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聖女巡礼の旅
聖地巡礼
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「サヤカ様、お茶が入りました。こちらへ」
そう言って、固まった私をソファーの方に誘導して座らされた。
うん、立ち話もどうかと思うよ。
「殿下もこちらへ」
そう言って、私の前のソファーへ促している。
目は…『さっさと座れ!!』と言っているよ…
『いとこ』と言っていたけれど、この感じは『従弟』なんだろうか…殿下が歳下?
「サヤカ様、殿下は私より一つ歳下なんです。母親が姉妹でしたから、時々兄や弟と」
「あぁ、家族ぐるみで会っていたとか?」
「そうです。特に兄と弟が殿下の遊び相手でして、私はついで…ですね」
「ついでじゃないけどね。エレンにはよく勉強を教わったんだ。彼女は優秀だったからね。」
私のいとこ達とは大違いだ。
羨ましいと思う。
なら、エレンに会いに来たんじゃないの?
私はついでのように思うんだけどね。
お茶を飲みながら、色々と考えてしまう。
うん、今日も美味しい。
向こうのティーパックの紅茶も美味しかったけど、それ以上だ。
淹れ方で変わるとは言われるけど、本当だね…
うん、しみじみそう思うよ。
こくんと美味しくいただき、目の前に置かれたケーキも頂く。
パウンドケーキだ。
この世界。生クリームはないみたいで、バターケーキとか、目の前のパウンドケーキが主流だったりする。
クッキーとかもあるけどね。
バウンドケーキ。美味しい。
「そうそう、ここに来たのは、聖女様にご相談に来たんだ。お顔を拝見もあるけどね。この国の代表としての挨拶はもちろんだけど」
「相談?」
こてんと首を傾げる。
私に相談?
この世界の住人でない私に?他の人に相談する方が良いと思うんだけど。ほら、適任者がいるじゃない。『ヒト族の国』ロザリアン神聖国からの代表とも言える私の旅の随行者。ヒト族の聖職者であるリシャール・ロザリアンが。しかも第二皇子だよ。彼に相談した方が良いよね。
「私はこの世界の事を十分熟知しておりません。この世界の住人ではないのですから…この度に随行しているロザリアン神聖国の聖職者であり、第二皇子のリシャール・ロザリアン殿下に相談された方が宜しいかと」
ゆっくりと長い脚を組み直して、私の方に身体を倒してくる目の前の殿下にそう伝えたが、私に相談したいのだと強く言われた。
その美しい顔でその眼は怖い。
はい、御免なさいって謝りたくなるよ。謝らないけど…
話の内容は、この地の浄化が終われば、一度シュタルク領に赴いて欲しいとの事だった。
その時は自分も随行するとの事。
シュタルク領は薬草や薬、ポーションの開発をしている場所だ。
確か私が飲んだあのポーションも、あの地にいる人が製作したはず。
一度会ってみたいとも思っていた。
お礼も言いたいし…
浄化巡礼場所がまだ残っているし、今回のように天候で左右される事もあるから、言い出せなかった…
「お話はわかりました。皆と相談して後日返事をさせてください。」
「了解いたしました。是非ともご検討ください。で、少しエレンを借りても良いですか?」
「はぁ??」
何故にエレン?あっ、従姉弟だから、募る話もあるのかも知れない。
「エレンが良ければ」
「申し訳ありません。他の者にお世話を頼んで…」
「大丈夫。エレンさん、行って来てください。私はもう少し本を読んでいますので。あと、練習もしたいし」
「練習ですか?」
「はい。昨日エドワードに教えてもらった魔法の反復練習を…」
「呼びましたか?」
いきなり現れたエドワードの姿にびっくりする。
エドワードは私の目の前からエレンさんの方に向いている殿下に挨拶をして、私の手を取った。
「私がついておりますので、どうぞ」
「他の侍女を呼んでまいります。男性と二人きりは宜しくありませんので」
そう言うと、直ぐに別の侍女が入って来て壁際に立った。
いつの間に?それって魔法?スキルですか??
気になるけれど、質問できる雰囲気ではないので、そこはスルーする。
エレンさんは、紅茶を入れ直してから、殿下と一緒に出て行った。
えっと…どうしましょうか??
