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聖女巡礼の旅
聖地巡礼
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森の入り口は、思ったよりも開けていた。
馬車や馬達を置いて、護衛数人と巡礼メンバーで入って行く。
昨日見た時は少し暗い霧が立ち込めていたように感じたけれど、入り口はそんな事はなかった。
緑の樹々や小さな花々。
リスのような動物や鳥の鳴き声も聴こえてきた。
のどかなピクニック気分でも行けそうなそんな感じだ。
でも、進むに連れて状況は変わってくる。
ある一定の場所に到着すると、空気が変わり、じめっとした湿度も感じた。
土もサラサラした感じから、時々ぬかるみもあった。
オズバンが嗅覚と、狼の感覚を駆使して情報を得ているようだ。
エドワードも、深く被っていたフードをいつの間にか脱いでいた。
耳を研ぎ澄まし、魔力感知で状況を把握している。
「この先に狼型の魔獣集団が」
「あいわかった!」
オズバンとディオルグが駆けていく。
しばらくして獣の絶命の雄叫びを聞いた。
足元が震える感じがする。
初めて聞いた恐怖の叫びだ。
彼らの叫びではないのはわかっているが、現代日本人である私はそんな声を聴いたことはこの世界に来るまで無かった。
だから、まだ慣れない…
「ふふっ、やってるやってる。うん、行こっか」
そう言って、スキップしそうな感じで楽しそうに駆けていくリシャール。
両手に持つのは短剣ですか?
しかも、少し婉曲の。
アラブの騎士が持つような感じの剣だ。
「大丈夫か?」
見送る私を支えるように心配して側にいてくれるのは、エドワードだった。
「保護魔法をしっかりかけているから大丈夫だ。歩けるか?無理なら抱いて行くが」
そうだ、ここで止まっているわけには行かない。
この先の目的地に行かないといけないんだ。
「だっ、大丈夫です」
そう答えるも、足は前に進もうとしない。
しっかりしろ!私!!
心で叱咤激励をおくるも、身体は拒否する。
えっ?????
いきなりふわっと持ち上げられた。
両脚の裏に腕を回され、顔は彼の胸元に…
「しっかり掴まれ。暴れると怪我する」
『行くぞ』と言われ、そのまま駆けていかれた。
嘘でしょ。この人のどこにこんな力が?
えっと、私、男の人に抱き上げられてって、しかもお姫様抱っこ??
思わず彼の首に手を回す。
しっかりとした太い首。
胸板も…鍛えられてる…
そんなバカな事を考え、頭の中はパニック状態。
小さな私がきゃーきゃー言って走り回っている。
視線を胸元から上に…
無茶苦茶かっこいい…
じゃなくて…
流れるような景色って、どんだけ早く走ってるのよ~~~
エレンも並走して走っていた。
先頭を行ったオズバン達の姿がない。
地面に倒れている大きな獣は、姿が少しずつ崩れ出していた。
「流石だな。魔石もしっかり回収してもっと先に行ったか」
そう頭上の男がつぶやいた。
「加速する」
それだけ言って、さらにスピードを上げられた。
異世界人ってどんだけなのよ~~~
馬車や馬達を置いて、護衛数人と巡礼メンバーで入って行く。
昨日見た時は少し暗い霧が立ち込めていたように感じたけれど、入り口はそんな事はなかった。
緑の樹々や小さな花々。
リスのような動物や鳥の鳴き声も聴こえてきた。
のどかなピクニック気分でも行けそうなそんな感じだ。
でも、進むに連れて状況は変わってくる。
ある一定の場所に到着すると、空気が変わり、じめっとした湿度も感じた。
土もサラサラした感じから、時々ぬかるみもあった。
オズバンが嗅覚と、狼の感覚を駆使して情報を得ているようだ。
エドワードも、深く被っていたフードをいつの間にか脱いでいた。
耳を研ぎ澄まし、魔力感知で状況を把握している。
「この先に狼型の魔獣集団が」
「あいわかった!」
オズバンとディオルグが駆けていく。
しばらくして獣の絶命の雄叫びを聞いた。
足元が震える感じがする。
初めて聞いた恐怖の叫びだ。
彼らの叫びではないのはわかっているが、現代日本人である私はそんな声を聴いたことはこの世界に来るまで無かった。
だから、まだ慣れない…
「ふふっ、やってるやってる。うん、行こっか」
そう言って、スキップしそうな感じで楽しそうに駆けていくリシャール。
両手に持つのは短剣ですか?
しかも、少し婉曲の。
アラブの騎士が持つような感じの剣だ。
「大丈夫か?」
見送る私を支えるように心配して側にいてくれるのは、エドワードだった。
「保護魔法をしっかりかけているから大丈夫だ。歩けるか?無理なら抱いて行くが」
そうだ、ここで止まっているわけには行かない。
この先の目的地に行かないといけないんだ。
「だっ、大丈夫です」
そう答えるも、足は前に進もうとしない。
しっかりしろ!私!!
心で叱咤激励をおくるも、身体は拒否する。
えっ?????
いきなりふわっと持ち上げられた。
両脚の裏に腕を回され、顔は彼の胸元に…
「しっかり掴まれ。暴れると怪我する」
『行くぞ』と言われ、そのまま駆けていかれた。
嘘でしょ。この人のどこにこんな力が?
えっと、私、男の人に抱き上げられてって、しかもお姫様抱っこ??
思わず彼の首に手を回す。
しっかりとした太い首。
胸板も…鍛えられてる…
そんなバカな事を考え、頭の中はパニック状態。
小さな私がきゃーきゃー言って走り回っている。
視線を胸元から上に…
無茶苦茶かっこいい…
じゃなくて…
流れるような景色って、どんだけ早く走ってるのよ~~~
エレンも並走して走っていた。
先頭を行ったオズバン達の姿がない。
地面に倒れている大きな獣は、姿が少しずつ崩れ出していた。
「流石だな。魔石もしっかり回収してもっと先に行ったか」
そう頭上の男がつぶやいた。
「加速する」
それだけ言って、さらにスピードを上げられた。
異世界人ってどんだけなのよ~~~
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