異世界で聖女活動しています。〜シスコン聖女の奮闘記〜

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聖女巡礼の旅

 聖女巡礼

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私が倒れた事で、予定が少し遅れてしまうことになった。
浄化は成功したけれど、みんなが思った以上に聖女の力が必要になったようだ。
私自身も驚いたんだけどね。
聖女の力は他の人達とは少し違うらしい。
他の人達は、『魔力』というモノだが、聖女のは、神から授かった力だから、『神聖力』と言うらしい。
だけど、聖女は異世界人である為か、『ヒト族』同様な人種らしく、ヒト族や、特別な人達から魔力を分けてもらい、自分の力に変換できるんだとか。
巡礼同行者は、分けれる魔力量は色々だが、神に選ばれたその特別な人達らしい。
今回、みんなから分けてもらったらしいけど、どうも十分には足りにくかったとか…今後の事も考えながら分けたとか色々と言われた。
その辺りはよく分からなかったが、エレンが口を濁しながら説明してくれたから、それ以上は聞かないことにした。
そして、皇子であるリシャールからロザリアン神聖国には、報告を送ったようだ。
まぁ、今回の起こった事は仕方がない。

フェリックスから急ぎでポーションが送られて来たそうだ。
今までにもらっていたポーションと効能が違うのか、それとも格上のポーションだったのか、とにかく飲みやすいし、すぐに体に浸透し、活力を得た。
そう、何故か妹の優しい感じを感じて、特に私によく合ったのだと思う。
今は起き上がり、散歩程度は余裕で歩けるようになった。

初手っぱなしの出足を挫いた?とも思ったが、今回の浄化した場所の魔素の溜まり方もそうだが、瘴気の状態は異常だと言っていた。
魔素自体は普通に何処にでもある。空気中にだって微量にあるんだ。
でも、憎悪や悪意、その他の陰の気が増えすぎて魔素が溜まり瘴気が発生しているんだけれど、それが異常自体だなんて…下手すると、初代聖女が現れた混沌の時代を彷彿させるぐらいなのだとか。
魔獣の凶暴化も加速しているから、負担も多かったのだろうとも言われた。

すぐに全部を浄化して、妹を探しに行きたいのに、上手くいかない。
まぁ、そんなにゲームみたいに甘くはないとは思っていたけれど、最先が悪いね…

「焦っても仕方ないよ。確実に行っていくことが大事だからね。兄様がよく言っていたよ」

そうリシャールに言われた。
そうだよね。わかるけど…

「今日はゆっくり休んで、明日からまた頑張ってね」
「わかった…」

とりあえず、それだけ言うと、もう一度横になって休むことにした。
明日…そう、明日からだ…


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