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聖女巡礼の旅
聖地巡礼
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馬車は国境を無事に超えて隣の国、ロザリアン神聖国シュタルク領内に入ったようだ。
国境沿いの国だけれど…思ったよりも平和な感じだ。
騎士と思われる人はいて、警備はしっかりとされてはいたけれどね。
国の保護結界があるから、入れる場所は決まっているようだ。
確かそう教わった。
山脈とか、森とかあるからここはどう?って思ったんだけどね。
なるほど…
でもさ、上空はどうなんだろう?
鳥とかは普通に飛び交うと思うんだけど…
渡り鳥とかさ…
そこは魔法陣の設定とかでどうにかなっているのだろうか?
よくわからないのよね。
気にしても無駄かもしれないけれど…
馬車の中から見える景色は緑色の草原。
向こうは…
「あれは薬草の畑ですね。向こうに見える建物が薬草研究所です。その奥に小さく見えるのが今回の宿泊予定のシュタルク領主の館です」
エレンさんがそう教えてくれた。
そうなんだ…
馬車はそのままシュタルク領主の屋敷に向かい、到着後、領主の歓迎を受けた。
案内されたのは別館。
別館と言っても、とても素敵な屋敷だった。
清潔感が漂って、しかも、所々に妹が好きそうな物が置いてある。
「この部屋をお使いください」
そう言って案内されたのは、南向きの部屋。
寛ぐことのできる大きめのソファーが置かれた部屋の奥に見えるのは寝室に。
それと、あれは浴室に繋がる…
簡易キッチンもある。
「そちらは、本来侍女の部屋になります。」
そうなんだ。でも本来って??
「私が泊まる部屋ですね」
そう言ってエレンさんが荷物を持って入って行った。
しっかりと服装は侍女ですね…
討伐の時は、さすが戦闘エルフって感じのカッコよさだったんだけど…
まぁ、この世界の侍女の服で森の探索とか討伐とかあり得ないか…
うん、当たり前だよね。
「良かったらどうぞ」
そう勧められて、テーブルに置かれたお茶を美味しくいただく。
ハーブティーだ。
「美味しい…」
あの子、私の妹のユウリが好んでいた味。
私が疲れた時に良く入れてくれたものと味が一緒…
ニコッと笑顔で微笑まれた。
少しふくよかだけど、優しい雰囲気の女性。名前はエルザさんと言っていた。
「何かありましたら、そちらのベルでお呼びください」
そう言ってさし示してくれたのは、うん、金色に可愛い装飾を施されたベルだ。
この世界の魔道具の一つだろう。
呼び出しにスイッチみたいなのやここのベルのように形は色々だ。
多分、部屋の装飾品や雰囲気濾過に合わせているのだろう。
妹の姿が見えて来そうなぐらい、あの子の好みだ。
実際の向こうの世界の部屋とは全然違うけれど、あの子はこう言う感じの物が好きだった。
エルザさんは控えていた三人の侍女達と一緒にお辞儀をして出て行った。
あの人達がここの専属なのだろうか?
「良いお部屋ですね」
エレンさんが荷物解き終わったのか出て来た。
私は…
うん、少しお風呂に入ろうかな…
「私はお風呂に入ろうと思うよ。確か向こうに準備しておいたって言ってくれたから…」
そう言って、浴室であろう部屋に移動する。
ドアを開けて、脱衣所を確認。
タオルなどもしっかり準備されて…
えっと…下着とかも置いてある…
可愛らしい下着に、室内で着ても大丈夫な服も…
これは私の好みの物だ。
どうして知っているのか?と一瞬思ったけれど、もしかしたらエルザさんが伝えて準備してくれていたのかもしれないと思い直して、ありがたく使わせてもらおうと、空いたところに来ていた服を脱いで置いて行った。
ドアを開けて中に入ると、まるで温泉宿のお風呂のような感じだ。
先に掛け湯をしてからゆっくりと浸かる。
うん、あったかい…
ぼーっと浸かっていたら、カラカラと脱衣所と隔てる引き戸が開く音がして、振り向けば綺麗に整っている裸体。
そう、エレンさんが入って来た。
「お背中を流させていただこうと。それと、私も身体を洗いたかったので」
そう言ってニコニコしながら湯船に入って来た。
源泉掛け流し風のお風呂。
二人余裕に入れる大きさだから大丈夫ではあるけれど…
エレンさんと一緒に入るのは何度かあったけど、でも、いつも思う。
うん、美人は裸体も綺麗なんだね…
国境沿いの国だけれど…思ったよりも平和な感じだ。
騎士と思われる人はいて、警備はしっかりとされてはいたけれどね。
国の保護結界があるから、入れる場所は決まっているようだ。
確かそう教わった。
山脈とか、森とかあるからここはどう?って思ったんだけどね。
なるほど…
でもさ、上空はどうなんだろう?
