世界のハンカチより少しゴワゴワしているけれど、肌触りの良いものだ。
良い香りがする。香水みたいなので香り付でもしてるのかな?
妹のは自作にポプリの香りが移ったのだろうか…向こうにポプリがあったから…
あれは妹が作ったものだろうと思っていた。
妹は向こうの世界でもこう言ったものをよく作り、私にもプレゼントしてくれていたんだ。
そう、これは妹の好きなラベンダーの香りだ。
私のは、エレンが焚き染めてくれた香の香り。
エルフ族の彼女は良く香を調合したりもしていた。
私の好みの香りを調合してくれて、焚き染めてくれているんだ。
「立ったままでは疲れるだろうから、座ったらどうかな?」
そう声をかけて来られて、慌てて離れる。
クスッと笑うエドワードに微笑まれていた。
エレンがお茶をテーブルの上に準備してくれている。
「向こうに行こうか」
そう声をかけて、妹の手を取りソファーに促す。
横に座ろうかと思ったら、エドワードのそっと阻止された。
向かい側ソファーに誘導されて、座らされ、当たり前のように横に座ってきた。
妹についてきた男性は…そうよね、そうよ、横に座るよね…
なるほど…
エドワードのナイスアシストに感謝しながら、その男性を観察した。
変なムシなら排除だ。お姉ちゃんが許しません!!
エレンは当たり前のように壁際に控えた。
流石だ。そのスマートな動きと配慮。いつも感心するよ。
とりあえず、お茶を一口飲んで心を落ち着かせ、お互いの紹介を行った。
妹の方から横に座っている男性の紹介をしてくれた。
竜人族で騎士でもある男性は、アルホンス•セイクリオン。妹は『アル』と呼んでいるらしい。
シルバーの髪、エメラルドグリーンの瞳を持つ美丈夫の男性は、隣国アステード王国の公爵家の一つ、セイクリオン家の次期当主だそうだ。出会いはあの儀式の時にその男性、アルホンスと他の男性が同席し一目惚れ。そしてこの世界において重要な『運命の番』であったこと。妹の護衛とこの国との繋がりのために滞在しながら側にいるとのことだった。
妹は恥ずかしそうにしながらその男性を見つめ、その男性も愛おしそうに妹を見つめながら説明してくれた。
うん、甘酸っぱいよ。少し口から砂糖が出そうだ。
でも、それだけ大事にされているのなら、少しは安心できそうだ。
しかも、竜人族で騎士ならかなりの強さを期待できる。
そして、私からは、横に座っているエドワードを紹介した。
一緒に浄化巡礼の旅に同行している他のメンバーの事も話、後ろの壁に控えている侍女の姿のエレンの事も踏まえてだ。
『魔人の国』ディール帝国魔術師・魔導士のエドワード・ディールだと伝えたら、妹の相手の表情が一瞬強張った。
『魔人の国』ディール帝国第三皇子で、魔人族である事も関係しているのだろうか?かなりの有名人らしい。
妹の相手も有名人らしく、エドワードの雰囲気が一瞬変わったのには驚いたが、直ぐにいつもの調子に戻ったので実はホッとしていたんだ。
妹とその男性の関係性は理解できたが、私とエドワードの関係性を知りたがっていた妹にはそれに関しては何も言わなかった。というか、言えなかった。
実際私にはわからないからだ。
神から与えられた印のせいもある。
エドワードから優しい視線を感じるも、今の私達はどうかと言えば、私にはわからない。
エドワードから魔力譲渡されるのは心地よい。
他のメンバーよりも多くの量を譲渡されやすいし、心地よさも一番だ。
だが、よく言う『運命の番』『番』からの譲渡の状態かと言われたら、他のメンバーからも譲渡された時に苦痛は無いのだからわからないのだ。
『番』以外からの譲渡は苦痛を感じると言われているのに、今はその『印』を持つ者からはスムーズに受けれるのだから…
だから、その件に関してはあえて流した。
ある程度今のお互いの簡単な現状を話した後、少し二人きりで話したらって席を外してくれた。
エドワードとアルホンスさんも二人で話す事があるらしい。
エドワードは、妹に『自分を呼び捨てにしてくれて良い。気軽に話して欲しい』と言っていたが、『さん付け』でと答えていた。『さん』も要らないと笑っていたけれどね。
アルホンスさんも同じように言っていたが、妹と同じ返事をして、こちらも同じ反応をしていた。
お互いが姉妹であるから、自分達に対してはそう接して良いとの事だった。
気持ちはものすごく嬉しかった。
二人が出て行くと、エレンは二人のお茶を片付け、私たちのも入れ直してから退出してくれた。
うん、ありがとう。
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