異世界で聖女活動しています。〜シスコン聖女の奮闘記〜

文字の大きさ
上 下
24 / 193
聖女巡礼の旅

聖女巡礼(エドワード)

しおりを挟む
深い眠りの中、不思議な光景が見えた。
これは…

見た事のない世界。

空には白い雲や青空が浮かんでいるが、見える範囲が狭い。
建物の高さが高いせいか?
街中であると思うが、高い建物が密集している。
地面には黒っぽい土ではない物に、白い線や模様が描かれている。
四角い箱のような物が信じられない速さで走り、見た事のない物を…あれは、足で漕いでいるのか?
その不思議な物で移動している。
じっと見つめてそれがどういう構造で、どの魔法を使っているのかを調べようとしたが、何となくしかわからなかった。
研究社としての探究心で興味が湧くが…
ふと視線を変えると…

歩く服装も違うが、あれは…
見えた女性の後追う。
私の服装はこの世界で違和感を持たれる物だと思うのに、誰も見えてないように…
見えてないのか…
今は、そんなことを考えている暇はない。

彼女がドアを開け、建物の中に入っていくのをついて行く。
すり抜けた?
まぁいい。
狭い庶民の家の中のようだが、置いてある物は貴族が持つような上等な素材。
後、見た事のない魔道具…

別の部屋に…
入って飛び出た。
彼女が着替え出したからだ。
顔が火照り、胸がドキドキして…
いかん。気を引き締めなければ…

ここが彼女達の…そう、聖女達の元いた世界か…

テーブルの近くに書簡と思われる物があった。
この世界の手紙か…

そこには、見た事のない文字。
ただ、気になるものは、『秋本 沙也加様』と書かれた文字。
確か、自己紹介で『アキモト サヤカ』と名乗っていた。
多分これが彼女の名前を示した文字だろうと直感した。
覚えておこう…

着替えた彼女が部屋から出て来て、不思議な魔道具を使って調理を始めた。
慣れた手つきで作り上げていく。
匂いまで感じる夢とは…

ただ、触れる事はできないが…
不思議だ…

「ただいま~~」
「おかえり~ご飯出来てるよ。食べるでしょ?」

この建物内に入って来たドアが開き、入って来たのは、あの時いたもう一人の女性。

「ユウ?優里どうしたの?何かあった?」

ぼーっとしていたもう一人の女性に、心配そうに声をかけるサヤカ。
その表情と、二人のことを観察する。
サヤカがあの女性。妹という存在を気にしていたのは知っていたが…
妹は、『ユウリ』と言うのか。確か、もう一つ別の書簡、手紙に書かれた文字があったな。
『秋本 優里様』と書かれや文字。あれも覚えている。
彼女に関するものであろうと覚えたのだ。






























意識が戻ったのは教会の中の一室。
心配そうに見守るのはあの侍女の姿をしたエレン。
そして、私の手を握ってくれているのは……

「大丈夫か?広範囲だったせいか、魔力が枯渇寸前だったようだ」

それだけ言うと、手を離された。
エレンさんは、私にポーションの瓶を渡してきた。

「飲んでください」

受け取った瓶の中身は優しい味がした。全身に行き渡る不思議な感覚。
手を握ってくれていた時も、温かく心地良い感じがしたが…それ以上に…

「これは少し特殊なポーションです。ここだけの秘密にしておいてください」

そう言って、瓶を受け取ってもらったけれど…
それよりも、さっきの行為は??

「流石『魔人の国』ディール帝国最高魔術師である魔導士のエドワード・ディール様ですね。」

それだけ言って意味深に微笑まれた。
どう言う


主人公 
秋本 沙也加(サヤカ)
聖魔力保持者   聖女
双子の妹と共に転移。黒髪•黒い瞳。
妹と引き離され、妹は瘴気のかなりの影響で静養中として別の場所に連れて行ったと説明される。

※秋本 優里(ユウリ)      
沙也加(サヤカ)の双子の妹。
魔力保持者  
双子の姉と共に転移。黒髪•黒い瞳であったが、訳あって金色の髪•蒼瞳となる。

※フェリックス•ロザリアン
『ヒト族の国』ロザリアン神聖国 皇太子

※※巡礼同行者主メンバー※※

※『獣人の国』エステバン獣王国から、狼の獣人の騎士、オズバン・スペラルフ。
陽気な感じ。嗅覚が鋭いし、俊敏性にたけている。

※『妖精の国』オリクサ王国から、戦闘エルフのエレン・ガードナー。薬師でもあるらしい。
優しいお姉さんみたいな感じ

※『竜の国』アステード王国から、竜人族の騎士、ディオルグ・オルティーズ。
脳筋
※『魔人の国』ディール帝国から、魔人族であり、魔術師・魔導士のエドワード・ディール。
彼は、『魔人の国』ディール帝国第三皇子。
人見知りで、陰気な感じだが、かなり優しく心配性。
実際はこのメンバーで一番強い。
※『ヒト族の国』ロザリアン神聖国からヒト族の聖職者、リシャール・ロザリアン。
リシャールはフェリックスの実弟。第二皇子。
可愛い天使のような感じ。エドワード以外に可愛がられている。
実は腹黒の策略家
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~

恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん) は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。 しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!? (もしかして、私、転生してる!!?) そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!! そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

番から逃げる事にしました

みん
恋愛
リュシエンヌには前世の記憶がある。 前世で人間だった彼女は、結婚を目前に控えたある日、熊族の獣人の番だと判明し、そのまま熊族の領地へ連れ去られてしまった。それからの彼女の人生は大変なもので、最期は番だった自分を恨むように生涯を閉じた。 彼女は200年後、今度は自分が豹の獣人として生まれ変わっていた。そして、そんな記憶を持ったリュシエンヌが番と出会ってしまい、そこから、色んな事に巻き込まれる事になる─と、言うお話です。 ❋相変わらずのゆるふわ設定で、メンタルも豆腐並なので、軽い気持ちで読んで下さい。 ❋独自設定有りです。 ❋他視点の話もあります。 ❋誤字脱字は気を付けていますが、あると思います。すみません。

断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた

兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。

完結 「愛が重い」と言われたので尽くすのを全部止めたところ

音爽(ネソウ)
恋愛
アルミロ・ルファーノ伯爵令息は身体が弱くいつも臥せっていた。財があっても自由がないと嘆く。 だが、そんな彼を幼少期から知る婚約者ニーナ・ガーナインは献身的につくした。 相思相愛で結ばれたはずが健気に尽くす彼女を疎ましく感じる相手。 どんな無茶な要望にも応えていたはずが裏切られることになる。

【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です

葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。 王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。 孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。 王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。 働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。 何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。 隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。 そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。 ※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。 ※小説家になろう様でも掲載予定です。

朝起きたら同じ部屋にいた婚約者が見知らぬ女と抱き合いながら寝ていました。……これは一体どういうことですか!?

四季
恋愛
朝起きたら同じ部屋にいた婚約者が見知らぬ女と抱き合いながら寝ていました。

【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです

白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。 ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。 「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」 ある日、アリシアは見てしまう。 夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを! 「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」 「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」 夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。 自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。 ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。 ※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。

処理中です...