鳥とかは普通に飛び交うと思うんだけど…
渡り鳥とかさ…
そこは魔法陣の設定とかでどうにかなっているのだろうか?
よくわからないのよね。
気にしても無駄かもしれないけれど…
馬車の中から見える景色は緑色の草原。
向こうは…
「あれは薬草の畑ですね。向こうに見える建物が薬草研究所です。その奥に小さく見えるのが今回の宿泊予定のシュタルク領主の館です」
エレンさんがそう教えてくれた。
そうなんだ…
馬車はそのままシュタルク領主の屋敷に向かい、到着後、領主の歓迎を受けた。
案内されたのは別館。
別館と言っても、とても素敵な屋敷だった。
清潔感が漂って、しかも、所々に妹が好きそうな物が置いてある。
「この部屋をお使いください」
そう言って案内されたのは、南向きの部屋。
寛ぐことのできる大きめのソファーが置かれた部屋の奥に見えるのは寝室に。
それと、あれは浴室に繋がる…
簡易キッチンもある。
「そちらは、本来侍女の部屋になります。」
そうなんだ。でも本来って??
「私が泊まる部屋ですね」
そう言ってエレンさんが荷物を持って入って行った。
しっかりと服装は侍女ですね…
討伐の時は、さすが戦闘エルフって感じのカッコよさだったんだけど…
まぁ、この世界の侍女の服で森の探索とか討伐とかあり得ないか…
うん、当たり前だよね。
「良かったらどうぞ」
そう勧められて、テーブルに置かれたお茶を美味しくいただく。
ハーブティーだ。
「美味しい…」
あの子、私の妹のユウリが好んでいた味。
私が疲れた時に良く入れてくれたものと味が一緒…
ニコッと笑顔で微笑まれた。
少しふくよかだけど、優しい雰囲気の女性。名前はエルザさんと言っていた。
「何かありましたら、そちらのベルでお呼びください」
そう言ってさし示してくれたのは、うん、金色に可愛い装飾を施されたベルだ。
この世界の魔道具の一つだろう。
呼び出しにスイッチみたいなのやここのベルのように形は色々だ。
多分、部屋の装飾品や雰囲気濾過に合わせているのだろう。
妹の姿が見えて来そうなぐらい、あの子の好みだ。
実際の向こうの世界の部屋とは全然違うけれど、あの子はこう言う感じの物が好きだった。
エルザさんは控えていた三人の侍女達と一緒にお辞儀をして出て行った。
あの人達がここの専属なのだろうか?
「良いお部屋ですね」
エレンさんが荷物解き終わったのか出て来た。
私は…
うん、少しお風呂に入ろうかな…
「私はお風呂に入ろうと思うよ。確か向こうに準備しておいたって言ってくれたから…」
そう言って、浴室であろう部屋に移動する。
ドアを開けて、脱衣所を確認。
タオルなどもしっかり準備されて…
えっと…下着とかも置いてある…
可愛らしい下着に、室内で着ても大丈夫な服も…
これは私の好みの物だ。
どうして知っているのか?と一瞬思ったけれど、もしかしたらエルザさんが伝えて準備してくれていたのかもしれないと思い直して、ありがたく使わせてもらおうと、空いたところに来ていた服を脱いで置いて行った。
ドアを開けて中に入ると、まるで温泉宿のお風呂のような感じだ。
先に掛け湯をしてからゆっくりと浸かる。
うん、あったかい…
ぼーっと浸かっていたら、カラカラと脱衣所と隔てる引き戸が開く音がして、振り向けば綺麗に整っている裸体。
そう、エレンさんが入って来た。
「お背中を流させていただこうと。それと、私も身体を洗いたかったので」
そう言ってニコニコしながら湯船に入って来た。
源泉掛け流し風のお風呂。
二人余裕に入れる大きさだから大丈夫ではあるけれど…
エレンさんと一緒に入るのは何度かあったけど、でも、いつも思う。
うん、美人は裸体も綺麗なんだね…
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