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聖女巡礼の旅
聖女巡礼
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この前の浄化のおかげか、この地域は少しずつだが清々しい感じになったと思う。
森の方も、ここから新緑の感じが見てとれた。
とりあえずは実際に見て確認したくて、浄化した場所まで足を運んだ。
リシャールは、随行した者達で確認したから、必要ないと言われたけれど、あれだけごっそり力を持っていかれたのだから、気になってしまうと主張し、エドワードがそれに賛同してくれたのだ。
「綺麗な湖だったんですね。倒れていた木は?何処に行ったんだろう?」
確か倒れていた木も数本見えていたと思うのに、その影もない。
「浄化した後、聖女様が倒れられたから、僕たちはすぐにこの場を後にした。だから、残念ながらずっと様子を見てたわけではないけれどね。残しておいた者達の報告だと、倒木は徐々に姿形が消えたらしい。その後、同じ木々が生えてきたんだって。すごいね。さすが聖女の力だ。残ったもの達は歓喜して祈っていたらしいよ。」
そう言って、ニコニコしながら教えてくれたのはリシャールだった。
「本当、残念」
そう呟きながら、湖の方にかけて行った。
見られなくて残念だったのだろうか?
でも、無事に浄化できてよかったよ。
うん。
次は、もう少し楽だと良いんだけど、これよりも過酷になるんだろうな…
「きちんと護るから、大丈夫だ」
背後からそう呟くように声をかけられた。
それも、低音の心地よい…
「エドワード…様」
「『様』はいらない。」
「でも、皇子様なんですよね。なら…」
「必要ない」
「なら、エドワードさん」
「…今はそれでも…」
呼び捨てがいいようだ。心の中では、みんな呼び捨てにしてしまっているからな…
うん。芸能人とか、好きなアニメとかの登場人物達のようにだ。
でも、本当はそれではダメなのも理解はしている。
ここは現実なのだし、向こうの中世ヨーロッパみたいな貴族社会なのだろうとも思っているんだけど…
そこは、現代日本人だから、教えられても、ついついと言う事もあるし…
まぁ、本人達が『不敬』と捉えないのなら、それに沿う方もいいのかも。
そう言えば、『聖女』の位置は、神聖国皇王と同じかそれ以上とか言っていた。
なら、私の方が今は上?
浄化してもらわないといけないから、一時的なのだろうけど…
それなら、妹と同伴にと強く言えそうなんだけど、それは出来ないと言われた。
その辺は矛盾しているようだが、この世界の常識だと言われたら、私にはどうしようもない。
全てを知っているわけでもない。
浄化巡礼のために、あえてチヤホヤしているだけだろう。
機嫌取り?
そのために、そう言ってきたんだろう…
気分が落ち込んできた。
「さて、もう気がすんだ?じゃ、次に移動しようよ」
リシャールがそう言ってきた。
エドワードは何か言いたそうにしていたが、他の人達が同意をしたから、そうするしかないだろう。
とにかく、一刻も早く終わらせたい。
妹を取り戻すために…
森の方も、ここから新緑の感じが見てとれた。
とりあえずは実際に見て確認したくて、浄化した場所まで足を運んだ。
リシャールは、随行した者達で確認したから、必要ないと言われたけれど、あれだけごっそり力を持っていかれたのだから、気になってしまうと主張し、エドワードがそれに賛同してくれたのだ。
「綺麗な湖だったんですね。倒れていた木は?何処に行ったんだろう?」
確か倒れていた木も数本見えていたと思うのに、その影もない。
「浄化した後、聖女様が倒れられたから、僕たちはすぐにこの場を後にした。だから、残念ながらずっと様子を見てたわけではないけれどね。残しておいた者達の報告だと、倒木は徐々に姿形が消えたらしい。その後、同じ木々が生えてきたんだって。すごいね。さすが聖女の力だ。残ったもの達は歓喜して祈っていたらしいよ。」
そう言って、ニコニコしながら教えてくれたのはリシャールだった。
「本当、残念」
そう呟きながら、湖の方にかけて行った。
見られなくて残念だったのだろうか?
でも、無事に浄化できてよかったよ。
うん。
次は、もう少し楽だと良いんだけど、これよりも過酷になるんだろうな…
「きちんと護るから、大丈夫だ」
背後からそう呟くように声をかけられた。
それも、低音の心地よい…
「エドワード…様」
「『様』はいらない。」
「でも、皇子様なんですよね。なら…」
「必要ない」
「なら、エドワードさん」
「…今はそれでも…」
呼び捨てがいいようだ。心の中では、みんな呼び捨てにしてしまっているからな…
うん。芸能人とか、好きなアニメとかの登場人物達のようにだ。
でも、本当はそれではダメなのも理解はしている。
ここは現実なのだし、向こうの中世ヨーロッパみたいな貴族社会なのだろうとも思っているんだけど…
そこは、現代日本人だから、教えられても、ついついと言う事もあるし…
まぁ、本人達が『不敬』と捉えないのなら、それに沿う方もいいのかも。
そう言えば、『聖女』の位置は、神聖国皇王と同じかそれ以上とか言っていた。
なら、私の方が今は上?
浄化してもらわないといけないから、一時的なのだろうけど…
それなら、妹と同伴にと強く言えそうなんだけど、それは出来ないと言われた。
その辺は矛盾しているようだが、この世界の常識だと言われたら、私にはどうしようもない。
全てを知っているわけでもない。
浄化巡礼のために、あえてチヤホヤしているだけだろう。
機嫌取り?
そのために、そう言ってきたんだろう…
気分が落ち込んできた。
「さて、もう気がすんだ?じゃ、次に移動しようよ」
リシャールがそう言ってきた。
エドワードは何か言いたそうにしていたが、他の人達が同意をしたから、そうするしかないだろう。
とにかく、一刻も早く終わらせたい。
妹を取り戻すために…
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