そう言って、固まった私をソファーの方に誘導して座らされた。
うん、立ち話もどうかと思うよ。
「殿下もこちらへ」
そう言って、私の前のソファーへ促している。
目は…『さっさと座れ!!』と言っているよ…
『いとこ』と言っていたけれど、この感じは『従弟』なんだろうか…殿下が歳下?
「サヤカ様、殿下は私より一つ歳下なんです。母親が姉妹でしたから、時々兄や弟と」
「あぁ、家族ぐるみで会っていたとか?」
「そうです。特に兄と弟が殿下の遊び相手でして、私はついで…ですね」
「ついでじゃないけどね。エレンにはよく勉強を教わったんだ。彼女は優秀だったからね。」
私のいとこ達とは大違いだ。
羨ましいと思う。
なら、エレンに会いに来たんじゃないの?
私はついでのように思うんだけどね。
お茶を飲みながら、色々と考えてしまう。
うん、今日も美味しい。
向こうのティーパックの紅茶も美味しかったけど、それ以上だ。
淹れ方で変わるとは言われるけど、本当だね…
うん、しみじみそう思うよ。
こくんと美味しくいただき、目の前に置かれたケーキも頂く。
パウンドケーキだ。
この世界。生クリームはないみたいで、バターケーキとか、目の前のパウンドケーキが主流だったりする。
クッキーとかもあるけどね。
バウンドケーキ。美味しい。
「そうそう、ここに来たのは、聖女様にご相談に来たんだ。お顔を拝見もあるけどね。この国の代表としての挨拶はもちろんだけど」
「相談?」
こてんと首を傾げる。
私に相談?
この世界の住人でない私に?他の人に相談する方が良いと思うんだけど。ほら、適任者がいるじゃない。『ヒト族の国』ロザリアン神聖国からの代表とも言える私の旅の随行者。ヒト族の聖職者であるリシャール・ロザリアンが。しかも第二皇子だよ。彼に相談した方が良いよね。
「私はこの世界の事を十分熟知しておりません。この世界の住人ではないのですから…この度に随行しているロザリアン神聖国の聖職者であり、第二皇子のリシャール・ロザリアン殿下に相談された方が宜しいかと」
ゆっくりと長い脚を組み直して、私の方に身体を倒してくる目の前の殿下にそう伝えたが、私に相談したいのだと強く言われた。
その美しい顔でその眼は怖い。
はい、御免なさいって謝りたくなるよ。謝らないけど…
話の内容は、この地の浄化が終われば、一度シュタルク領に赴いて欲しいとの事だった。
その時は自分も随行するとの事。
シュタルク領は薬草や薬、ポーションの開発をしている場所だ。
確か私が飲んだあのポーションも、あの地にいる人が製作したはず。
一度会ってみたいとも思っていた。
お礼も言いたいし…
浄化巡礼場所がまだ残っているし、今回のように天候で左右される事もあるから、言い出せなかった…
「お話はわかりました。皆と相談して後日返事をさせてください。」
「了解いたしました。是非ともご検討ください。で、少しエレンを借りても良いですか?」
「はぁ??」
何故にエレン?あっ、従姉弟だから、募る話もあるのかも知れない。
「エレンが良ければ」
「申し訳ありません。他の者にお世話を頼んで…」
「大丈夫。エレンさん、行って来てください。私はもう少し本を読んでいますので。あと、練習もしたいし」
「練習ですか?」
「はい。昨日エドワードに教えてもらった魔法の反復練習を…」
「呼びましたか?」
いきなり現れたエドワードの姿にびっくりする。
エドワードは私の目の前からエレンさんの方に向いている殿下に挨拶をして、私の手を取った。
「私がついておりますので、どうぞ」
「他の侍女を呼んでまいります。男性と二人きりは宜しくありませんので」
そう言うと、直ぐに別の侍女が入って来て壁際に立った。
いつの間に?それって魔法?スキルですか??
気になるけれど、質問できる雰囲気ではないので、そこはスルーする。
エレンさんは、紅茶を入れ直してから、殿下と一緒に出て行った。
えっと…どうしましょうか??
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